工業化学I

科目基礎情報

学校 東京工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 工業化学I
科目番号 9222 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 基礎から学ぶ機器分析化学/井村 久則
担当教員 城石 英伸

到達目標

 工業化学分野で必要な機器分析の原理,測定方法を理解し,測定データを解析できるようにする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1基本的な統計手法を理解し,実際のデータを分析できる基本的な統計手法を理解できる。基本的な統計手法を理解できない。
評価項目2分光分析法について理解し,実際のデータを分析できる分光分析法について理解できる。分光分析法について理解できない
評価項目3クロマトグラフィの原理について理解し,実際のデータを分析できる。クロマトグラフィの原理について理解できる。クロマトグラフィの原理について理解できない。
評価項目4電気化学分析の原理について理解し,実際のデータを分析できる電気化学分析の原理を理解できる電気化学分析の原理を理解できない
評価項目5データベースや第一原理計算を通して,物質を分析するために必要なデータを取得することができるデータベースや第一原理計算のいずれか通して,物質を分析するために必要なデータを取得することができる物質を分析するために必要なデータを取得することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 工業化学に必要な機器分析の原理と方法を学習する.
授業の進め方・方法:
 講義と演習を中心に学習していく。この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポートなどを実施する。
注意点:
 関連する分析化学,無機化学等を復習しておくこと.
単位取得には試験を受けることが必須である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 工業化学のための統計基礎 相関係数,検定,推定をExcelを使って計算できる
2週 UV-Vis測定 結晶場理論と物質の色の関係を理解する。検量線法と標準添加法について理解する。
3週 機器分析のための計算化学 計算化学の基本的な仕組みを理解し,分子をモデリングし,構造最適化ができる。
4週 赤外分光法(1) 赤外分光法の原理を理解し,スペクトルを帰属することができる。計算化学を用いて赤外スペクトルを予測できる。
5週 核磁気共鳴(1) 核磁気共鳴の原理を理解する。
6週 核磁気共鳴(2) 核磁気共鳴の実践的な知識を学習し,代表的なスペクトルを分析できる。
7週 質量分析法およびNMR,IR,質量分析法を用いた有機化合物の構造の推定 質量分析法の原理を理解し,NMR,IR,質量分析法を用いて有機化合物の構造を推定できる
8週 X線光電子分光法 X線光電子分光法の原理を理解し,第一原理計算を使用して化学シフトが予測できる。
2ndQ
9週 電気化学測定法の原理(1) Nernstの式,電位-pH図について理解できる
10週 電気化学測定法(1) 定電位法,定電流法について理解し,実験データをGeogebraを用いて解析できる。
11週 電気化学測定法の原理(2) 拡散方程式を差分法で解く方法を理解し,ポテンシャルステップ法における電流値をExcelを用いて計算できる。
12週 電気化学測定法(2) リニアスイープボルタモグラム,サイクリックボルタモグラム法を理解する。
13週 クロマトグラフィ クロマトグラフィの原理を理解し,測定データを分析することができる。
14週 水の純度と分析 水の純度が分析結果に及ぼす影響を理解できる。
15週 データベース検索法 文献やデータベース分析法を学習し,物質の機器分析データを入手する方法を学習する
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学光吸収について理解し、代表的な分析方法について説明できる。4
クロマトグラフィーの理論と代表的な分析方法を理解している。4
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。4
物理化学電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。4

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力1010000020
専門的能力4040000080
分野横断的能力0000000