基礎情報処理

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 基礎情報処理
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 長岡高専情報処理共通化ワーキンググループ,情報処理の基礎-エンジニアの卵たちへ-/文科省検定済教科書 数研 社情/314 改訂版 高等学校 社会と情報
担当教員 河田 剛毅,池田 富士雄

到達目標

(科目コード:11330, 英語名:Computer Literacy)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①コンピュータの仕組みと情報通信ネットワークの概略を説明できる。10%(c1) 、
②10進数を2 進数・16進数の表現方法に変換できる。10%(c1)、
③インターネットを利用して情報を収集・発信・交換できる。20%(d2)、
④ワープロソフトを用いて、目的に沿った文書を作成・編集できる。10%(d2)、
⑤表計算ソフトを用いて、表を作成し、表計算できる。20%(d2)、
⑥プレゼンテーションソフトを用いてプレゼンテーションを実施できる。20%(d2)、
⑦AI技術を構築・運用するために必要なスキルと開発の流れについて説明できる。10%(d2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)最低限の到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1コンピュータの仕組みと情報通信ネットワークの概略を正しく説明できるコンピュータの仕組みと情報通信ネットワークの概略を概ね説明できるコンピュータの仕組みと情報通信ネットワークの基礎的な説明ができるコンピュータの仕組みと情報通信ネットワークの説明ができない
評価項目2情報の単位を説明でき、10進数と2進数・16進数との変換が自由にできる10進数と2進数・16進数との変換ができる10進数から2進数あるいは16進数への変換ができる10進数と2進数・16進数との変換ができない
評価項目3インターネットを利用して情報を適切に収集・発信・交換できるインターネットを利用して情報を収集・発信・交換できるインターネットを利用して情報を収集し、発信あるいは交換できるインターネットを利用して情報を収集できない
評価項目4ワープロソフトを用いて、目的に沿った正しい文書を作成・編集できるワープロソフトを用いて概ね目的に沿った文書を作成できるワープロソフトを用いて文書を作成できるワープロソフトを用いて文書を作成できない
評価項目5表計算ソフトを用いて表を作成し、正しく表計算ができる表計算ソフトを用いて表を作成し、簡易的な表計算ができる表計算ソフトを用いて表を作成できる表計算ソフトを用いて表を作成できない
評価項目6プレゼンテーションソフトを用いて、目的に沿った適切なプレゼンテーションができるプレゼンテーションソフトを用いて、目的に沿ったプレゼンテーションができるプレゼンテーションソフトを用いて、プレゼンテーションができるプレゼンテーションソフトを用いて、プレゼンテーションができない
評価項目7AI技術を構築・運用するために必要なスキルと開発の流れを正しく説明できるAI技術を構築・運用するために必要なスキルと開発の流れを概ね説明できるAI技術を構築・運用するために必要なスキルを概ね説明できるAI技術を構築・運用するために必要なスキルを説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(前期)まずは本校のコンピュータに慣れ、道具として使いこなせるようになるための基本的能力を養うことを目的に、Windowsの基本操作法および電子メール・ブラウザソフトの操作法について学ぶ。次にそれらを利用してWordによる報告書作成演習を行う。
(後期)レポートやデータ解析に必要な能力を養うため、Excelによる数値計算、データ分析およびグラフの描画演習を行う。また発表資料の作成およびプレゼンテーションに必要な素養を身につけるため、PowerPointを用いてプレゼン資料を作成し、プレゼンテーションの演習を行う。またHTML文章の作成を通してwwwによる情報発信について学ぶ。さらにAI(人工知能・機械学習)開発の実習を行い、AI技術の概要および活用方法を学ぶ。
関連する科目:情報処理(次年度履修)
授業の進め方・方法:
コンピューター操作をする力を着実に身に着けるため、講義と実習を織り交ぜながら進めていく。
注意点:
端末室や機器利用上のルール、マナーを守ること

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 長岡高専のネットワーク、計算機システム概説 長岡高専のネットワーク、計算機システムの概略を理解する
2週 端末室利用初期設定
長岡高専のネットワークシステムで利用するパスワードの設定
長岡高専のネットワークシステムで利用するパスワードの設定ができる
3週 Microsoft365の使い方(Teams, OneDrive, Officeアプリ) Microsoft365の使い方を理解し、Teamsなどを使うことができる
4週 電子メール3:添付ファイル
電子メール(Outlook)の使い方1:初期設定と基本操作
電子メール(Outlook)の初期設定とメール送受信などの基本操作ができる
5週 電子メール(Outlook)の使い方2:電子メールの基礎知識、メール管理、添付ファイル、アドレス帳 Windowsでの日本語入力の基礎を電子メールの基礎知識を理解し、メール管理、添付ファイル、アドレス帳等の操作ができる
6週 情報セキュリティ、マナーについて 情報セキュリティ、マナーについての基本的事項を理解する
7週 情報処理に関する基礎知識(情報の単位、ネットワーク用語など) 情報処理に関する基礎知識として、情報の単位、ネットワーク用語などを理解する
8週 情報数学概論:記数法、数値とR進数の相互変換 記数法、数値とR進数の相互変換方法を理解する
2ndQ
9週 Windows使用法1:Windows及びファイル・フォルダの基本操作 Windows及びファイル・フォルダの基本操作を理解する
10週 Windows使用法2:日本語入力、Webブラウザ操作 日本語入力とWebブラウザの基礎的使い方を理解する
11週 情報収集1:情報検索方法 インターネットで効率よく検索を行うためのテクニックを理解する
12週 情報収集2:情報検索演習 実際にインターネットで情報検索をすることができる
13週 Word使用法1:文書作成・編集の基本操作 Wordでの編集の基本操作を理解する
14週 Word使用法2:表・各種オブジェクトの扱い方 Wordでの表の作成・編集、各種オブジェクト編集の基本操作を理解する
15週 Wordによる報告書作成演習 Wordで表や各種オブジェクトが混在した文書を作成、編集することができる
16週 Wordによる報告書作成演習のまとめ Wordで表や各種オブジェクトが混在した文書を作成、編集することができる
後期
3rdQ
1週 Excel使用法1:ワークシートの基本操作 Excelでの基本操作を理解する
2週 Excel使用法2:数式・関数の利用 Excelでの簡単な計算と関数を利用した計算について理解する
3週 Excel使用法3:グラフの作成 Excelでのグラフの作成・編集方法を理解する
4週 Excelによる関数計算とグラフ作成演習1 Excelで関数計算した値を使用してグラフを作成することができる
5週 Excelによる関数計算とグラフ作成演習2 Excelで関数計算した値を使用してグラフを作成することができる
6週 PowerPoint使用法1:編集の基本操作とスライドショー PowerPointの基本機能および操作を理解する
7週 PowerPoint使用法2:図およびグラフの挿入と調整 PowerPointを使用して簡単なプレゼンテーション資料を作成できる
8週 PowerPointによるプレゼン資料作成 PowerPointを使用して複数ページのプレゼンテーション資料を作成できる
4thQ
9週 PowerPointによるプレゼン演習 PowerPointで作成した資料を用いて、効果的なプレゼンテーションを実施できる
10週 HTML文章の作成1:HTMLの骨組み HTMLの基本構造を理解できる
11週 HTML文章の作成2:HTMLタグの利用 HTMLの基本的なタグを理解し、使用できる
12週 HTML文章の作成3:表およびイメージの表示 HTMLを用いて表や図を表示できる
13週 AI技術の基礎1:AIの概要と活用例、Custom vision APIの練習 AI技術の概要、活用例、使われている技術を説明できる
14週 AI技術の基礎2:機械学習による顔認証① 教師データの作成と機械学習による顔認証を体験し、一連の開発を実行できる
15週 AI技術の基礎3:機械学習による顔認証②、まとめ モデルの修正を行い、AI技術の開発に必要なスキルと運用方法を説明できる
16週 演習課題についての講評と発展授業 授業で扱った各ソフトウェアがどのような場での資料作成に有効かを理解し、正しく使用できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3前1,前5,前9,前10
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3前6,前7
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3前1
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3前1
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3前1
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3前1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3前1
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3前1

評価割合

演習課題(前期)演習課題(後期)小テスト合計
総合評価割合504010100
基礎的能力0000
専門的能力504010100
分野横断的能力0000