電子回路B

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電子回路B
科目番号 0064 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 松下 俊介,基礎からわかる論理回路,森北出版,2004年
担当教員 大石 耕一郎

到達目標

(科目コード:11606,英語名:Electronic Circuits B)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
① ブール代数の演算・公式を理解する。20% (c1)
② 組み合わせ論理回路を実現し、その動作を理解する。30% (c2), (d1)
③ 順序論理回路の動作を理解する。40% (c2), (d1)
④ 論理回路と現実の電子回路との対応を理解し、論理ICの使用法や回路技術を学習する。10% (c2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ブール代数の基本公式及びド・モルガンの定理を駆使して、論理関数を簡単化することができる。ブール代数の基本公式及びド・モルガンの定理を証明し、使用することができる。ブール代数の基本公式を覚えている。ブール代数の基本公式を覚えていない。
評価項目2回路の実現を想定して論理関数を変形することができる。正論理・負論理を説明することができる。真理値表の作成、論理関数の導出、簡単化、組み合わせ論理回路の実現までを行うことができる。論理記号を正しく記述することができる。論理記号を正しく記述することができない。
評価項目3順序論理回路を設計することができる。ラッチやフリップ・フロップを含む論理回路の動作をタイムチャートで記述することができる。マスター・スレーブ型,エッジ・トリガ型を説明することができる。マスター・スレーブ型,エッジ・トリガ型を説明することができない。
評価項目4TTLとCMOSの違いを説明することができる。ファンアウトを説明することができる。論理ゲートがIC化されており、電源を必要とすることを理解している。論理ゲートがIC化されており、電源を必要とすることを理解していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
信号の振幅値を、適当な閾値を境に人為的に二分して、閾値より高いか低いかだけに意味を持たせたディジタル信号を扱うディジタル回路について学習する。
各種計測器をはじめ、技術者の周りには電子回路があふれている。これらを組み合わせて発展的に使うためには、ある程度の知識が必要である。この授業は、電子回路を道具として使うために必要な知識を修得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
授業計画に沿って、講義と演習によって行う。レポート(宿題)は、8通程度出題する。レポートや演習について、授業中に積極的に学生からの説明を求める。
注意点:
論理回路は「理論」であるので、新たな分野として学習することができるが、現実のディジタル回路は、抵抗,トランジスタなどの電子部品や論理ICの組み合わせによって実現される。したがって、前期開講の電子回路Aを履修していることが望ましい。原則として、再試験は実施しない。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ディジタル回路とは? アナログ回路とディジタル回路の違いを理解する。
2週 ブール代数1 ブール代数の基礎を学習し、算術代数との違いを理解する。
3週 ブール代数2 ブール代数の基本公式とド・モルガンの定理を証明することができる。
4週 ブール代数3 真理値表から論理関数を導出し、簡単化することができる。
5週 論理記号1 正論理,負論理を理解する。論理記号を習得する。
6週 論理記号2 論理ゲートの入出力特性を理解する。NANDとNORが完全系であることを理解する。論理の整合を理解する。
7週 組み合わせ論理回路1 論理関数から組み合わせ論理回路を実現することができる。
8週 組み合わせ論理回路2 NANDまたはNORのみで組み合わせ論理回路を実現することができる。
4thQ
9週 組み合わせ論理回路3 代表的な組み合わせ論理回路を設計することができる。補数による減算操作を理解する。
10週 順序論理回路1 ラッチ及びフリップ・フロップの動作を理解する。
11週 順序論理回路2 ラッチ及びフリップ・フロップの動作をタイムチャートで記述することができる。マスター・スレーブ型及びエッジ・トリガ型の動作の違いを説明することができる。
12週 カウンタ1 非同期式カウンタの動作をタイムチャートで記述することができる。
13週 カウンタ2 同期式カウンタの動作をタイムチャートで記述することができる。
14週 レジスタとシフトレジスタ レジスタ及びシフトレジスタの動作をタイムチャートで記述することができる。
15週 まとめと発展授業
16週 期末試験
17週:試験解説
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験レポートその他合計
総合評価割合75250100
基礎的能力0000
専門的能力75250100
分野横断的能力0000