機械設計学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械設計学
科目番号 0117 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 塚田他: 機械設計法,森北出版
担当教員 金子 健正

到達目標

(科目コード:11282,英語名:Mechanical Design and Engineering)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.
この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,学習・教育目標との関連の順で次に示す.
①機械設計を行う場合の基本的流れと注意点を理解する.20% (d1)
②機械を設計する場合の基本的機械要素の設計理論を理解する.60% (d2)
③各要素はどのように規格化されているか理解する.20% (d2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械設計を行う場合の基本的流れと注意点を理解し,詳細に説明できる.機械設計を行う場合の基本的流れと注意点を理解し,説明できる.機械設計を行う場合の基本的流れと注意点を理解し,概ね説明できる.左記に達していない.
評価項目2機械を設計する場合の基本的機械要素の設計理論を理解し,詳細に説明できる.機械を設計する場合の基本的機械要素の設計理論を理解し,説明できる.機械を設計する場合の基本的機械要素の設計理論を理解し,概ね説明できる.左記に達していない.
評価項目3各要素はどのように規格化されているか理解し,詳細に説明できる.各要素はどのように規格化されているか理解し,説明できる.各要素はどのように規格化されているか理解し,概ね説明できる.左記に達していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械を設計するときに必要となる基礎的知識を講義しようとしている.一般的に多数の部品からなる機械は機械要素と呼ばれるいくつかの要素を組み合わせてできている.本講義では設計理論とともに,機械要素の種類とJIS規格について学ぶ.機械を設計するとき,使用する,規格化され,市販されている部品の基礎理論について講義をする.
この科目は企業で工作機械とその周辺機器の設計を担当していた教員が,その経験を活かし,設計理論について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
本講義では機械要素の種類とJIS規格は既に知っていることを前提にその基となる設計理論について学ぶ.従って3年生の機械要素の授業内容を常に復習して授業に参加のこと.
この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習としてレポート課題などを実施する.
注意点:
関連する科目:設計製図(前年度履修),機械要素(前年度履修),設計演習(後期履修),メカトロニクス(次年度履修)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 設計の基礎知識 設計を行う手順,加工,その順当を理解する.
2週 材料の強度 具材に力が作用した場合の変形,安全率等を理解する.
3週 公差 一般公差,幾何公差を理解する.
4週 幾何公差 幾何公差と表面粗さ,加工にを理解する.
5週 ねじ ねじの締め付け原理と強度を理解する.
6週 軸、軸継手 危険速度が計算できる.
7週 軸受 潤滑理論が理解できる.
ころがり軸受の寿命計算ができる.
8週 歯車 平歯車の転位が説明でき,強度計算できる.
2ndQ
9週 歯車 特殊歯車列(遊星、差動等)の回転数計算ができる.
10週 クラッチ、ブレーキ 設計原理を理解する.
11週 Vベルト、平ベルトによる回転伝達 設計原理を理解する.
12週 ばね ばねの強度を理解する.
13週 バルブ バルブ装置の設計法を理解する.
14週 圧力容器 強度計算を理解する.
15週 はずみ車とカウンターウェイト はずみ車とカウンターウェイトの機能を理解する.
16週 期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4前3,前4
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4前3
機械設計標準規格の意義を説明できる。4前1
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前2
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4前5
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4前5
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前6
キーの強度を計算できる。4前6
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4前7
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4前7
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4前8
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4前8
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4前8
歯車列の速度伝達比を計算できる。4前9
力学仕事の意味を理解し、計算できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。4前5
材料機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4

評価割合

試験その他合計
総合評価割合6040100
基礎的能力202040
専門的能力402060