卒業研究

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 卒業研究
科目番号 0133 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 10
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 10
教科書/教材
担当教員 金子 健正,機械工学科 全教員

到達目標

(科目コード:11050、英語名:Graduation Research)
この科目は長岡高専の教育目標の(B,D,E,F,G)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①与えられた課題に対して、関連・周辺分野の理解を通して、理論解析あるいは実験解析によってその課題を解決することができる 40% (d2),(e1),(e2),(f2), (g1),(g2)
②研究成果をまとめて、論文を作成することができる 20% (b1),(b2)
③研究発表を通して、日本語によるコミュニケーション能力を身につけることができる 40% (b2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1与えられた課題に対して、関連・周辺分野の理解を通して、理論解析あるいは実験解析によってその課題を詳細に解決することができる。与えられた課題に対して、関連・周辺分野の理解を通して、理論解析あるいは実験解析によってその課題を解決することができる。与えられた課題に対して、関連・周辺分野の理解を通して、理論解析あるいは実験解析によってその課題を概ね解決することができる。左記に達していない。
評価項目2研究成果をまとめて、論文を詳細にまとめて作成することができる。研究成果をまとめて、論文を作成することができる。研究成果をまとめて、論文を概ね作成することができる。左記に達していない。
評価項目3研究発表を通して、日本語によるコミュニケーション能力を十分に身につけることができる。研究発表を通して、日本語によるコミュニケーション能力を身につけることができる。研究発表を通して、日本語によるコミュニケーション能力を概ね身につけることができる。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
これまでに学習した工学的な知識および実験実習で体得した技術・技能を基に、研究テーマとして選んだ工学的問題を1年間かけて理論的、実験的に解明することを目的とする。
授業の進め方・方法:
教員の指導のもと、各自で研究テーマを設定し、研究計画を立案、遂行していく。
これまでの授業や実験で修得したことを基礎にして、研究の進め方、工学的問題の解決方法を学ぶ。
さらに、論文執筆や研究発表を通して、自己の考えを筋道立てて他人に伝えることができるよう訓練する。
注意点:
卒業研究は本校における勉学の成果の集大成であると同時に、将来の技術者としての能力を養う機会でもある。
時間表上にとらわれず、自主的・積極的に研究に取り組むことを期待する。
最後の1年間を有効に過ごすためには、何のためにこの研究をやるのかという研究目的と、何をどこまで明らかにしたいのかという到達目標を常に念頭に置いて研究を進めることが大切である。

本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 研究計画の立案、調査、ゼミナール
2週 研究計画の立案、調査、ゼミナール
3週 研究計画の立案、調査、ゼミナール
4週 研究計画の立案、調査、ゼミナール
5週 資料収集、実験、調査、ゼミナール
6週 資料収集、実験、調査、ゼミナール
7週 資料収集、実験、調査、ゼミナール
8週 資料収集、実験、調査、ゼミナール
2ndQ
9週 実験、調査、ゼミナール
10週 実験、調査、ゼミナール
11週 実験、調査、ゼミナール
12週 実験、調査、ゼミナール
13週 実験、調査、ゼミナール
14週 実験、調査、ゼミナール
15週 実験、調査、ゼミナール
16週
後期
3rdQ
1週 実験、調査、ゼミナール
2週 実験、調査、ゼミナール
3週 実験、調査、ゼミナール
4週 実験、調査、ゼミナール
5週 実験、調査、ゼミナール
6週 実験、調査、ゼミナール
7週 実験、調査、ゼミナール
8週 実験、調査、ゼミナール
4thQ
9週 実験、調査、ゼミナール
10週 実験、調査、ゼミナール
11週 実験、調査、ゼミナール、卒業研究発表会準備
12週 実験、調査、ゼミナール、卒業研究発表会準備
13週 卒業研究発表会
14週 卒業論文作成
15週 卒業論文作成
16週 卒業論文作成、卒業論文提出

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後16
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後16
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後16
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後16
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後16
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後16
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3後16
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後16
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後16
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3後16
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3後16
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3後16
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3後16
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3後16
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3後16
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3後16
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後16
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3後16
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3後16
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3後16
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3後16
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3後16
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3後16
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3後16
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3後16
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3後16
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3後16
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後16
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後16
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後16
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後16
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後16
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後16
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後16
合意形成のために会話を成立させることができる。3後16
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後16
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後16
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後16
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後16
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後16
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後16
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後16
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後16
複数の情報を整理・構造化できる。3後16
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後16
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後16
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後16
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後16
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後16
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後16
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後16
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後16
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後16
目標の実現に向けて計画ができる。3後16
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後16
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後16
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後16
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後16
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後16
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後16
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後16
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後16
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後16
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後16
法令やルールを遵守した行動をとれる。3後16
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後16
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3後16
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3後16
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3後16
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3後16
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3後16
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3後16
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3後16
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3後16
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3後16
企業には社会的責任があることを認識している。3後16
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3後16
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3後16
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3後16
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3後16
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3後16
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3後16
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3後16
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3後16
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後16
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後16
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後16
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後16
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後16
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後16
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後16

評価割合

指導教員の評価その他の教員の評価合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000