物理学ⅠA

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理学ⅠA
科目番号 0086 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 原康夫,物理学基礎第5版,学術図書,2016年
担当教員 松永 茂樹

到達目標

この科目は長岡高専の学習・教育目標の(C)と主体的に関わる.
この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を以下の表に示す.
① 古典力学の基本法則を理解する.20% (c1)
② 簡単な運動例について,運動方程式が解けるようになる.50% (c1)
③ 運動エネルギー変化と仕事の関係を理解し,具体的な問題に適用できるようになる.30% (c1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1古典力学の基本法則を理解する.古典力学の基本法則をある程度理解する.古典力学の基本法則を理解できていない.
評価項目2簡単な運動例について,運動方程式が解けるようになる.簡単な運動例について,運動方程式がある程度解けるようになる.簡単な運動例について,運動方程式が解けるようになっていない.
評価項目3運動エネルギー変化と仕事の関係を理解し,具体的な問題に適用できるようになる.運動エネルギー変化と仕事の関係を理解し,具体的な問題に適用できるようになる.運動エネルギー変化と仕事の関係を理解できておらず,具体的な問題に適用できるようになっていない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
2,3年次で履修した物理A,B,Cの発展的内容としての,力学的な諸現象を支配する基本法則について学ぶ.ここでは,質点の力学を取り扱う.
This course deals with the classical mechanics of one point particle based on the Newton's law of motion, which is treated as a differential equation.
授業の進め方・方法:
基本法則を具体的な問題に適用できるように演習も行う.
注意点:
講義を聴き,教科書・参考書を読んで理解し,演習問題を解いて学習内容を定着させて自分のものにする必要がある。そのためには微積分やベクトルの既習事項を確固たるものにしておくことが必要不可欠である。演習問題はどんなに時間がかかろうとも,自分自身の頭で考えて取り組むという学習態度が求められる。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 序:物理学とは,物理量の表し方 物理学のあらまし,単位や物理量について理解する
2週 運動の法則 運動の法則について理解する
3週 いろいろな力と力の法則 いろいろな力と力の法則について理解する
4週 演習1 1~3週の演習を行う
5週 運動方程式,運動量と力積 運動方程式,運動量と力積について理解する
6週 自由落下,放物運動,抵抗のある運動 自由落下,放物運動,抵抗のある運動について理解する
7週 演習2 5~6週の演習を行う
8週 単振動,単振り子 単振動,単振り子について理解する
2ndQ
9週 演習3 8週の演習を行う
10週 減衰振動,強制振動 減衰振動,強制振動について理解する
11週 連成振動 連成振動について理解する
12週 仕事と仕事率,ベクトルの内積 仕事と仕事率,ベクトルの内積について理解する
13週 仕事とエネルギー 仕事とエネルギーについて理解する
14週 演習4 10~13週の演習を行う
15週 前期末試験
16週 試験解説と発展授業 試験の内用について理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前1,前2,前3,前4,前16
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前1,前2,前3,前4,前16
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1,前2,前3,前4,前16
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前1,前2,前3,前4,前16
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前1,前2,前3,前4,前16
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前1,前2,前3,前4,前16
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前5,前7,前16
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前6,前7,前16
物体に作用する力を図示することができる。3前1,前2,前3,前16
力の合成と分解をすることができる。3前1,前2,前3,前16
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前1,前2,前3,前16
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前8,前10,前11,前16
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前2,前3,前16
慣性の法則について説明できる。3前2,前16
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前2,前16
運動方程式を用いた計算ができる。3前5,前6,前16
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前5,前6,前16
運動の法則について説明できる。3前5,前6,前16
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前3,前16
最大摩擦力に関する計算ができる。3前3,前16
動摩擦力に関する計算ができる。3前3,前16
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前12,前13,前14,前16
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前12,前13,前14,前16
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12,前13,前14,前16
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12,前13,前14,前16
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前12,前13,前14,前16
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前5,前16
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前5,前16
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前5,前16
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前8,前9,前10,前11,前16
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前8,前9,前10,前11,前16
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前8,前9,前10,前11,前16
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前3,前16
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前3,前13,前16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000