到達目標
(科目コード:21372、英語名:Electrical Power System Engineering)
この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①各種電力設備における主要施設及び関連する法律を説明できる。20%(d1)②単位法を理解する。30%(d2)③電圧の安定法について理解する。10%(d1)④周波数の安定法について理解する。10%(d1)⑤電力円線図について理解する。30%(d2)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 各種電力設備における主要施設及び関連する法律の詳細を説明できる。 | 各種電力設備における主要施設及び関連する法律を説明できる。 | 各種電力設備における主要施設及び関連する法律を概ね説明できる。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | 単位法を詳細に理解する。 | 単位法を理解する。 | 単位法を概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目3 | 電圧の安定法について詳細に理解する。 | 電圧の安定法について理解する。 | 電圧の安定法について概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目4 | 周波数の安定法について詳細に理解する。 | 周波数の安定法について理解する。 | 周波数の安定法について概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目5 | 電力円線図について詳細に理解する。 | 電力円線図について理解する。 | 電力円線図について概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
社会の主要インフラである電力は多くの施設によって24時間365日安定して運用できるように構成されている。電力は発電、送電、受電に大きく分けられる。本講義ではこのうち主に送電の分野を扱い、その前後に含まれる発電および受電による系統への影響および関連する技術、法律について講義する。内容としては①電力システムを構築する諸設備と関連する法律、②単位法、③電力の品質とその安定化に関する諸技術にわけて主に学ぶ。
これまで電気電子システム工学科で学んできた電気回路、数学にかかわる知識を応用するため、わからないところがあったらそのままにせず調べる、教えあう、聞きに来るなどして思い出してほしい。
〇関連する科目:電気回路 II B、電磁気学 II (A,B)、電気機器
授業の進め方・方法:
主に板書によって進める。必要に応じてプロジェクターの利用や校内電力設備などの見学などを実施する。
この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習としてレポート課題などを実施します。
注意点:
遅刻は正当な理由無き場合は欠席とする。授業中に寝ている者、授業態度の悪い者は欠席扱いにする。講義毎のレポートは提出期限を過ぎたら特別な理由がない限り受理しないので期限を必ず守ること。また、特別な理由があり、期日に間に合わない場合はその旨を連絡をすること。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
校内の受電設備見学 |
実際に校内の電気設備の結線図および周辺施設を見て、身のまわりの電力設備について理解する。 課題:校内の電力設備の構成についてのレポート
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2週 |
電気エネルギーの特徴と電力設備 |
電気エネルギーの特徴とそれを生かした電力施設の構成を理解する。 課題:電気エネルギーの特徴と電力施設の構成についてのレポート
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3週 |
送電線のインダクタンス |
送電線の構成を学ぶとともに線間での影響を理解する。 課題:送電線のインダクタンスの計算課題
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4週 |
送電線の静電容量 |
送電線の構成を学ぶとともに線間での影響を理解する。 課題:送電線の静電容量の計算課題
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5週 |
機器の容量と単位法 |
電力設備の連携に必要な単位法について計算方法を理解する。 課題:単位法の基本的な考え方についてのレポート
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6週 |
変圧器と単位法 |
変圧器の等価回路復習し、単位法で容量を表す方法を理解する。 課題:変圧器に関するレポート
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7週 |
単位法に関する演習問題 |
接続された機器を単位法を用いて表すとともに、故障電流の計算方法を理解する。 課題:単位法による故障電流の計算
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8週 |
電力品質の安定と法律 |
電力の安定性及び電力機器に関連する法律の種類や範囲を理解する。 課題:電力品質に関連する法律についてレポート
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2ndQ |
9週 |
有効電力と無効電力 |
電力の種類を復習し、品質を安定させるための技術を理解する。 課題:無効電力調整方法に関するレポート
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10週 |
電圧と無効電力調整 |
電圧の増減による無効電力への影響を理解する。 課題:電圧変動による無効電力の変化についてのレポート
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11週 |
電力円線図と調相 |
電力のベクトル軌跡である電力円線図を理解する。 課題:電力円線図の構成についてのレポート
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12週 |
電力システムの連携と経済的運用 |
電力システム全体の構成と発電の経済的運用について理解する。 課題:電力システムの構成に関するレポート
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13週 |
電力システムの周波数制御 |
負荷増減による周波数への影響と連動して変化する電力、電圧への影響を理解する。 課題:周波数安定技術に関するレポート
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14週 |
連携する電力システム |
地域間で連携する電力システムでの電圧・周波数の安定性について理解する。 課題:電力の潮流に関するレポート
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15週 |
対称座標法 |
不平衡三相交流並びに故障電流の対称座標法による計算方法を理解する。 課題:対象座標法を用いた故障計算のレポート
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16週 |
課題解説 |
課題解説等
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電力 | 電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。 | 4 | 前1 |
交流および直流送配電方式について、それぞれの特徴を説明できる。 | 4 | 前1,前12 |
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。 | 4 | 前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
電力システムの経済的運用について説明できる。 | 4 | 前12,前13,前14 |
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 前1 |
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 前1 |
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。 | 4 | 前1 |
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。 | 4 | 前1 |
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。 | 4 | 前1,前12 |
評価割合
| レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 |
専門的能力 | 100 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 |