電子制御工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 電子制御工学実験Ⅱ
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 なし/プリント
担当教員 梅田 幹雄,高橋 章

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①受動素子の諸特性を実験を通して理解する:20% (d2)、(d3)、(d4)。②論理回路の作成を通してデジタル回路の基礎を理解する:20% (d2)、(d3)、(d4)。③PLC(シーケンス回路図)の基礎的動作を理解する: 20% (d2)、(d3)、(d4)。④基礎的な機械工作と機械系計測器について理解する: 20% (d2)、(d3)、(d4)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1受動素子の諸特性を実験を通して詳細に理解する。受動素子の諸特性を実験を通して理解する。受動素子の諸特性を実験を通して概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2論理回路の作成を通してデジタル回路の基礎を詳細に理解する。論理回路の作成を通してデジタル回路の基礎を理解する。論理回路の作成を通してデジタル回路の基礎を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3PLC(シーケンス回路図)の基礎的動作を詳細に理解する。PLC(シーケンス回路図)の基礎的動作を理解する。PLC(シーケンス回路図)の基礎的動作を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目4基礎的な機械工作と機械系計測器について詳細に理解する。 基礎的な機械工作と機械系計測器について理解する。 基礎的な機械工作と機械系計測器について概ね理解する。 左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
(科目コード:31025,英語名:Experiments in Electronic Control Engineering Ⅱ)
電気・電子工学や計算機工学などの内容を具体的に認識して理解するには、実験によって測定して得た結果を理論によって振り返って考察することが必要である。この科目では、これらの分野の基礎現象の理解と、基礎技術の習得を目指した入門的な実験を行う。また,IoTシステムの概略を理解し、マイコンとクラウドサービスを利用したIoTシステムを構築するとともに、IoTの応用方法を検討、提案する。
〇関連する科目:電子制御工学実験I(前年度履修)、電子制御工学実験III(次年度履修)
授業の進め方・方法:
実験の各項目について、基礎実験、応用実験を行い、内容をレポートにまとめ提出する。
注意点:
自主的に行うこと。 レポートの提出期限は厳守すること。なお、本科目は対面授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウィルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じて遠隔授業として実施するものである。また、設備環境及び指導内容の開設順番は学生の登校可能状況によって、随時変更されることがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 前期実験のガイダンスを行う。
2週 論理回路の基本素子とブール代数 論理回路の基本素子とブール代数について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
3週 真理値表と論理式 真理値表と論理式、加法・乗法標準形について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
4週 組み合わせ論理回路(1) 全加算器・半加算器について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
5週 組み合わせ論理回路(2) カルノー図、電子サイコロ回路について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
6週 PLCソフトウェア実習(1) PLCソフトウェア実習(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
7週 PLCソフトウェア実習(2) PLCソフトウェア実習(2)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
8週 PLCソフトウェア実習(3) PLCソフトウェア実習(3)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
2ndQ
9週 PLCソフトウェア実習(4) PLCソフトウェア実習(4)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
10週 測定器の使用法(1) 測定器の使用法(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
11週 測定器の使用法(2) 測定器の使用法(2)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
12週 順序論理回路 フリップフロップについて理解し、実験が行える。レポートが書ける。
13週 ゲートで作る発振回路(1) ゲートで作る発振回路(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
14週 ゲートで作る発振回路(2) ゲートで作る発振回路(2)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
15週 IoTの概略・要素及びシステムの構築 IoTの概略および用いられるセンサー、マイコン、クラウドサービスの働きを理解し、説明できる。また,簡単なIoTシステムを構築・利用でき、応用方法を提案できる。
16週 まとめ 前期分のまとめを行う。
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 後期実験のガイダンスを行う。
2週 電子回路作成実習(1) 電子回路作成実習(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
3週 電子回路作成実習(2) 電子回路作成実習(2)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
4週 電子回路作成実習(3) 電子回路作成実習(3)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
5週 電子回路作成実習(4) 電子回路作成実習(4)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
6週 コイルと交流 コイルと交流について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
7週 コンデンサと交流 コンデンサと交流について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
8週 RとCの回路の充放電特性 RとCの回路の充放電特性について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
4thQ
9週 RL直列回路と交流 RL直列回路と交流(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
10週 RC直列回路と交流 RC直列回路と交流について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
11週 単相交流回路の電力測定 単相交流回路の電力測定について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
12週 工作機械の概要(1) 工作機械の概要(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
13週 工作機械の概要(2) 工作機械の概要(2)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
14週 ビデオ学習(1) ビデオ学習(1)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
15週 ビデオ学習(2) ビデオ学習(2)について理解し、実験が行える。レポートが書ける。
16週 まとめ 全体のまとめを行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。2
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。2
電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。3前1,後1
安全を確保して、実験を行うことができる。3前1,後1
実験報告書を決められた形式で作成できる。3前1,前16,後1
有効数字を考慮して、データを集計することができる。3前1,前16,後1
化学実験化学実験測定と測定値の取り扱いができる。3前1,前16,後1
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3前1,前16,後1
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3前1,前16,後1
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前6,前16,後1
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前16,後1
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前16,後1
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前16,後1
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前2,前3,前5,前6,前7,前8,前14,前16,後12
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前16,後1
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前16
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,後1
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,後1
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,後1
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1,前7,後1
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3前1,前4,前5,前6,後1
有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。3前7
オシロスコープの動作原理を説明できる。3前2,前3,前5,前6,前7
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1,後1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1,後1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3前1,前2,前3,前5,前6,前7,前14,後1,後12
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後10,後11,後14,後15
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後10,後11,後14,後15
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。1後12,後13,後14,後15
やすりを用いて平面仕上げができる。1後12,後13,後14,後15
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。1後12,後13,後14,後15
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4前2,前3,前5,前6
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3前2,前3,前5,前6
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4前2,前3,前5,前6
論理回路の動作について実験結果を考察できる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14
情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3前15
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3前15
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。3前15
与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3前8,前9,前10,前11,前12

評価割合

実験(前期)実験(後期)合計
総合評価割合5050100
基礎的能力252550
専門的能力252550
分野横断的能力000