代数幾何

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 代数幾何
科目番号 0034 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子制御工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 高遠節夫ほか著、新 線形代数、大日本図書。 / 高遠節夫ほか著、新 線形代数問題集、大日本図書。ドリルと演習シリーズ 線形代数、電気書院。高専テキストシリーズ 線形代数 問題集、森北出版。
担当教員 野澤 武司

到達目標

(科目コード : 20120 ,英語名 : Algebra and Geometry)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。
①ベクトルの概念を理解し、計算方法を身につける。25%(c1)
②ベクトルを使って直線や平面などの図形を表せるようになる。25%(c1)
③行列の演算および消去法や行列式などの行列に関係する計算に習熟する。25%(c1)
④逆行列の概念および求め方を修得し、それがクラメルの公式に応用されていることを理解する。15%(c1)
⑤ベクトルにおける線形独立・線形従属の概念と行列式との関係を理解する。10%(c1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ベクトルの概念を理解し、計算方法を詳細に身につける。ベクトルの概念を理解し、計算方法を身につける。ベクトルの概念を理解し、計算方法を概ね身につける。左記に達していない。
評価項目2ベクトルを使って直線や平面などの図形を詳細に表せるようになる。ベクトルを使って直線や平面などの図形を表せるようになる。ベクトルを使って直線や平面などの図形を概ね表せるようになる。左記に達していない。
評価項目3行列の演算および消去法や行列式などの行列に関係する計算を詳細に習熟する。行列の演算および消去法や行列式などの行列に関係する計算に習熟する。行列の演算および消去法や行列式などの行列に関係する計算に概ね習熟する。左記に達していない。
評価項目4逆行列の概念および求め方を修得し、それがクラメルの公式に応用されていることを詳細に理解する。逆行列の概念および求め方を修得し、それがクラメルの公式に応用されていることを理解する。逆行列の概念および求め方を修得し、それがクラメルの公式に応用されていることを概ね理解する。左記に達していない。
評価項目5ベクトルにおける線形独立・線形従属の概念と行列式との関係を詳細に理解する。ベクトルにおける線形独立・線形従属の概念と行列式との関係を理解する。ベクトルにおける線形独立・線形従属の概念と行列式との関係を概ね理解する。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ベクトルと行列という2つの分野を学ぶ。ベクトルとは大きさと向きを持った量であり、行列は数字を縦横に並べただけのものであるが、ともに加法、減法、乗法(ベクトルは内積)、定数倍が定義され、様々な分野で道具として利用されている。本授業では直線や平面などの図形をベクトルで表すことや連立1次方程式を行列を使って解くことを学習する。
〇関連する科目:基礎数学A・B、課題数学(前年度履修)、微分積分II、確率(次年度履修)
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を進める。また、レポート・課題などを課す。
注意点:
ここで学習する内容は、工学系の学生は避けて通ることのできない微分方程式、数値計算等にも応用される。自分自身で図を書き、計算をし、具体的なイメージをしっかりと身につけてほしい。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウィルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル、ベクトルの演算 ベクトルの演算ができる。
2週 ベクトルの演算、ベクトルの成分 ベクトルの成分表示がわかる。
3週 ベクトルの内積 ベクトルの内積が計算できる。
4週 ベクトルの内積、ベクトルの平行と垂直 ベクトルの平行・垂直条件がわかる。
5週 ベクトルの図形への応用 ベクトル方程式で直線と円を表せる。
6週 ベクトルの線形独立・線形従属 ベクトルの線形独立がわかる。
7週 前期中間総合課題 1~6週までの内容が理解できる。
8週 空間座標 空間座標がわかる。
2ndQ
9週 ベクトルの成分、内積 ベクトルの成分表示と内積がわかる。
10週 内積 ベクトルの内積が計算できる。
11週 直線の方程式 直線を方程式で表せる。
12週 平面の方程式 平面を方程式で表せる。2つの平面のなす角を求められる。
13週 平面の方程式、球の方程式 点と平面との距離を求められる。球を方程式で表せる。
14週 ベクトルの線形独立・線形従属 ベクトルの線形独立がわかる。
15週 前期末総合課題 1~14週までの内容が理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 行列の定義、行列の和・差、数との積 行列の基礎計算ができる。
2週 行列の積 行列の積が計算できる。
3週 転置行列、逆行列 転置行列と逆行列が説明できる。
4週 消去法 消去法で連立1次方程式を解ける。
5週 消去法、逆行列と連立1次方程式 掃き出し法で逆行列を求められる。
6週 行列の階数 行列の階数が計算できる。
7週 後期中間試験 試験時間:50分
8週 行列式の定義(1) 行列式の定義に従って計算できる。
4thQ
9週 行列式の定義(2)、行列式の性質 行列式の定義に従って計算できる。
10週 行列式の性質、行列の積の行列式 行列式の性質を使って計算できる。
11週 行列式の展開 行・列による行列式の展開が理解できる。
12週 行列式の展開 行・列による行列式の展開ができる。
13週 行列式と逆行列 余因子行列を用いて逆行列を求められる 。
14週 連立1次方程式と行列式 クラメルの公式を用いて連立1次方程式を解ける。
15週 行列式の図形的意味 平行四辺形の面積と平行六面体の体積を求められる。
16週 学年末試験
17週 : 試験の解説と発展授業
試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1,前2,前8,前9
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前2,前9
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前3,前4,前10,前11,前13,前14
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前4,前11,前12
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前5,前11,前12,前13,前14
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後1,後2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後3,後5,後13
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後8,後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

前期中間総合課題前期末総合課題後期中間試験学年末試験課題合計
総合評価割合1010171746100
基礎的能力1010171746100
専門的能力000000
分野横断的能力000000