到達目標
(科目コード:31373, 英語名:Electronic device engineering)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)(D)と主体的に関わる.
この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,関連する目標の順で次に示す.
①電子および原子の構造について理解する.(c2),(d1),30%
②固体の構造および金属の性質について理解する.(c2),(d1),30%
③半導体および半導体デバイスについて理解する.(c2),(d1),40%
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
電子および原子の構造について理解する | 電子の電荷量・質量,原子の構造などを詳細に説明できる. | 電子の電荷量・質量,原子の構造などの基本的な事項を正しく説明できる. | 電子の電荷量・質量,原子の構造などの基本的な事項を概ね正しく説明できる. | 左記に達していない. |
固体の構造および金属の性質について理解する | 結晶の性質,バンド理論および金属の性質について詳細に理解し,正しく説明できる. | 結晶の性質,バンド理論および金属の性質について理解し,説明できる. | 結晶の性質,バンド理論および金属の性質について理解し,概ね説明できる. | 左記に達していない. |
半導体および半導体デバイスについて理解する | 半導体および半導体デバイスの特長・特性について詳細に理解し,正しく説明できる. | 半導体および半導体デバイスの基本的特長・特性について理解し,説明できる. | 半導体および半導体デバイスの基本的特長・特性について概ね理解し,説明できる. | 左記に達していない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
この科目は,企業で高信頼性車載用計器の研究・開発を担当していた教員が,その経験を活かし電子デバイスの性質・物理から最先端技術に至るまで幅広く講義を行うものである.
電子物性の基礎を学び,半導体や半導体デバイスの基本的事項を教授する.
○関連する科目:電子回路ⅠA(前年度履修),センサー工学(次年度履修)
授業の進め方・方法:
まず,電子の電荷量や質量などの電子の基本的性質およびエネルギー帯理論について述べる.次に,半導体のキャリア密度や電気伝導について述べる.さらに,pn接合やダイオード,トランジスタといった半導体デバイスの特性について解説する.
理解度に加え,平常時の勤勉さを重視します.
また,毎回授業の最後に課題を課す予定です.※提出状況も成績に加味します.
注意点:
本科目は本来,面接授業として実施を予定しておいたものですが,新型コロナウィルス感染症の拡大による緊急事態において,必要に応じ遠隔授業として実施するものです。
・可能な限り時間割の時間もしくはその日のうちに視聴してください。
・Formsの解答および提出ファイルの内容は出席および評価に使用します。
・演習の解答は採点しませんが,次回の授業で模範解答を示す予定です。
教科書を見たり人と相談しながらで結構ですので自分で解いてみてください。
(だたし、白紙(またはそれに近い状態)の場合は減点することがあります)
・締め切りはこの授業の週の金曜日17:00までです。
・必ず全員すべての課題をFormsで提出してください。
(15回分を予定していますが,変更する場合は事前に連絡します)
※提出できない事情がある学生は、締め切り前にご連絡ください。相談にのります。
・無断で締め切りを過ぎての提出は,一旦は受け付けますが減点することがありますので十分に気を付けてください。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンスおよび授業内容の概論 |
受講上の注意点を理解し,本授業科目の概要を理解する
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2週 |
電子と結晶 |
結晶の性質,電子の電荷量・質量,原子の構造などの基本的な事項を正しく説明できる
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3週 |
エネルギー帯と自由電子 |
バンド理論および金属の性質について理解し,説明できる
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4週 |
半導体のキャリア |
半導体の基本的特長・特性について理解し,説明できる
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5週 |
キャリア密度とフェルミ準位 |
キャリア密度とフェルミ準位について理解し,説明できる
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6週 |
半導体の電気伝導 |
半導体の電気伝導について理解し,導体の場合との違いを説明できる
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7週 |
pn接合とダイオード |
pn接合とダイオードについて理解し,説明できる
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8週 |
ダイオードの接合容量 |
ダイオードの接合容量を理解し,求められる
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2ndQ |
9週 |
バイポーラトランジスタ |
バイポーラトランジスタの動作原理を理解し,説明できる
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10週 |
金属-半導体接触 |
金属-半導体接触について理解し,整流接触およびオーミック接触の違いを説明できる
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11週 |
MESFET |
MESFETの動作原理を理解し,説明できる
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12週 |
MISFET |
MISFETの動作原理を理解し,説明できる
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13週 |
集積回路 |
集積回路の種類と構造を理解し,動作を説明できる
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14週 |
光半導体デバイス |
光半導体デバイス種類と構造を理解し,動作を説明できる
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15週 |
課題(期末試験の代わり) |
上記項目を正しく理解し,課題に解答する
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16週 |
(課題の解答) |
(課題の内容を正しく理解する)
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 4 | |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 4 | |
原子の構造を説明できる。 | 4 | |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 4 | |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 4 | |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 4 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 4 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 課題 | 演習・課題の提出状況 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
専門的能力 | 80 | 0 | 80 |
取り組み状況 | 0 | 20 | 20 |