到達目標
(科目コード:31642、英語名:Control Engineering IA)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる.
この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を,到達目標,評価の重み,関連する目標の順で次に示す.
①制御系のブロック線図とその等価変換を習得する.20% (c2), (d1)
②ラプラス変換,逆ラプラス変換を習得する.40% (c1)
③伝達関数によるモデリング法を習得する.30% (c2), (e1)
④システムの時間応答を理解する.10% (c2), (d1)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
①制御系のブロック線図とその等価変換 | 複雑なブロック線図の等価変換ができる。 | 簡単なブロック線図の等価変換ができる。 | ブロック線図の等価変換のルールが説明できる。 | 左記に達していない。 |
②ラプラス変換,逆ラプラス変換 | 複雑な関数のラプラス変換、逆ラプラス変換ができる。 | 基本的な関数のラプラス変換、逆ラプラス変換ができる。 | ラプラス変換、逆ラプラス変換の方法を説明できる。 | 左記に達していない。 |
③伝達関数によるモデリング法 | 複雑なシステムの伝達関数を求めることができる。 | 簡単なシステムの伝達関数を求めることができる。 | システムの伝達関数を求める方法を説明できる。 | 左記に達していない。 |
④システムの時間応答 | 複雑なシステムの時間応答を計算できる。 | 単純なシステムの時間応答を計算できる。 | システムの時間応答の計算方法を説明できる。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
自動制御技術の発展、普及はめざましいものがあり、産業分野はもちろんのこと社会のいたるところに自動化されたシステム、自動制御の装置、自動制御の思想が取り入れられている。本講義では、自動制御の基礎である古典制御に対して、制御対象(動的システム)の特性解析などに必要な数学の基礎と応用、制御系を表すブロック線図の基礎と応用について学ぶ。本講義は企業で音響・振動・制御の部門で研究開発を行ってきた教員が担当する。
〇関連する科目:メカトロニクスA、B(前年度履修)、制御工学IB(後期履修)、システム情報工学(次々年度履修)
授業の進め方・方法:
この科目は学修単位科目のため、講義資料はサポートページに掲載し、各人が事前に印刷して持参してきてもらう形式とする。事前に内容を確認してきてもらうことで、効率的に講義を進める。講義中に演習問題を行う。演習点を成績評価に加えるので、講義中の説明で理解することを心がける必要がある。また、事後学習として課題を提示しておくので、適宜活用して理解を深めること。
注意点:
制御理論は数学的な要素が強く抽象的であるが、後期以降の講義(制御工学IB、線形制御等)の基礎となるので、十分な予習・復習が必要である。特に、ラプラス変換、逆ラプラス変換では微分・積分の知識が、伝達関数によるモデリングでは、物理(力学)、電気回路等の知識が必要なので、十分復習しておくこと。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウィルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス・授業計画 |
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2週 |
自動制御について |
身の周りにある自動制御システムについて理解を図る。
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3週 |
ブロック線図の等価変換1 |
ブロック線図の等価変換のルールを理解する。
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4週 |
ブロック線図の等価変換2 |
簡単な構造のブロック線図の等価変換ができるようになる。
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5週 |
ブロック線図の等価変換3 |
複雑な構造のブロック線図の等価変換ができるようになる。
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6週 |
ラプラス変換 |
基本的な関数のラプラス変換を身につける。
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7週 |
伝達関数によるモデリング1 |
直動機械系動的システムの伝達関数を求めることができるようになる。
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8週 |
伝達関数によるモデリング2 |
回転機械系動的システムの伝達関数を求めることができるようになる。
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2ndQ |
9週 |
伝達関数によるモデリング3 |
電気回路系動的システムの伝達関数を求めることができるようになる。
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10週 |
伝達関数によるモデリング4 |
電気-機械複合系の動的システムの伝達関数を求めることができるようになる。
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11週 |
逆ラプラス変換1 |
部分分数展開を利用した逆ラプラス変換ができるようになる
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12週 |
逆ラプラス変換2 |
留数和を利用した逆ラプラス変換ができるようになる。
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13週 |
システムの時間応答1 |
逆ラプラス変換を利用したシステムの時間応答を計算できるようになる。
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14週 |
システムの時間応答2 |
逆ラプラス変換を利用したシステムの時間応答を計算できるようになる。
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15週 |
前期のまとめ |
前期の範囲での復習を通じ、不足している部分を明らかにする。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。 | 3 | 前11,前13 |
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。 | 3 | 前11,前13 |
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。 | 3 | 前12,前13 |
合成関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 前12,前13 |
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。 | 3 | 前12,前13 |
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10 |
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10 |
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。 | 3 | 前6,前7,前8,前9,前10 |
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。 | 3 | 前6,前13 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | 自動制御の定義と種類を説明できる。 | 4 | 前2 |
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。 | 4 | 前2 |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 4 | 前6,前11,前12 |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | 前13 |
伝達関数を説明できる。 | 4 | 前7,前8,前9,前10 |
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
電気・電子系分野 | 制御 | 伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。 | 4 | 前7,前8,前9,前10,前13 |
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。 | 4 | 前3,前4,前5 |
評価割合
| レポート | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |