材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 JSMEテキストシリーズ 材料力学、丸善、2007
担当教員 永井 睦

到達目標

(科目コード:31570,英語名:Strength of Materials Ⅰ) この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、関連する目標の順で次に示す。
①応力とひずみの概念を理解し、材料に作用する力と変形の関係を理解する。 30%(d1)
②基本的な負荷状態(引張り、圧縮、せん断、曲げ等)において、材料に生じる応力およびひずみの状態を理解し、その計算方法を習得する。60%(d1)
③実用・設計における材料力学の適用、安全について理解する。 10%(d2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1応力とひずみの概念を理解し、材料に作用する力と変形の関係を詳細に理解している。応力とひずみの概念を理解し、材料に作用する力と変形の関係を理解している。応力とひずみの概念を理解し、材料に作用する力と変形の関係を概ね理解している。左記に達していない。
評価項目2基本的な負荷状態(引張り、圧縮、せん断、曲げ等)において、材料に生じる応力およびひずみの状態を理解し、その計算方法を詳細に習得している。基本的な負荷状態(引張り、圧縮、せん断、曲げ等)において、材料に生じる応力およびひずみの状態を理解し、その計算方法を習得している。基本的な負荷状態(引張り、圧縮、せん断、曲げ等)において、材料に生じる応力およびひずみの状態を概ね理解し、その計算方法を概ね習得している。左記に達していない。
評価項目3実用・設計における材料力学の適用、安全について詳細に理解している。実用・設計における材料力学の適用、安全について理解している。実用・設計における材料力学の適用、安全について概ね理解している。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料力学は、外力が与えられたときに材料内部に生じる応力と変形(ひずみ)を扱う学問であり、機器・構造物の強度的な安全性を確保し、合理的な機械設計を行うために不可欠である。本講義では、構造解析のモデリングや機械設計における基本的な問題について、応力やひずみを求める方法を学び、強度設計を行うことができる能力を修得することを目標とする。 ○関連する科目:機械力学Ⅱ(前期履修)、材料力学Ⅱ(次年度履修)
授業の進め方・方法:
授業と並行して、プリント等の演習問題を課題とし、レポートとして提出する。
注意点:
力学の基礎(力やモーメントのつりあい)および基本的な微分方程式の解法が予備知識として必要であるため、履修前に復習しておくことが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 材料の機械的性質 材料の各種機械的性質について理解する。
2週 応力とひずみ 基本的な変形に現れる応力とひずみの定義を理解する。
3週 一軸応力(1) 引張,圧縮 引張、圧縮における応力とひずみの計算方法を理解する。
4週 一軸応力(2) 任意断面の応力状態 任意の傾斜断面の応力状態の計算と表現方法を理解する。
5週 熱応力,不静定問題(1) 熱応力、不静定問題の考え方を理解する。
6週 熱応力,不静定問題(2) 熱応力、不静定問題の基本的な問題が解ける。
7週 軸のねじり(1) 軸のねじりにおける応力とひずみの分布と計算方法を理解する。
8週 軸のねじり(2) 軸のねじりに関する。基本的な問題が解ける。
4thQ
9週 はりのせん断力と曲げモーメント(1) 静定はりの曲げにおけるせん断力と曲げモーメントの分布について理解する。
10週 はりのせん断力と曲げモーメント(2) 基本的な静定はりのせん断力と曲げモーメントの問題が解ける
11週 はりの曲げ応力(1) はりの断面2次モーメント、断面係数の意味と曲げ応力の発生機構を理解する。
12週 はりの曲げ応力(2) 基本的な負荷状態における静定はりの応力が計算できる。
13週 はりのたわみ(1) はりのたわみ方程式と基本的な負荷状態における解法を理解する。
14週 はりのたわみ(2) 基本的な負荷状態における片持ちはりのたわみ角、たわみを計算できる。
15週 はりのたわみ(3) 基本的な負荷状態における両端支持はりのたわみ角、たわみを計算できる。
16週 試験解説と発展授業 17週:試験解説・発展授業 試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学簡単な連立方程式を解くことができる。3後5,後6
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後10
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後3,後4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後13
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後13,後14,後15
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後13,後14,後15
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力のモーメントの意味を理解し、計算できる。1後9,後10
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。1後9,後10
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。1後1
荷重が作用した時の材料の変形を説明できる。1後1
応力とひずみを説明できる。1後1
フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。1後1,後2
許容応力と安全率を説明できる。1後1
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。1後5,後6
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。1後5,後6
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。1後7,後8
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。1後7,後8
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。1後7,後8
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。1後9
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。1後9
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。1後9,後10
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。1後10,後12
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。1後11,後12
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。1後13,後14,後15
材料引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。1後1,後2
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。1後1
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。1後1
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。1後1
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。1後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000