計算機援用設計

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 計算機援用設計
科目番号 0174 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜プリントを配布する
担当教員 外川 一仁,酒井 一樹

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる.この科目の到達目標と,成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を次に示す.
①機械学習のいくつかのアルゴリズムを実行することができる.40%(d2),
②機械学習のモデルの評価を適切に行うことができる.30%(d2),
③機械学習を用いたシステムの設計ができる.30%(d2)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1データの前処理を適切に行なった上で,機械学習のいくつかのアルゴリズムを実行することができる機械学習のいくつかのアルゴリズムを実行することができる左記に達していない
評価項目2機械学習のモデルの評価を適切に行い,それをもとに適切なハイパーパラメータの選択ができる機械学習のモデルの評価を適切に行うことができる左記に達していない
評価項目3機械学習を用いたシステム設計を行い,精度を高めるための工夫ができる機械学習を用いたシステムの設計ができる左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達目標 (d1) 説明 閉じる
学習・教育到達目標 (d2) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
画像認識や囲碁・将棋だけでなくロボット制御や自動車制御の分野においても人工知能(AI)による技術革新が進んでいる。本講義では人工知能(AI)の根幹をなす技術である機械学習について学習し,最後には実際に自分で課題を設定した機械学習を用いたシステム設計を行う。
○関連する科目:制御工学A, B(前年度履修),機械力学Ⅱ(前年度履修),線形制御,センサー工学(前期履修),線形システム制御(次年度履修)
授業の進め方・方法:
授業の前半で理論の学習を行い,後半でプログラミング言語Pythonを用いて実際に手を動かしながら学習を進めていく。
注意点:
微分や行列の知識が必要となるので,それらの数学を復習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 Python入門(1) Pythonの基本的な操作を身につける
2週 Python入門(2) Pythonを用いてデータを扱う技術を身につける
3週 分類問題(1):k最近傍法 k最近傍法による分類の原理を説明でき,Pythonで実行できる。また,ホールドアウト法による汎化性能の評価を説明できる。
4週 回帰問題(1):線形回帰 線形回帰の原理を説明でき,Pythonで実行できる。
5週 回帰問題(2):リッジ回帰,LASSO回帰 リッジ回帰とLASSO回帰の原理を説明でき,Pythonで実行できる。
6週 モデルの評価(1):過剰適合,適合不足 機械学習のモデルにおける過剰適合や適合不足とは何か,説明できる。
7週 分類問題(2):ロジスティック回帰 ロジスティック回帰による分類の原理を説明でき,Pythonで実行できる。
8週 分類問題(3):決定木 決定木による分類の原理を説明でき,Pythonで実行できる。
4thQ
9週 モデルの評価(2):交差検証,評価基準 交差検証によるモデルの評価の原理を説明でき,Pythonで実行できる。また,分類問題における混同行列や適合率・再現率・F値などの評価基準を説明できる。
10週 分類問題(4):ランダムフォレスト ランダムフォレストによる分類の原理を説明でき,Pythonで実行できる。
11週 機械学習システム設計(1) 機械学習を用いたシステム設計の手順を説明できる。
12週 機械学習システム設計(2) 機械学習を用いたシステム設計を行う。
13週 機械学習システム設計(3) 機械学習を用いたシステム設計を行う。
14週 機械学習システム設計(4) 機械学習を用いたシステム設計を行う。
15週 (期末試験なし)
16週 成果発表と発展授業 設計したシステムについての発表を行う。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。4後2
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。4後4

評価割合

レポート課題発表その他合計
総合評価割合30303010100
基礎的能力100101030
専門的能力203020070
分野横断的能力00000