分析化学

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 分析化学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 井村 久則 、基礎から学ぶ分析化学、 化学同人 、2015 年
担当教員 奥村 寿子

到達目標

この科目は長岡高専の教育目標(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習教育目標との関連の順で示す。
①分析化学の基礎理論を習得する (d1) 35%
②分析化学についての実験操作の理論的背景を理解する (d1) 35%
③分析化学と他の科学分野との関連を理解する (d1) 30%
(科目コード:41210,英語名:Analytical Chemistry)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1①について80%以上理解している①について60%以上理解している①について50%以上理解している①について50%以上理解していない
評価項目2②について80%以上理解している②について60%以上理解している②について50%以上理解している②について50%以上理解していない
評価項目3③について80%以上理解している③について60%以上理解している③について50%以上理解している③について50%以上理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
分析化学は、物質情報を取り扱うための基盤となる学問である。本講義では、一般化学の基礎知識をもとに、分析化学の基礎理論を学び、水溶液の酸塩基平衡、沈殿平衡、錯形成平衡および酸化還元平衡などの化学平衡に対して、論理的に理解できることを目標とする。
 ○関連する科目:無機化学Ⅰ(3学年前期履修)、物理化学Ⅰ(3学年前期履修)
授業の進め方・方法:
教科書の章にそって授業を進める。
各授業ごとに小テストを実施する(後期)。
注意点:
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 可逆な化学反応と平衡定数 可逆な化学反応と平衡定数について理解する
2週 濃度と活量 濃度と活量について理解する
3週 酸と塩基 酸と塩基について理解する
4週 酸の解離平衡(1) 酸の解離平衡について理解する
5週 塩基の解離平衡(2) 塩基の解離平衡について理解する
6週 pH pHについて理解する
7週 前期前半まとめ 前期前半まとめの演習問題
8週 酸の解離平衡(2) 酸の解離平衡について理解する
2ndQ
9週 塩基の解離平衡(2) 塩基の解離平衡について理解する
10週 ヘンダーソン-ハッセルバルヒの式 ヘンダーソン-ハッセルバルヒの式について理解する
11週 緩衝液 緩衝液について理解する
12週 塩の水溶液 塩の水溶液について理解する
13週 中和滴定 中和滴定について理解する
14週 多塩基酸の解離平衡
多塩基酸の解離平衡について理解する
15週 二塩基酸の中和滴定
前期後半まとめ
二塩基酸の中和滴定について理解する
前期後半まとめの演習問題
16週
後期
3rdQ
1週 錯形成平衡 錯形成平衡について理解する
2週 キレート滴定 キレート滴定について理解する
3週 錯形成平衡の応用 錯形成平衡の応用について理解する
4週 酸化と還元 酸化と還元について理解する
5週 酸化還元平衡(1) 酸化還元平衡について理解する
6週 酸化還元平衡(2) 酸化還元平衡について理解する
7週 電位差滴定 電位差滴定について理解する
8週 後期中間試験 試験時間:50分
4thQ
9週 溶解平衡(1) 溶解平衡について理解する
10週 溶解平衡(2) 溶解平衡について理解する
11週 沈殿滴定(1) 沈殿滴定について理解する
12週 沈殿滴定(2) 沈殿滴定について理解する
13週 溶媒抽出 溶媒抽出について理解する
14週 液-液分配平衡 液-液分配平衡について理解する
15週 金属イオンの溶媒抽出 金属イオンの溶媒抽出について理解する
16週 後期末試験,試験解説と発展授業 試験時間:50分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野分析化学電離平衡と活量について理解し、物質量に関する計算ができる。4前1
溶解度・溶解度積について理解し必要な計算ができる。4後9,後10
沈殿による物質の分離方法について理解し、化学量論から沈殿量の計算ができる。4後11
強酸、強塩基および弱酸、弱塩基についての各種平衡について説明できる。4前3,前4,前5,前14,前15
強酸、強塩基、弱酸、弱塩基、弱酸の塩、弱塩基の塩のpHの計算ができる。4前4,前5,前6,前8,前9
緩衝溶液とpHの関係について説明できる。4前10,前11,前12
錯体の生成について説明できる。4後1
陽イオンや陰イオンの関係した化学反応について理解し、溶液中の物質の濃度計算(定量計算)ができる。4前2
中和滴定についての原理を理解し、酸及び塩基濃度の計算ができる。4前13
酸化還元滴定についての原理を理解し、酸化剤及び還元剤の濃度計算ができる。4後4,後5,後6,後7
キレート滴定についての原理を理解し、金属イオンの濃度計算ができる。4後2,後3
イオン交換による分離方法についての概略を説明できる。4後13,後14,後15
溶媒抽出を利用した分析法について説明できる。4後13,後14,後15

評価割合

課題(前期前半)課題(前期後半)定期試験(後期中間)定期試験(後期期末)小テスト(後期分)合計
総合評価割合2020153510100
基礎的能力10101020555
専門的能力1010515545
分野横断的能力000000