概要:
生物機能を応用し物質生産を目指す分野において、微生物、細胞の取扱やタンパク質などの生体成分の取り扱いは、根幹的基礎技術である。物質工学科の生物応用コースを志望し、将来生物工学分野の仕事、研究に従事したいと考える学生にとって、この基本的技術修得は重要である。このような独特の取り扱い手技を理解し、適切に行うことができるようになることを本実験の目的とする。
○関連する科目:物質工学実験(無機・有機・生化)(3年次履修)、卒業研究(5年次履修)、物質工学実験(化工)(5年次履修)
授業の進め方・方法:
前期は微生物関係、後期は酵素関係の実験を行う。微生物や生体物質取扱法の修得は、今後の実験や卒業研究、卒業後においても重要な基礎技術であるので正しい方法・技術を身につけること。
注意点:
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
微生物の取り扱いに関する手技修得1 |
微生物の取り扱いに関する手技を修得する。
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2週 |
微生物の取り扱いに関する手技修得2 |
微生物の取り扱いに関する手技を修得する。
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3週 |
微生物の取り扱いに関する手技修得3 |
微生物の取り扱いに関する手技を修得する。
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4週 |
微生物の取り扱いに関する手技修得4 |
微生物の取り扱いに関する手技を修得する。
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5週 |
自然界からの酵母の分離
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微生物の増殖と集積培養を利用した自然界からの酵母のスクリーニングがわかる。
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6週 |
Bacillus subtilisの利用 |
枯草菌の芽胞の性質がわかる。
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7週 |
Aspergillus oryzaeを利用した製麹 |
麹の調製により、麹カビの性質や麹中の酵素についてわかる。
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8週 |
分離酵母によるパンの試作 |
スクリーニングした酵母でパンを試作し、市販酵母との比較により野生酵母との違いと育種の必要性を理解する。
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2ndQ |
9週 |
麹を用いた味噌の試作 |
試作した米麹を用いて、味噌を調製し、酵素の働きについて理解する。
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10週 |
大腸菌の増殖曲線の作成1 |
大腸菌の増殖曲線の作成にかかわる基本操作を身に付ける。
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11週 |
大腸菌の増殖曲線の作成2 |
大腸菌の増殖曲線の作成にかかわる基本操作を身に付ける。
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12週 |
大腸菌を用いた形質転換実験1 |
大腸菌を用いた形質転換の基本操作を身に付ける。
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13週 |
大腸菌を用いた形質転換実験2 |
大腸菌を用いた形質転換の基本操作を身に付ける。
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14週 |
大腸菌を用いた形質転換実験3 |
大腸菌を用いた形質転換の基本操作を身に付ける。
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15週 |
実験の総括 |
提出したレポートを振り返り、各実験について理解を深める。
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16週 |
試験 17週:試験解説・発展授業 |
試験時間:50分
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後期 |
3rdQ |
1週 |
マイクロピペットを用いた希釈操作 |
生物工学実験の基礎的技術の確認
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2週 |
消化酵素に関する実験 |
身近な酵素の働きを理解する
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3週 |
肝臓からの酵素抽出と酵素活性測定1 |
酵素の取扱いと機能の評価法について理解する
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4週 |
肝臓からの酵素抽出と酵素活性測定2 |
酵素の取扱いと機能の評価法について理解する
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5週 |
サイズ排除クロマトグラフィー |
タンパク質の一般的な分離操作を理解する
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6週 |
SDS-PAGE |
タンパク質の一般的な分離操作を理解する
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7週 |
ウェスタンブロッティング |
タンパク質の一般的な分離操作を理解する
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8週 |
プラスミドの抽出1 |
遺伝子工学の一般的な手技を修得する。
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4thQ |
9週 |
プラスミドの抽出2 |
遺伝子工学の一般的な手技を修得する。
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10週 |
電気泳動 |
遺伝子工学の一般的な手技を修得する。
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11週 |
培地作製 |
微生物を培養する培地の作製法を修得する。
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12週 |
パン酵母の形質転換1 |
遺伝子工学の一般的な手技を修得する。
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13週 |
パン酵母の形質転換2 |
遺伝子工学の一般的な手技を修得する。
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14週 |
バイオインフォマティクスの基礎 |
バイオインフォマティクスの基本を修得する。
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15週 |
実験の総括 |
提出したレポートを振り返り、各実験について理解を深める。
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16週 |
試験 17週:試験解説・発展授業 |
試験時間:50分
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 基礎生物 | 酵素とは何か説明でき、代謝における酵素の役割を説明できる。 | 4 | 前8,前10,後2,後3 |
DNAの構造について遺伝情報と結びつけて説明できる。 | 4 | 前13,前14,前15,後9 |
遺伝情報とタンパク質の関係について説明できる。 | 4 | 前13,前14,前15,後9 |
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。 | 4 | 後9 |
生物化学 | タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 4 | 後2 |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 前7,後8 |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 4 | 前5,前6,前8,前9,後11 |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 4 | 前10,前11 |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前9,後8,後11 |
アルコール発酵について説明でき、その醸造への利用について説明できる。 | 4 | 前5,前6,前9,後12,後13 |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 4 | 前5,前6,前7,前8,前9,後12,後13 |
分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野(実験・実習能力) | 生物工学実験 | 光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。 | 4 | 前4 |
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前10,前11,前12,前13,前14,後8 |
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。 | 4 | 後3,後4 |
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。 | 4 | 後1,後3,後4,後9 |
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。 | 4 | 後5,後6,後7,後10 |
酵素の活性を定量的または定性的に調べることができる。 | 4 | 前11,後3,後4 |