物理学ⅠA

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理学ⅠA
科目番号 0099 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書 原 康夫、「第 4 版 物理学基礎」(学術図書出版社)/小暮陽三、「高専の応用物理(第 2 版)」(森北出版)/小出昭一郎、「物理学」(裳華房)
担当教員 荒木 秀明

到達目標

(科目コード:41131,Physics ⅠA)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①運動方程式をたて、質点の運動に関する問題が解く力を身につける 。70% (c1)、②エネルギー保存則、運動量保存則を理解する 。30% (c1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1運動方程式をたて、質点の運動に関する問題が解く力を詳細に理解する運動方程式をたて、質点の運動に関する問題が解く力を理解する運動方程式をたて、質点の運動に関する問題が解く力を概ね理解する左記に達していない。
評価項目2エネルギー保存則、運動量保存則を詳細に理解するエネルギー保存則、運動量保存則を理解するエネルギー保存則、運動量保存則を概ね理解する左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料物性論や化学工学の流体力学などを理解する上で、その礎となる力学について、特に質点の力学について学習する。
○関連する科目:物理(前年度履修),物理学ⅠB(後期履修)
授業の進め方・方法:
質点の力学に関する講義を進める中で、適宜、授業内容に沿った小テストや課題に取り組む。
注意点:
化学系の学生にとって苦手な科目かもしれないが、物理化学、材料物性論、化学工学等の基礎的な部分でもあるので、じっくり取り組んでもらいたい。連立一次方程式、行列、ベクトル、三角関数、微分・積分の数学を必要とする。これまでに学習した数学や物理を復習しておくことが望ましい。
本講義全体を通してTeamsによる双方向形式の授業形式として実施する。そのため、動画や資料により講義内容を理解する。成績評価は,演習及び課題提出により行うので,指定の期日までに回答あるいは提出すること。なお、出席確認フォームおよび課題の提出をもって出席を確認しますので確実に対応するようにして下さい。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウィルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力学のための微積分、ベクトルの準備 力学のための微積分、ベクトルが使えるようになる
2週 速度・加速度 速度・加速度を理解し、基礎的な問題が解ける。
3週 運動の法則・運動方程式 運動の法則を理解し、基礎的な問題が解ける。
4週 ガリレイ変換と慣性系 慣性系について理解する。
5週 慣性力 慣性力について理解し、基礎的な問題が解ける。
6週 落体・放物運動 落体・放物運動について理解し、基礎的な問題が解ける。
7週 単振動 単振動を理解し、基礎的な問題が解ける。
8週 円運動 円運動を理解し、基礎的な問題が解ける。
2ndQ
9週 コリオリ力(慣性力) コリオリ力を理解し、基礎的な問題が解ける。
10週 エネルギー 仕事、運動エネルギーに関して理解し、基礎的な問題が解ける。
11週 エネルギー保存則 ポテンシャルエネルギー、エネルギー保存則を理解し、基礎的な問題が解ける。
12週 万有引力・角運動量 万有引力・角運動量について理解し、基礎的な問題が解ける。
13週 質量中心、換算質量、運動量保存則 質量中心、換算質量、運動量保存則を理解し、基礎的な問題が解ける。
14週 衝突問題 衝突問題について理解し、基礎的な問題が解ける。
15週 質点の力学についてのまとめ 質点の力学について概観できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前2,前4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前2,前4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1,前2,前4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前2,前4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前2,前4
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前6
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前6
物体に作用する力を図示することができる。3前3
力の合成と分解をすることができる。3前3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3前3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前3
運動方程式を用いた計算ができる。3前3,前5
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前3,前5
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前3
最大摩擦力に関する計算ができる。3前3
動摩擦力に関する計算ができる。3前3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前10,前11
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前10,前11
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前11
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前11
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前10,前11
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前13,前14
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前13,前14
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前13
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前7
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前7
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前8
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前12
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前12
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前11

評価割合

小テスト・課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力5050
専門的能力5050
分野横断的能力00