到達目標
(科目コード:41430,英語名:System Control in Chemistry)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)および(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す.
①制御工学の基礎に関して理解する.(50% c1)
②数理モデルに基づいて微分方程式を立式できる.(40% d1)
③実際のプロセスにおけるPID制御を理解することができる.(10% d2)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
制御工学の基礎に関して理解する. | 制御工学の基礎を理解しており、数理モデルに基づいて常微分方程式を立式し、フーリエ変換による伝達関数を求めることができる. | 制御工学の基礎を理解しており、数理モデルに基づいて常微分方程式を立式できる. | 制御工学の基礎を理解している. | 左記に達していない. |
実際のプロセスにおけるPID制御を理解することができる. | 実際の制御方法について、PID制御の理論に基づいて理解し、説明することができる.また、PIDパラメータのチューニングについて説明することが出来る. | 実際の制御方法について、PID制御の理論に基づいて理解し、説明することができる. | PID制御について理解している. | 左記に達していない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学プロセスに限らず、広く産業で用いられている機器を操作するには、制御工学の知見が不可欠である.本講義では特にプロセスの制御に関して、古典制御について解説する.また、制御工学およびラプラス変換の基礎についても解説する.
○関連する科目:情報処理Ⅱ(前年度履修),シミュレーション工学(次年度履修)
授業の進め方・方法:
制御工学に関する試験およびレポート課題により評価する.ラプラス変換等の数学的な操作が必要となるため、自習および復習が不可欠である.
注意点:
特になし
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
制御工学概論 |
プロセスシステム工学における工学基礎として制御工学を捉え、
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2週 |
プロセスモデリング |
化学プロセスにおける種々のシステムにおけるモデルを考え、更に機械系・電気系モデルとのアナロジを捉える.
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3週 |
ラプラス変換の基礎(1) |
伝達関数を学習する前に、ラプラス変換と、ラプラス変換により常微分方程式の初期値問題を解く方法について解説する.
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4週 |
ラプラス変換の基礎(2) |
伝達関数を学習する前に、ラプラス変換と、ラプラス変換により常微分方程式の初期値問題を解く方法について解説する.
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5週 |
ラプラス変換の基礎(3) |
伝達関数を学習する前に、ラプラス変換と、ラプラス変換により常微分方程式の初期値問題を解く方法について解説する.
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6週 |
ラプラス変換の基礎(4) |
伝達関数を学習する前に、ラプラス変換と、ラプラス変換により常微分方程式の初期値問題を解く方法について解説する.
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7週 |
伝達関数(1) |
プロセスモデルの常微分方程式をラプラス変換で解きながら、伝達関数を導入する.
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8週 |
伝達関数(2) |
基本要素の伝達関数について説明する.
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2ndQ |
9週 |
ブロック線図 |
ブロック線図の考え方を導入し、プロセス線図の基本結合・等価交換について説明する.
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10週 |
プロセスの過渡応答 |
様々な応答とこれに対する応答について説明する.
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11週 |
PID制御系の設計(1) |
フィードバック制御の概要とPID制御に関して説明する.
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12週 |
PID制御系の設計(2) |
フィードバック制御の概要とPID制御に関して説明する.
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13週 |
反応器における制御(1) |
反応器における応答についてプロセスモデルを立て、ラプラス変換を用いて反応器の応答を解析する方法について説明する.
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14週 |
反応器における制御(2) |
高分子合成を例に、実際の反応器における応答を解析する.
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15週 |
総合演習 |
伝達関数、反応器の過渡応答について問題演習を行う.
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16週 |
期末試験 17週:試験解説・発展授業 |
試験時間:80分
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | 前4 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前4,前5 |
評価割合
| 試験 | 課題(小テスト・レポート) | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 100 |
基礎的能力 | 20 | 20 | 40 |
専門的能力 | 20 | 20 | 40 |
分野横断的能力 | 20 | 0 | 20 |