物理学ⅠB

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理学ⅠB
科目番号 0100 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考書 原 康夫、「第 4 版 物理学基礎」(学術図書出版社)/小暮陽三、「高専の応用物理(第 2 版)」(森北出版)/小出昭一郎、「物理学」(裳華房)
担当教員 荒木 秀明

到達目標

(科目コード:41136,Physics ⅠB)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①エネルギー保存則、運動量保存則を理解する。20% (c1)、②慣性モーメントについて理解する。30% (c1)、③回転の運動方程式をたて、剛体運動に関する問題が解ける力を身につける。40% (c1)、④弾性体に関する問題が解ける力を身につける。10% (c1)。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1エネルギー保存則、運動量保存則を詳細に理解する。エネルギー保存則、運動量保存則を理解する。エネルギー保存則、運動量保存則を概ね理解する。左記に達していない。
評価項目2慣性モーメントについて詳細に理解する。慣性モーメントについて理解する。慣性モーメントについて概ね理解する。左記に達していない。
評価項目3回転の運動方程式をたて、剛体運動に関する問題が詳細に解ける力を身につける。回転の運動方程式をたて、剛体運動に関する問題が解ける力を身につける。回転の運動方程式をたて、剛体運動に関する問題が解ける力を概ね身につける。左記に達していない。
評価項目4弾性体に関する問題が詳細に解ける力を身につける。弾性体に関する問題が解ける力を身につける。弾性体に関する問題が解ける力を概ね身につける。左記に達していない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
材料物性論や化学工学の流体力学などを理解する上で、その礎となる力学について、特に剛体や弾性体の力学について学習する。
○関連する科目:物理(前年度履修)、物理学ⅠA(前期履修)、物理学ⅡA(次年度履修)
授業の進め方・方法:
剛体の力学に関する講義を進める中で、適宜、授業内容に沿った課題レポートによる問題に取り組む。
注意点:
化学系の学生にとって苦手な科目かもしれないが、物理化学、材料物性論、化学工学等の基礎的な部分でもあるので、じっくり取り組んでもらいたい。連立一次方程式、行列、ベクトル、三角関数、微分・積分の数学を必要とする。これまでに学習した数学や物理を復習しておくことが望ましい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 剛体 剛体について、質点との違いを理解する。
2週 慣性モーメント1 慣性モーメントについて理解し、基礎的な問題が解ける。
3週 慣性モーメント2 慣性モーメントについて理解し、基礎的な問題が解ける。
4週 剛体の運動方程式 剛体の運動方程式について理解し、基礎的な問題が解ける。
5週 剛体の運動1 剛体の回転運動について理解し、基礎的な問題が解ける。
6週 剛体の運動2 剛体の回転運動に関する基礎的な問題が解ける。
7週 剛体の運動とエネルギー保存則 回転によるエネルギーと力学的エネルギー保存則を理解し、基礎的な問題が解ける。
8週 物体の変形 物体の変形に関して、フックの法則を理解する。
4thQ
9週 ヤング率,ポアッソン比 ヤング率、ポアッソン比について理解し、基礎的な問題が解ける。
10週 体積弾性率 体積弾性率について理解し、基礎的な問題が解ける。
11週 剛性率 剛性率について理解し、基礎的な問題が解ける。
12週 流体の静力学 流体の静力学について理解し、基礎的な問題が解ける。
13週 流体の運動:連続の式,ベルヌーイの定理 連続の式、ベルヌーイの定理について理解し、基礎的な問題が解ける。
14週 剛体,流体の力学に関する応用問題 剛体、流体の力学に関する問題が解ける。
15週 剛体,流体の力学のまとめ 剛体、流体の力学について概観できる。
16週 期末試験
17週:試験解説・発展授業
試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後13
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後13
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後8,後11
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後7,後13
力のモーメントを求めることができる。3後2
角運動量を求めることができる。3後3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後2
重心に関する計算ができる。3後1
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後2,後3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後4,後5,後6
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3後7,後13

評価割合

試験小テスト・課題レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力302050
専門的能力302050
分野横断的能力000