概要:
食品を構成する成分(炭水化物、脂質、タンパク質)の化学的性質と、保蔵時や加工時における成分間反応を理解し、さらに最近注目されている食品の生理的機能性について解説する。この科目は、企業で機能性食品の生理機能研究を担当していた教員が、その経験を活かし、食品成分の化学について講義形式で授業を行うものである。
○関連する科目:生物化学Ⅰ(3学年通年履修)、 生物化学Ⅱ(4学年前期履修)、食品製造工学(5学年後期・選択)
授業の進め方・方法:
一般的な講義形式。
注意点:
3年次生物化学Ⅰと同様の内容が含まれるが、復習の意味でもしっかり理解し修得して欲しい。基本的に覚えるべき知識量が多いため、自学自習が必要である。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 生物化学 | タンパク質、核酸、多糖がそれぞれモノマーによって構成されていることを説明できる。 | 4 | 後1 |
生体物質にとって重要な弱い化学結合(水素結合、イオン結合、疎水性相互作用など)を説明できる。 | 4 | 後5,後8 |
単糖と多糖の生物機能を説明できる。 | 4 | 後5,後7,後11 |
単糖の化学構造を説明でき、各種の異性体について説明できる。 | 4 | 後5,後6 |
グリコシド結合を説明できる。 | 4 | 後6 |
多糖の例を説明できる。 | 4 | 後7,後11 |
脂質の機能を複数あげることができる。 | 4 | 後9,後12 |
トリアシルグリセロールの構造を説明できる。脂肪酸の構造を説明できる。 | 4 | 後9 |
タンパク質の機能をあげることができ、タンパク質が生命活動の中心であることを説明できる。 | 4 | 後8 |
タンパク質を構成するアミノ酸をあげ、それらの側鎖の特徴を説明できる。 | 4 | 後8 |
アミノ酸の構造とペプチド結合の形成について構造式を用いて説明できる。 | 4 | 後8 |
タンパク質の高次構造について説明できる。 | 4 | 後8 |
補酵素や補欠因子の働きを例示できる。水溶性ビタミンとの関係を説明できる。 | 4 | 後10,後14 |
解糖系の概要を説明できる。 | 4 | |
クエン酸回路の概要を説明できる。 | 4 | |
酸化的リン酸化過程におけるATPの合成を説明できる。 | 4 | |
嫌気呼吸(アルコール発酵・乳酸発酵)の過程を説明できる。 | 4 | |
各種の光合成色素の働きを説明できる。 | 4 | |
光化学反応の仕組みを理解し、その概要を説明できる。 | 4 | |
炭酸固定の過程を説明できる。 | 4 | |
生物工学 | 原核微生物の種類と特徴について説明できる。 | 4 | |
真核微生物(カビ、酵母)の種類と特徴について説明できる。 | 4 | |
微生物の増殖(増殖曲線)について説明できる。 | 4 | |
微生物の育種方法について説明できる。 | 4 | |
微生物の培養方法について説明でき、安全対策についても説明できる。 | 4 | |
食品加工と微生物の関係について説明できる。 | 4 | 後13 |