到達目標
(科目コード:41080、英語名:Experiments in Materials Engineering (Chemical Engineering) この科目は長岡高専の教育目標の(D)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①実験を通して、化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解し、あわせてそのデータを整理することよって、理論の限界を理解する。 35%(d3)、②化学工業に用いられる装置、機械に対しての身近な体験をすることにより、装置の取り扱い方法を学ぶ。 35%(d2) 、③実験レポートを書き、実験発表を行うことにより、実験結果の簡明、系統的な表現法を学ぶ。 20%(d2)、 ④実験班での協同作業を学ぶ。 10%(d3)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解でき、自分で理論を導出できる。 | 化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解できる。 | 化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を概ね理解できる。 | 化学工学(主に単位操作)中に含まれる理論を理解できない。 |
評価項目2 | 化学工業に用いられる装置,機械を扱うことができ、装置の製作もできる。 | 化学工業に用いられる装置,機械を扱うことができる。 | 化学工業に用いられる装置,機械を概ね扱うことができる。 | 化学工業に用いられる装置,機械を扱うことができない。 |
評価項目3 | 実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現ができ、人にレポート作成、発表指導もできる | 実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現ができる。 | 実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現が概ねできる。 | 実験レポートを書き,実験発表を行うための作業、表現ができない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
各種の化学工業に共通な物理的・機械的操作(流動、伝熱、蒸留、固液分離等)のことを単位操作と総称しているが、本実験においては、代表的な単位操作を取り上げ、物質収支を中心とした取り扱いの実際について学習する。
○関連する科目:「物質工学実験(物化)」(本科4年次履修)、「材料化学実験」(本科4年次履修)、「応用生物化学実験」(本科4年次履修)、「創造実験」(本科4年次履修)、「物質工学特別研究」(専攻科第1学年次履修)
授業の進め方・方法:
グループで実験を行う。前期末までにレポート提出し、評価するとともに、第16週目に学生実験の理解度を確認するための試験を行う。コロナウィルス感染拡大による影響のため、発表会は行わないこととする。
注意点:
レポート未提出者には単位を出さない。授業履修者は、学生実験を実施するともに、必ず、レポートを提出すること。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ一部、実験授業日の一部を実験内容の説明に遠隔授業として実施した。また、実験の理解度を深めるために行っていた実験発表会は開催しないこととした(そのことにより、発表の配点は0点とし、他の配点も変更)。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
実験を始めるにあたって、諸注意、実験講義 |
|
2週 |
ベルヌーイの定理実験 |
円管内の流動実験 2週~12週は班別実験
|
3週 |
円管内の流動実験 |
|
4週 |
二重管熱交換実験 |
|
5週 |
気液平衡実験 |
|
6週 |
充填層と流動層実験 |
|
7週 |
単蒸留実験 |
|
8週 |
精留実験 |
|
2ndQ |
9週 |
比表面積測定実験 |
|
10週 |
粒度分布測定実験 |
|
11週 |
サイクロン実験 |
|
12週 |
膜分離実験 |
|
13週 |
粘度実験 |
|
14週 |
実験発表 |
|
15週 |
レポート返却 |
|
16週 |
前期末試験 第17週:試験解説と発展授業 |
試験時間:50分
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学実験 | 化学実験 | 測定と測定値の取り扱いができる。 | 4 | 前2 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 4 | 前2 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 4 | 前2 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 化学工学 | SI単位への単位換算ができる。 | 4 | 前2 |
物質の流れと物質収支についての計算ができる。 | 4 | 前2 |
化学反応を伴う場合と伴わない場合のプロセスの物質収支の計算ができる。 | 4 | 前2 |
管径と流速・流量・レイノルズ数の計算ができ、流れの状態(層流・乱流)の判断ができる。 | 4 | 前2 |
蒸留の原理について理解できる。 | 4 | 前2 |
単蒸留、精留・蒸留装置について理解できる。 | 4 | 前2 |
蒸留についての計算ができる(ラウールの法則、マッケーブシール法等)。 | 4 | 前2 |
分野別の工学実験・実習能力 | 化学・生物系分野【実験・実習能力】 | 物理化学実験 | 粘度計を用いて、各種液体・溶液の粘度を測定し、濃度依存性を説明できる。 | 4 | |
化学工学実験 | 流量・流速の計測、温度測定など化学プラント等で計測される諸物性の測定方法を説明できる。 | 4 | |
液体に関する単位操作として、特に蒸留操作の原理を理解しデータ解析の計算ができる。 | 4 | |
流体の関わる現象に関する実験を通して、気体あるいは液体の物質移動に関する原理・法則を理解し、物質収支やエネルギー収支の計算をすることができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 30 | 0 | 70 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 30 | 0 | 70 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 |