到達目標
(科目コード:41430,英語名:System Control in Chemistry)
この科目は長岡高専の教育目標の(C)と主体的に関わる。この科目の到達目標と、各到達目標と長岡高専の学習・教育到達目標との関連を、到達目標、評価の重み、学習・教育目標との関連の順で次に示す。①コンピュータの構造およびデジタル化について理解する。15%(c2)、②センサからの情報をコンピュータに入出力するインターフェースについて理解する。15%(c2)、③PC による自動計測プログラムを作成し、自動計測・制御システムの構築方法を修得する。50%(c2)、④数学的なデータ処理に関して最小二乗法やフーリエ変換を理解する。20%(c2)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 最低限の到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | コンピュータの構造およびデジタル化について詳細に理解する。 | コンピュータの構造およびデジタル化について理解する。 | コンピュータの構造およびデジタル化について概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目2 | センサからの情報をコンピュータに入出力するインターフェースについて詳細に理解する。 | センサからの情報をコンピュータに入出力するインターフェースについて理解する。 | センサからの情報をコンピュータに入出力するインターフェースについて概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
評価項目3 | PC による自動計測プログラムを作成し、自動計測・制御システムの構築方法を詳細に修得する。 | PC による自動計測プログラムを作成し、自動計測・制御システムの構築方法を修得する。 | PC による自動計測プログラムを作成し、自動計測・制御システムの構築方法を概ね修得する。 | 左記に達していない。 |
評価項目4 | 数学的なデータ処理に関して最小二乗法やフーリエ変換を詳細に理解する。 | 数学的なデータ処理に関して最小二乗法やフーリエ変換を理解する。 | 数学的なデータ処理に関して最小二乗法やフーリエ変換を概ね理解する。 | 左記に達していない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
化学計測におけるコンピュータの利用方法について学習する。分析機器、実験装置等のほとんどの化学計測機器はコンピュータによって計測・制御され、精度および操作性の向上に寄与している。他方、我々利用者側にとっては、これらの機器のブラックボックス化が問題視されつつある。そこで、化学計測における情報処理の一連の流れである、センサからのデータの入力から数学的なデータ処理までを、コンピュータによる自動計測とともに学習する。
○関連する科目:情報処理Ⅱ(前年度履修),シミュレーション工学(次年度履修)
授業の進め方・方法:
化学計測における情報処理の一連の流れである、センサからのデータの入力から数学的なデータ処理までを、コンピュータによる自動計測とともに学習する。化学計測に関する基礎やセンサー、コンピュータへのデータの取り込みについて講義を進めるとともに、Excelなどで利用できるプログラミング言語の1つのVBA(Visual Basic for Applications)を利用したプログラミングの演習を行う。適宜、授業内容に沿った課題・レポートに取り組む。
注意点:
1~4年次に履修した情報処理や4年次の機器分析や材料化学実験において使用した分析機器に関する知識が必要であるので、よく復習しておくこと。
本講義全体を通してTeamsによる双方向形式の授業形式として実施する。そのため、動画や資料により講義内容を理解する。成績評価は,演習及び課題提出により行うので,指定の期日までに回答あるいは提出すること。なお、出席確認フォームおよび課題の提出をもって出席を確認しますので確実に対応するようにして下さい。
本科目は本来、面接授業として実施を予定していたものであるが、新型コロナウィルス感染症の拡大による緊急事態において、必要に応じ遠隔授業として実施するものである。
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
化学計測とは何か |
化学計測について概要を理解する。
|
2週 |
センサ |
センサに関して概要を理解し、各自で選んだセンサについて原理等を調べレポートにまとめる。
|
3週 |
コンピュータによる計測制御 |
コンピュータによる計測制御の概要を理解する。
|
4週 |
コンピュータの構造とデジタル化 |
コンピュータの構造とデジタル化について概要を理解する。
|
5週 |
A/D変換・インターフェース |
A/D変換について概要を理解する。
|
6週 |
プログラミング基礎1 |
VBA(Visual Basic for Applications)を用いた基礎的なプログラミングの方法を理解する。
|
7週 |
プログラミング基礎2 |
VBAを用いた基礎的なプログラミングの方法を理解し、基礎的な問題が解ける。
|
8週 |
標準インターフェースを利用した自動計測1 |
VBAを用いた計測プログラムのフローチャートを作成する。
|
2ndQ |
9週 |
標準インターフェースを利用した自動計測2 |
VBAを用いた計測プログラムの作成開始。
|
10週 |
標準インターフェースを利用した自動計測3 |
VBAを用いた計測プログラムの作成、改良。
|
11週 |
標準インターフェースを利用した自動計測4 |
VBAを用いた計測プログラムを完成させる。
|
12週 |
誤差と統計的処理 |
誤差と統計的処理について,概要を理解し、基礎的な問題が解ける。
|
13週 |
化学計測における数学的処理:最小自乗法 |
最小自乗法について、概要を理解し、基礎的な問題が解ける。
|
14週 |
化学計測における数学的処理:フーリエ変換 |
フーリエ変換について、概要を理解し、基礎的な問題が解ける。
|
15週 |
化学計測や計測制御についてのまとめ |
化学計測や計測制御について概観できる。
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前2 |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | 前4 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | 前4,前5 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 化学・生物系分野 | 分析化学 | 無機および有機物に関する代表的な構造分析、定性、定量分析法等を理解している。 | 4 | 前1 |
特定の分析装置を用いた気体、液体、固体の分析方法を理解し、測定例をもとにデータ解析することができる。 | 4 | 前2 |
評価割合
| 課題・レポート | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 50 |
専門的能力 | 50 | 50 |
分野横断的能力 | 0 | 0 |