物理学ⅡA

科目基礎情報

学校 長岡工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 物理学ⅡA
科目番号 0128 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 原康夫,物理学基礎 第5版,学術図書,2016年
担当教員 松永 茂樹

到達目標

(科目コード:51151,英語名:Physics ⅡA)授業計画の週は回と読替えること
この科目は長岡高専の学習・教育目標の(C)と主体的に関わる。
この科目の到達目標と、成績評価上の重み付け,各到達目標と長岡高専の学習・教育目標との関連を以下の表に示す。
① 波動および熱に関する現象について理解を深める。60%(c1)
② ベクトルや微積分を用いた物理現象の記述について理解を深める。40%(c1)

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1波動に関する現象について詳細に理解する波動に関する現象について理解する波動に関する現象について概ね理解する左記に達していない
評価項目2熱に関する現象について詳細に理解する熱に関する現象について理解する熱に関する現象について概ね理解する左記に達していない
評価項目3ベクトルや微積分を用いた物理現象の記述について詳細に理解するベクトルや微積分を用いた物理現象の記述について理解するベクトルや微積分を用いた物理現象の記述について概ね理解する左記に達していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学IA, IBで学習していない物理学のうち波動及び熱、熱力学に関する現象について学習する。
物理現象をベクトルや微分積分の概念も取り入れて、より深く理解し、応用的な問題や計算問題も解く実力を育成することを目的とする。
関連する科目:物理学ⅠB(前年度履修),物理学ⅡB(後期履修)
This course deals with the foundations the wave mechanics, the thermal physics, and the thermodynamics. It also enhances the development of students’ skill in solving vector and differential equations.
授業の進め方・方法:
指定教科書に沿って講義を行う。特に重要な事項や式の導出等については重点的に指導する。さらに重要例題の解法について詳細に解説を行うことで知識や計算技能の定着を図るように配慮する。教科書の各章の重要問題は学生の自主学習の成果を見るためのレポート課題として課している。
注意点:
板書や講義中の話などの内容をノートにメモする習慣を身につける。
基礎となる理論を理解した上で、基本的な公式を用いて具体的な計算を行う。
予習復習を行い、自分でより多くの演習問題を解いてみる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 波動:波の性質 波の基本的な性質について理解する
2週 波動:波動方程式、重ね合わせの原理、反射と屈折 波動方程式、重ね合わせの原理、反射と屈折について理解する
3週 波動:定在波 定在波について理解する
4週 波動:音波 音波の基本的な性質について理解する
5週 波動:群速度、うなり 共鳴、うなり、ドップラー効果、群速度について理解する
6週 光:光の反射と屈折 光の反射と屈折について理解する
7週 光:光の回折と干渉 光の回折と干渉について理解する
8週 熱:熱と温度、熱の移動 熱、温度の定義、熱の移動について理解する
2ndQ
9週 熱:気体の分子運動論 気体の分子運動論について理解する
10週 熱:ファン・デル・ワールスの状態方程式 ファン・デル・ワールスの状態方程式について理解する
11週 熱力学:熱力学の第一法則 熱力学の第一法則について理解する
12週 熱力学:熱力学の第2法則 熱力学の第二法則について理解する
13週 熱力学:熱機関とその効率 熱機関とその効率について理解する
14週 熱力学:エントロピー増大の原理, エントロピー増大の原理について理解する.
15週 熱力学:熱現象の進む方向-等温過程と自由エネルギー 熱現象が進む方向について、自由エネルギーとの関係で理解する.
16週 期末試験
  17週:試験解説と発展授業
試験時間:80分

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前8,前16
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前8,前16
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前8,前16
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前8,前11,前16
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前8,前16
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前9,前10,前16
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前9,前16
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前11,前16
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3前8,前9,前16
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3前14,前16
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3前12,前13,前16
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3前1,前16
横波と縦波の違いについて説明できる。3前1,前6,前16
波の重ね合わせの原理について説明できる。3前2,前16
波の独立性について説明できる。3前2,前16
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3前3,前16
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3前3,前16
ホイヘンスの原理について説明できる。3前2,前16
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3前2,前6,前16
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3前4,前16
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3前4,前16
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3前5,前16
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3前5,前16
自然光と偏光の違いについて説明できる。3前6,前16
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3前7,前16
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3前7,前16

評価割合

期末試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力3000020050
専門的能力4000010050
分野横断的能力0000000