物理学ⅡB

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理学ⅡB
科目番号 0031 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械システム工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 物理基礎(数研出版):ISBN978-4-410-81103-6、物理(数研出版):ISBN978-4-410-81133-3
担当教員 豊嶋 剛司

到達目標

波動分野の基礎を理解する
1.波の表し方を理解し、波の諸性質(重ね合わせ・独立性・干渉)について計算ができる
2.ホイヘンスの原理を理解し、波の反射や屈折、回折現象を説明できる
3.音が波で表記されることを理解し、種々の現象について計算ができる
4.光が波で表記されることを理解し、種々の現象について計算ができる

モデルコアカリキュラム
Ⅱ-A(物理):項目の47~63を適用レベル(3)まで達成する
Ⅱ-B(物理実験):項目の1~9を適用レベル(3)まで達成する

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
波の表し方を理解し、波の諸性質(重ね合わせ・独立性・干渉)について計算ができる波の諸現象を理解し、応用問題が解ける。波の諸現象を理解し、基本問題が解ける。波の諸現象を理解できない
ホイヘンスの原理を理解し、波の反射や屈折、回折現象を説明できるホイヘンスの原理を理解し、応用問題が解ける。ホイヘンスの原理を理解し、基本問題が解ける。ホイヘンスの原理を理解できない
音が波で表記されることを理解し、種々の現象について計算ができる音波を理解し、応用問題が解ける音波を理解し、基本問題が解ける音波を理解できない
光が波で表記されることを理解し、種々の現象について計算ができる光波を理解し、応用問題が解ける光波を理解し、基本問題が解ける光波を理解できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学を学ぶことは数式を覚えるのではなく、自然科学を理解して工学への応用ができる幅広い視野を身につけるための礎となる。
自然科学における様々な現象を物理学が数学的に解釈可能であることを、演習問題等を通じて理解を深める。
授業の進め方・方法:
講義
注意点:
予習・復習を行う際は、自分が理解できている点、わからない点が何なのかを整理する習慣をつけること
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。
評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。
追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。
授業中に課せられた課題は締切を守ること。締切を超過して提出された場合、評価点が減じることがある。
課題未提出の場合、相当する課題点は0となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 波の伝わり方 波を表す物理量について理解し、計算ができる
2週 波の種類 横波と縦波の違いを理解し、時刻と位置と変位をグラフで表現できる
3週 重ね合わせの原理 波の重ね合わせの原理を理解し、独立性について説明できる
4週 波の干渉と定常波 波が干渉する時の強め合う条件と弱め合う条件を式や図から読み取り、定常波について説明できる
5週 ホイヘンスの原理 ホイヘンスの原理について理解し、図を用いて説明できる
6週 波の反射・屈折・回折 波の反射や屈折、回折の現象についてホイヘンスの原理を用いて説明できる
7週 中間試験
8週 音波(1) 弦を伝わる波の速さを用いて弦の固有振動を求めることができる
4thQ
9週 音波(2) 気柱の長さと音速を用いて開管および閉管の固有振動を求めることができる
10週 音波(3) うなりや共振・共鳴現象について説明できる。ドップラー効果による音の振動数変化を計算できる
11週 光波(1) 自然光と偏光の違いについて説明できる
12週 光波(2) 光の反射・屈折に関する計算ができる
13週 光波(3) 波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる
14週 光波(4) 光の回折および干渉現象について説明できる
15週 期末試験
16週 答案返却、解説、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3後1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後1
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後1
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後1
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3後1
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後1
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3後1
物体に作用する力を図示することができる。3後1
力の合成と分解をすることができる。3後1
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後1
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3後1
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後1
慣性の法則について説明できる。3後1
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後1
運動方程式を用いた計算ができる。3後1
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3後1
運動の法則について説明できる。3後1
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3後1
最大摩擦力に関する計算ができる。3後1
動摩擦力に関する計算ができる。3後1
仕事と仕事率に関する計算ができる。3後1
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3後1
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後1
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後1
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後1
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3後1
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後1
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後1
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後1
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3後1
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後1
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3後1
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後1
力のモーメントを求めることができる。3後1
角運動量を求めることができる。3後1
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後1
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3後1
重心に関する計算ができる。3後1
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後1
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後1
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3後1
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3後1
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3後1
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3後1
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3後1
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3後1
気体の内部エネルギーについて説明できる。3後1
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3後1
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3後1
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3後1
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3後1
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後1,後7
横波と縦波の違いについて説明できる。3後2,後7
波の重ね合わせの原理について説明できる。3後3,後7,後14,後15
波の独立性について説明できる。3後3,後7,後14,後15
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3後4,後7,後14,後15
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3後4,後7
ホイヘンスの原理について説明できる。3後5,後7,後14,後15
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3後6,後7,後14,後15
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3後8,後15
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3後9,後15
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3後10,後15
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3後10,後15
自然光と偏光の違いについて説明できる。3後11,後15
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3後12,後14,後15
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3後13,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000