概要:
AI・MOTⅡでは、AI・MOTⅠの応用について講義と実習を展開します。何故MOTの延長で、ロボット工学や、データサイエンス、人工知能技術が必要になったかを復習します。その後、Pythonプログラムによる回帰、分類、クラスタリングに関する機械学習について演習を通して実践的なプログラムの流れおよび機械学習の型を学びます。合わせて根幹となる統計学について復習を行い、ブラックボックス化したアルゴリズムの根本原理について学びます。既に、ローコード、ノーコード時代が到来していますが、ローコード、ノーコード時代におけるMOTに必要な統計学・データサイエンス・人工知能の考え方のつながりについて体得します。この科目の学習をとおして、次に続く、主成分分析、次元削減、ニューラルネット、深層学習、敵対的生成ネットワークによる深層学習の項目につながるAI・MOTに関する基礎的リダシーを修得することを目標とします。
授業の進め方・方法:
〇講義と演習を行います。課題が多いので取りこぼしが無いようにお願いします。前半の中間試験50%と全体に渡る複数のレポート50%で評価します。
〇レポートは家庭課題の量が多いです。そのため、個人作業が多く、レポートの出来栄えで個々の資質が評価されます。
〇事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に望むこと。
〇(授業外学習・事前)授業内容を予習しておく。
〇(授業外学習・事後)授業内容に関する課題を解く。
注意点:
〇教室で授業とプログラム演習を行います。理論と実践の両面を学習します。本科目では60点以上の評価で単位を認定します。
〇レポート課題の期日を守ることが評価されています。1日遅れる毎に3点減点していきますので遅れが無いように提出をお願いします。
〇評価が60点に満たないものは、願い出により追認試験をうけることができます。追認試験緒結果、単位の修得が認められた者にあってはその評価を60点とします。
〇出来る限りプリント配布やデジタルプリントの共有を行います。
〇授業ではBYOD購入したPCの持ち込みと各個人のGoogleアカウントが必要です。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
〇日本国内が大量生産に特化していた時代とMOT。 〇良品率、不良品率とは何か? 〇歩留まりとは何か? 〇MOT無しには考えられない現代の生産システム。 〇労働人口減少が先行して進んだ生産工場。 〇人間に代わって工場では何が働いているか? 〇Googleコラボラトリの導入。 |
〇何故MOTが必要か、MOTの延長上で何故計装技術、人工知能が必要になったのかを学ぶ。 〇生産活動において自分で動かせること、動かせないことがある事を学ぶ。 〇設計品質と製造品質が理解出る。 〇良品率と不良品率が理解できる。 〇歩留まりが理解できる。 〇製品品質を改善すればコストが下がり利益が増えることが理解できる。 〇全品検査は誰が行っているか理解できる。 〇製品品質管理は統計学がベースになっていることが理解できる。
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2週 |
〇二項定理とは何か? 〇モーメント母関数とは何か? 〇ポアソン分布とは何か? 〇正規分布とは何か? |
〇二項定理が分かる。 〇モーメント母関数が理解できる。 〇ポアソン分布が理解できる。 〇正規分布が理解できる。
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3週 |
〇記述統計と推測統計とは何か? 〇統計学の復習、平均、分散、標準偏差 〇標本の平均とはなにか? 〇標本の分散としての不偏分散とは何か? 〇標準正規分とは何か? |
〇全数チェックの記述統計と標本抽出による推測統計でコストが全くことなることを理解できる。 〇統計学の復習として平均、分散、標準偏差が理解できる。 〇標本平均について理解できる。 〇不偏分散について理解できる。 〇標準正規分とは何かを理解できる。
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4週 |
〇点推定、区間推定とは何か? 〇区間推定と信頼区間とは何か? 〇信頼区間の求め方。 〇大標本と小標本とは何か? 〇母平均・母分散・母比率とは何か? 〇帰無仮説とは何か? 〇検定統計量tとは何か? |
〇点推定、区間推定とは何かを理解できる。 〇標本抽出にもコストがかかることが理解できる。 〇現代の大量生産システムにおいて何故区間推定が必要かを理解できる。 〇区間推定と信頼区間とは何かを理解できる。 〇信頼区間を求めることができる。 〇大標本と小標本とは何かを説明できる。 〇母平均・母分散・母比率とは何かを説明できる。 〇帰無仮説とは何か理解できる。 〇検定統計量tを理解できる。 〇数表から検定統計量tを検定できる。
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5週 |
〇差の検定とは何か? 〇観測度数、期待度数とは何か? 〇観測度数と期待度数の差のバラツキの表現方法 〇差(ズレ)が2乗で示される例の紹介。 〇χ2乗検定とは何か? 〇自由度とは何か? 〇自由度によって大きく変わるχ2乗分布 |
〇差の検定を理解できる。 〇観測度数、期待度数を理解できる。 〇観測度数と期待度数の差のバラツキの表現方法を理解できる。 〇差(ズレ)は2乗で示されるし、他にも2乗で表される差が沢山ある事を理解できる。 〇χ2乗検定を理解できる。 〇自由度とは何かを理解できる。 〇自由度によって大きく変わるχ2乗分布の特性を理解できる。
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6週 |
〇2つの標本の平均の間に差(ズレ)が有る無しの判定するにはどうするか? 〇t検定とは何か? 〇自由度が30以上のt分布と正規分布の比較 〇母分散が既知の場合の差の検定統計量tの表記について 〇母分散が未知の場合の差の検定統計量tの表記について |
〇2つの標本のそれぞれの平均値の間に差が有る無いと言えるかを理解できる。 〇正規分布に従う母集団AとBから採取された、サンプルAとサンプルBのそれぞれの標本数が小さい場合の、それらの小標本の平均値の差は何分布になるのかを理解できる。 〇t分布表とは何かを理解できる。
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7週 |
〇3つの以上の標本の平均の間に差が有る無しの判定するにはどうするか? 〇分散分析とは何か? 〇F値とは何か? |
〇分散分析のとは何か説明できる。 〇3つ以上の標本において、それぞれの標本間にずれが有る無いはどう判定するのかを説明する。 〇F分布表とは何かを説明できる。
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8週 |
〇中間試験(評価の50%) |
〇前期中間までに習ったことの確認到達度試験を実施。
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4thQ |
9週 |
〇中間試験解説 〇二項定理からのポアソン分布と正規分布の理論的な求め方。 その1 |
〇中間試験の解説 〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、二項定理からポアソン分布や、正規分布が求められる。理論的背景を理解する。
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10週 |
〇二項定理からのポアソン分布と正規分布の理論的な求め方。 その2 〇ローコード、ノーコード時代に何故手打ちプログラム? 〇プログラム消費者と開発者・開拓者・課題解決者の違いとは何か? 〇Pythonを用いた演習 その1 Chapter 1 機械学習とは? 〇レポート課題① |
〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、二項定理からポアソン分布や、正規分布が求められる。理論的背景を理解する。 〇ローコード、ノーコードが説明できる 〇機械システム工学科卒業生の就職先は課題解決能力が必要なことが説明できる 〇教科書に沿って現代の統計学方法を理解する。 その1 Chapter 1
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11週 |
〇最小2乗法による回帰直線の求め方。 その1 〇Pythonを用いた演習 その2 Chapter 1 データ分析と機械学習の違い |
〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、回帰分析の理論について理解する。 〇教科書に沿って現代の統計学方法を理解する。 その2 Chapter 1
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12週 |
〇最小2乗法による回帰直線の求め方。 その2 〇Pythonを用いた演習 その3 Chapter 2 標準ライブラリ Scikit-Learnの使い方 〇レポート課題②
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〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、回帰分析の理論について理解する。 〇教科書に沿って現代の統計学方法を理解する。 その3 Chapter 2 (レポート課題)
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13週 |
〇χ2乗分布の理論的な解説 〇Pythonを用いた演習 その4 Chapter 2 標準ライブラリ Scikit-Learnの使い方 〇レポート課題③
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〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、χ2乗分布の理論的な解説を聞いて理解する。 〇Pythonを用いた演習 その4 Chapter 2
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14週 |
〇t分布の理論的な解説 〇Pythonを用いた演習 その5 Chapter 3 機械学習の手順を学ぼう 〇レポート課題④
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〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、t乗分布の理論的な解説を聞いて理解する。 〇Pythonを用いた演習 その5 Chapter 3
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15週 |
〇F乗分布の理論的な解説 〇Pythonを用いた演習 その6 Chapter 3 機械学習の手順を学ぼう 〇レポート課題⑤
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〇教員作成の資料を手書きで写して覚えながら、F乗分布の理論的な解説を聞いて理解する。 〇Pythonを用いた演習 その6 Chapter 3
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16週 |
〇評価および欠席数の確認 〇アンケートによる自己評価と授業評価
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〇評価および欠席数の確認 〇アンケートによる自己評価と授業評価
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 技術者倫理 | 技術者倫理 | 情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。 | 3 | |
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。 | 3 | |
情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 3 | |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 3 | |
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。 | 3 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 3 | |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 3 | |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 3 | |
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。 | 3 | |
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。 | 3 | |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している | 3 | |
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。 | 3 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 計測制御 | プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。 | 3 | |
定数と変数を説明できる。 | 3 | |
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。 | 3 | |
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。 | 3 | |
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。 | 3 | |
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。 | 3 | |
条件判断プログラムを作成できる。 | 3 | |
繰り返し処理プログラムを作成できる。 | 3 | |
一次元配列を使ったプログラムを作成できる。 | 3 | |