到達目標
与えられたルールの中でドローン本体の構造を考えて設計し,グループ内で目標を共有しながら製作する.
この授業では,特に以下の項目を到達目標とする.
1.機械の設計製図から評価までの一連の流れを身に着ける.
2.3DCADや図面を用いて他者と目的を共有して計画的に設計製作を遂行する.
3.自分で考えて設計製作したものに対して,実験結果を工学的知見を活かして評価,考察する力を養う.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
構造を理解しながら分解/組立ができる. | ドローンの機能を損なわずに,分解/組立を行うことができる. | 補助を受けてドローンの機能を損なわずに分解/組立を行うことができる. | 補助を受けてもドローンの機能を損なわずに分解/組立を行うことができない. |
3DCADを用いた設計. | 3DCADを用いて様々な飛行に耐えられるドローン本体の設計ができる. | 3DCADを用いて,基本的な飛行機能を有するドローン本体の設計ができる. | 3DCADを用いて,基本的な飛行機能を有するドローン本体の設計ができない. |
製作に必要な加工の計画,材料の積算ができる. | 設計図から,歩留まりが少なくなるように加工と材料のリストアップができる. | 設計図から,製作に必要な加工と材料のリストアップができる. | 設計図から,製作に必要な加工と材料のリストアップができない. |
設計した機械の評価ができる. | 実験結果から設計したドローンについて適切に評価し,改善できる. | 実験結果から設計したドローンについて考察し,改善を提案できる. | 実験結果から設計したドローンについて考察し,改善を提案できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
既存のドローンから基板,モーターといった部品を抽出し,それらを搭載する本体の設計を4人程度のグループに分かれて行う.設計製作するドローンには,使う材料や大きさ,重さに制限(ルール)を設ける.また,飛行試験を行い評価,改善することで機械の設計製図から評価までの一連の流れを身に着けることを目標とする.
設計には3DCADを用いて,3Dプリンターで印刷,または材料を加工してパーツを作成し組立てを行う.
授業の進め方・方法:
4人程度でグループ分けし,1グループに1台のドローンを与えて実習を行う.
授業は2階オープンラボ(201室)を用いて行う.
8回目の授業で,1班につき5分で設計内容について発表する.
どのようなことを考慮して設計したかを簡潔にスライドにまとめることを意識すること.
最後にレポートに設計内容をまとめる.製図,製作の過程は適宜スクリーンショットや写真に残し,レポートに反映すること.
事前に行う準備学習:前回の講義の復習および予習を行ってから授業に臨むこと.
注意点:
設計内容と製作物の他,中間報告とレポートも評価の対象となる.
目標設定や問題提起が必要となる内容であるため,積極的に参加すること.
製作時は必要に応じて実習服などの着用を指示することがあるため準備すること.
本科目では,60点以上の評価で単位を認定する.評価が60点に満たない者は,願い出により追認試験を受けることができる.追認試験の結果,単位の修得が認められた者にあっては,その評価を60点とする.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
授業の目的,全体の構成について理解する.
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2週 |
ドローンの仕組み,分解/計測 |
ドローンの仕組みを理解し,分解する.部品の計測を行い,形状を調査する.
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3週 |
ドローンの設計 |
3DCADを用いてドローン本体の設計図を作成する.
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4週 |
ドローンの設計 |
3DCADを用いてドローン本体の設計図を作成する.
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5週 |
ドローンの設計 |
3DCADを用いてドローン本体の設計図を作成する.
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6週 |
ドローンの設計 |
3DCADを用いてドローン本体の設計図を作成する.
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7週 |
材料の選定,リストアップ |
製作に必要な材料を選定しリストアップする.
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8週 |
中間発表:ドローンの設計内容について |
設計内容について発表を行う.
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4thQ |
9週 |
製作 |
パーツの作成,ドローンの組立を行う.
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10週 |
製作 |
パーツの作成,ドローンの組立を行う.
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11週 |
製作 |
パーツの作成,ドローンの組立を行う.
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12週 |
製作 |
パーツの作成,ドローンの組立を行う.
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13週 |
飛行試験・改良 |
飛行試験を行い,ドローンの飛行性能の評価を行う.評価結果をもとに改良を行う.
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14週 |
飛行試験・改良 |
飛行試験を行い,ドローンの飛行性能の評価を行う.評価結果をもとに改良を行う.
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15週 |
飛行試験・レポート作成 |
飛行試験を行い,ドローンの飛行性能の評価を行う.作成したドローンとその性能についてレポートにまとめる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 3 | |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 3 | |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 3 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 3 | |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 3 | |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 3 | |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 3 | |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 3 | |
キーの強度を計算できる。 | 3 | |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 3 | |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 3 | |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 3 | |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 3 | |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 3 | |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 3 | |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 3 | |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 3 | |
評価割合
| レポート | 製作物 | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 15 | 15 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 5 | 5 | 40 |
専門的能力 | 30 | 5 | 5 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 5 | 5 | 20 |