物理学ⅠB

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理学ⅠB
科目番号 0006 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質化学工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 物理基礎(数研出版):ISBN978-4-410-81103-6、物理(数研出版):ISBN978-4-410-81133-3
担当教員 豊嶋 剛司

到達目標

力学分野の基礎を理解する
1.運動量と力積の関係を理解し、運動量保存の法則を用いた計算ができる
2.等速円運動をする物体の運動や、単振動を理解し、それらの運動を特徴付ける物理量の計算ができる
3.万有引力の法則を理解し、その運動に関する計算ができる
4.力のモーメントを理解し、剛体のつりあいや重心に関する計算ができる

モデルコアカリキュラム
Ⅱ-A(物理):項目の25~36を適用レベル(3)まで達成する
Ⅱ-B(物理実験):項目の1~9を理解レベル(2)まで達成する

ルーブリック

標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
運動量(1)運動量の定義と力積の関係を説明できる運動量の定義と力積の関係を説明できない
運動量(2)運動量保存の法則について説明ができ、それを用いた計算ができる運動量保存の法則について説明ができない。それを用いた計算ができない
円運動等速円運動をする物体の種々の物理量に関する計算ができる等速円運動をする物体の種々の物理量に関する計算ができない
単振動(1)単振動における種々の物理量に関する計算ができる単振動における種々の物理量に関する計算ができない
単振動(2)周期や振動数など、円運動や単振動を特徴付ける物理量に関する計算ができる周期や振動数など、円運動や単振動を特徴付ける物理量に関する計算ができない
万有引力(1)万有引力の法則を用いて、物体間にはたらく万有引力の計算ができる万有引力の法則を用いて、物体間にはたらく万有引力の計算ができない
万有引力(2)万有引力を受ける物体の運動に関する計算ができる万有引力を受ける物体の運動に関する計算ができない
剛体(1)力のモーメントに関する計算ができる力のモーメントに関する計算ができない
剛体(2)剛体の定義を理解し、そのつりあいや重心に関する計算ができる剛体の定義を理解できない。そのつりあいや重心に関する計算ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
物理学を学ぶことは数式を覚えるのではなく、自然科学を理解して工学への応用ができる幅広い視野を身につけるための礎となる.自然科学における様々な現象を物理学が数学的に解釈可能であることを、演習問題等を通じて理解を深める
授業の進め方・方法:
講義
注意点:
予習・復習を行う際は、自分が理解できている点、わからない点が何なのかを整理する習慣をつけること
授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。
本科目では、50点以上の評価で単位を認定する。
評価が50点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。
追認試験の結果、単位の修得が認められた者にあっては、その評価を50点とする。
授業中に課せられた課題は締切を守ること。締切を超過して提出された場合、評価点が減じることがある。
課題未提出の場合、相当する課題点は0となる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 物理学ⅠAの復習 物体の運動についての種々の物理量や運動方程式、力学的エネルギーに関する理解度を確認する
2週 運動量(1) 運動量と力積の関係を理解し、その計算ができる
3週 運動量(2) 運動量保存の法則を理解し、物体の衝突や分裂、合体の際の運動を計算できる。反発係数を用いた計算ができる
4週 円運動 等速円運動をする物体の位置や速度、加速度および向心力に関する計算ができる
5週 単振動(1) 単振動における物体の位置や速度、加速度および復元力に関する計算ができる
6週 単振動(2) 円運動や単振動における周期や振動数など、周期運動を特徴付ける物理量の計算ができる
7週 中間試験
8週 万有引力(1) 万有引力の法則を用いて物体間にはたらく力の計算ができる。また、その位置エネルギーに関する計算ができる
4thQ
9週 万有引力(2) 万有引力を受ける物体の運動に関する計算ができる。宇宙速度やケプラーの法則について計算ができる
10週 力のモーメント 力のモーメントを理解し、そのつりあいについて計算ができる
11週 剛体(1) 剛体の定義を理解し、そのつりあいについて計算ができる
12週 剛体(2) 慣性モーメントの定義を理解し、典型的な形状における剛体の慣性モーメントを用いた計算ができる
13週 重心(1) 重心の定義を理解し、その計算ができる
14週 重心(2) 剛体の安定性について、重心と力のモーメントを用いて説明ができる
15週 期末試験
16週 答案返却、解説、アンケート

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理物体の質量と速度を用いて、運動量を求めることができる。3後2,後7
物体の運動量変化が力積に等しいことを用いて、力積の大きさ、速度変化及び加わる平均の力などを求めることができる。3後2,後7
運動量保存の法則について説明でき、その法則や反発係数を用いて、物体の衝突、分裂及び合体に関して、速度変化などを求めることができる。3後3,後7
等速円運動をする物体の速度、角速度、周期、加速度、向心力に関する計算ができる。3後4,後7
単振動における変位、速度、加速度、復元力の関係を説明できる。3後5,後7
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後4,後5,後6,後7
万有引力の法則を用いて、物体間にはたらく万有引力を求めることができる。3後8,後15
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3後9,後15
万有引力を受ける物体の運動に関する計算ができる。3後9,後15
力のモーメントに関する計算ができる。3後10,後14,後15
剛体のつり合いに関する計算ができる。3後11,後12,後14,後15
重心に関する計算ができる。3後13,後14,後15
物理実験物理実験実験の目的及び原理を説明できる。3後14
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(化学実験と共通)3後14
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(化学実験と共通)3後14
実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。3後14
適切なグラフを作成し、実験データ間の最も確からしい関係を見出すことができる。3後14
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(化学実験と共通)3後14
実験結果から、物理現象の特徴や規則性を説明できる。3後14
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(化学実験と共通)3後14
以下の6分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。力学に関する分野/熱に関する分野/波に関する分野/光に関する分野/電磁気に関する分野/原子(電子及び放射線を含む)に関する分野3後14
工学基礎工学実験技術工学実験技術目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。3後14
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。3後14
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。3後14
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。3後14

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000