総合国語Ⅲ

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 総合国語Ⅲ
科目番号 0057 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『国語総合』(大修館書店)『新編現代文A』(第一学習社)
担当教員 黒崎 真美

到達目標

さまざまなジャンルの文章を、構成・主張・展開を分析しながら読む習慣をつける。論理的な文章を書くことができる。小説や古典作品を読み、時代背景や社会情勢をふまえて、描かれた人物を通して、作者のメッセージを読み解く。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1難解な論理的文章や文学的文章を正確に理解し、分かりやすく説明することができる。難解な論理的文章や文学的文章を正確に理解することができる。難解な論理的文章や文学的文章を正確に理解することができない。
評価項目2課題文や図表を踏まえて、800字程度の小論文を3~4段落構成で的確な表現で、論理的に記述することができる。課題文や図表を踏まえて、800字程度の小論文を構成を考え、ある程度的確な表現で、論理的に記述することができる。課題文や図表を踏まえて、800字程度の小論文を3~4段落構成で、的確な表現で論理的に記述することができない。
評価項目3代表的な古典作品を読み、その内容を正確に理解し、その文学史的な位置づけ、現代における意義を理解し、分かりやすく説明することができる。代表的な古典を読み、その内容をある程度正確に理解し、その文学史的な位置づけ、現代における意義を理解することができる。代表的な古典を読み、その内容を理解し、その文学史的な位置づけ、現代における意義を理解することができない。

学科の到達目標項目との関係

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教育方法等

概要:
日本語の適切な表現力を身につけ、的確に読解する力を育成する。また、古典・漢文を通じて人間の普遍的な感情や慣
習を読み取り、広い視野を養い、日本人としての素養を身につける。
授業の進め方・方法:
教員単独による講義と演習。
注意点:
受講する皆さんへのメッセージ:・積極的な参加、発言を期待する。 ・理解度を確認しながら進めるので、シラバスの内容変更もある。 ・評価が60点に満たない者は、願い出により追認試験を受けることができる。追認試験の結果、単位の修得が認めら れた者は、その評価を60点とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション
花女房
授業についての説明
「花女房」の全文を読み、構成を考える。
2週 花女房 内容を分析し、筆者の主張を理解する。
3週 山月記 全体を読み、大意を把握する。語句の確認・漢文の確認をする。
4週 山月記 第一段落・第二段落を読み、主人公の人物像を把握し、心情を分析する。
5週 山月記 第三段落・第四段落を読み、主人公の心情を分析する。
6週 山月記 第五段落・第六段落を読み、主人公の心情を分析する。
7週 山月記 第七段落を読み、主人公の心情を分析する。作品の主題を考察する。
8週 前期中間考査 既習事項の確認と定着を図る。
2ndQ
9週 犬も歩けば棒に当たる 全文を読み、構成と概要を把握する。
10週 犬も歩けば棒に当たる 第一段落・第二段落のキーセンテンスを捉え、筆者の主張を理解する。
11週 犬も歩けば棒に当たる 第三段落・第四段落のキーセンテンスを捉え、筆者の主張を理解する。全体の主題を捉え、自らの考えをまとめる。
12週 奥の細道 「奥の細道」や松尾芭蕉の文学史的位置づけを理解する。「旅立ち」を音読し、内容を理解する。
13週 奥の細道 「平泉」を音読し、内容を理解する。俳句の基本的修辞を理解する。
14週 奥の細道 「立石寺」を音読し、内容を理解する。作者の旅に対する思いを考察する。
15週 前期期末試験 既習事項の確認と定着を図る。
16週 試験返却・復習 試験を返却し、これまでの学習事項の復習と定着を図る。
後期
3rdQ
1週 小論文 小論文ノートに基づき、800字の小論文を書くための題材集め、構成の立て方を学ぶ。
2週 小論文 小論文ノートに基づき、課題の要約の仕方を学ぶ。
3週 小論文 小論文ノートに基づき、構成を考えて800字の小論文を書いてみる。
4週 小論文 添削を振り返り、実際に小論文テストを受ける。
5週 全体を読み、大意を把握する。語句の確認をする。
6週 第一・二・三段落を読み、主人公の人物像を把握して心情を分析する。
7週 第四・五段落を読み、主人公の心情を分析する。
8週 第六段落を読み、主人公の心情を分析する。作品の主題を考察し、それに対する自らの考えをまとめる。
4thQ
9週 後期中間試験 既習事項の確認と定着を図る。
10週 出島のチューリップ 全体を読み、構成を把握する。各段のキーセンテンスを確認しながら、要約する。
11週 出島のチューリップ 各段に示された筆者の主張をまとめ、主題を読み取る。
12週 自分の感受性くらい 詩のリズムや語感を味わう。成立・作者について確認する。表現・詩情を読解・考察する。
13週 一つのメルヘン
汚れつちまつた悲しみに……
詩のリズムや語感を味わう。成立・作者について確認する。表現・詩情を読解・考察する。
14週 生命は 詩のリズムや語感を味わう。成立・作者について確認する。表現・詩情を読解・考察する。
15週 後期期末試験 既習事項の確認と定着を図る。
16週 試験返却・復習 試験を返却し、これまでの学習事項の復習と定着を図る。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合651000520100
基礎的能力3550001050
専門的能力3050051050
分野横断的能力0000000