1. マイクロコンピュータのアーキテクチャを理解し,説明できる.
2. マイクロコンピュータを搭載した電子工作ボードに外部部品を接続し,C言語による制御と信号処理を行える.
3. 割込みの概念と特徴を理解し,割込み処理を行える.
概要:
C言語によるマイクロコンピュータプログラミングを通じて,マイクロコンピュータ内外のデータの取扱い方法,信号処理手法,及びその活用について学習し,マイクロコンピュータプログラミングの基礎を習得させる.また,マイクロコンピュータを搭載した電子工作ボードにスイッチやLED等の電子部品を接続し,I/Oインタフェース技術および割込み技術を習得させる.
授業の進め方・方法:
配布される講義資料を各自で読んで理解し,課題・演習に取り組む.課題・演習は報告書として提出し,教員が評価する.
注意点:
マイクロコンピュータの基礎的知識はもとより,C言語の知識・技術が必要である.また,I/Oインタフェース技術についてハードウェアの知識も必要となる.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
電子工作ボードに実装されたマイクロコンピュータのレジ スタ,メモリ,I/Oなどの基本的なアーキテクチャを理解す る. |
マイクロコンピュータのアーキテクチャを理解し,説明することが出来る. マイクロコンピュータとCPUの違いを説明することが出来る.
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2週 |
開発環境の利用とプログラミング実習1 クラウドWebコンパイラを用いて,サンプルプログラムを参考にプログラミングを行い,電子工作ボードで動作を確認する. |
クラウドWebコンパイラを使用できる. 電子工作ボード上のLEDを使った簡単なシステムを開発することが出来る.
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3週 |
開発環境の利用とプログラミング実習2 シリアル通信環境を導入し,PCと電子工作ボード間でシ リアル通信を行う. |
PCと電子工作ボード間でシリアル通信を行うことが出来る.
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4週 |
I/Oインタフェース制御1 プッシュボタンスイッチやLEDを用いて基礎的なI/O処理を行う.チャタリングによるノイズを除去するアルゴリズムを理解し,実装する. |
プッシュボタンスイッチやLEDを用いて基礎的なI/O処理を行うことが出来る. チャタリングについて理解し,ハードウェア・ソフトウェア両面でのチャタリング除去方法について説明することが出来る.
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5週 |
I/Oインタフェース制御2 AD/DA変換の原理を理解し,電子工作ボード上で実装する.出力はシリアル通信を利用してPCに表示させる. |
AD/DA変換の原理を理解し,電子工作ボード上で実装することが出来る.
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6週 |
I/Oインタフェース制御3 PWM制御の動作原理を理解し,PWM制御によりLEDの明るさを制御する. |
PWM制御の動作原理を理解し,説明することが出来る. PWM制御によりLEDの照度を制御することが出来る.
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7週 |
I/Oインタフェース制御4 LCDキャラクタ液晶モジュールの利用法を学習する. |
LCDキャラクタ液晶モジュールの利用方法を理解し,電子工作ボードを用いて実装することが出来る.
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8週 |
I/Oインタフェース制御5 ダイナミック点灯方式の原理を理解し,4桁7セグメントLED表示機の制御方法を学習する. |
ダイナミック点灯方式の原理を理解し,説明することが出来る. 4桁7セグメントLED表示機の制御方法を理解し,電子工作ボードを用いて実装することが出来る.
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2ndQ |
9週 |
これまで学習した内容を活用し電子工作ボードを用いて デジタルテスターを作成する. |
AD/DA変換を理解し,システムへの利用が出来る. 分圧回路を用いて,電子工作ボードの入力電圧以上の電圧を計測するシステムを制作できる.
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10週 |
割込み処理 割込みの概念を理解し,電子工作ボード上での割込みの利用法について学び,基礎的な割込み処理を実装する. |
割り込み処理について理解し,説明することが出来る. 電子工作ボード上での割込みの利用方法について理解し,基礎的な割込み処理を実装することが出来る.
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11週 |
モーター制御1 モータードライバーを用いたモーター制御の方法について学ぶ. |
Hブリッジ回路の原理について理解し,説明することが出来る. トランジスタを用いたHブリッジ回路の構成について理解し,説明することが出来る.
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12週 |
モーター制御2 モータードライバーを用いたモーター制御の方法について学ぶ. |
モータードライバの使用方法について理解し,説明することが出来る. 電子工作ボードとモータードライバを用いてモーターを制御することが出来る.
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13週 |
課題演習1 自ら課題を設定し制作する |
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14週 |
課題演習2 自ら課題を設定し制作する |
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15週 |
課題演習3 自ら課題を設定し制作する |
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16週 |
成績確認,アンケートの実施 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電気回路 | オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。 | 4 | 前2,前9 |
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 前9 |
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。 | 4 | 前9 |
電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 4 | 前2 |
計測 | A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。 | 4 | 前5,前9 |
情報系分野 | 計算機工学 | コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 4 | 前1 |
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。 | 4 | 前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15 |
分野別の工学実験・実習能力 | 電気・電子系分野【実験・実習能力】 | 電気・電子系【実験実習】 | ディジタルICの使用方法を習得する。 | 4 | 前1,前2,前3 |
情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 4 | 前2,前3 |
標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。 | 4 | 前1,前2 |
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。 | 4 | 前2,前3,前13,前14,前15 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | 前13,前14,前15 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | 前13,前14,前15 |