機能性高分子材料

科目基礎情報

学校 富山高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機能性高分子材料
科目番号 0033 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 エコデザイン工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 必要に応じてプリントを配布する
担当教員 森 康貴

到達目標

1.高分子材料の機能性とレオロジーの関係を説明できる。
2.線形粘弾性体の力学的挙動を数学的に記述し、解を求めることができる。
3.高分子の構造がレオロジーに与える影響を説明できる。
4.高分子材料に特有のレオロジー挙動を理解している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
高分子材料の機能性とレオロジー高分子材料の機能性とレオロジーの関係を説明できる。高分子材料の機能性とレオロジーの関係について知識がある。高分子材料の機能性とレオロジーの関係についての知識がない。
線形粘弾性体の力学的挙動線形粘弾性体の力学的挙動を数学的に記述し、解を求めることができる。線形粘弾性体の力学的挙動について定性的な知識がある。線形粘弾性体の力学的挙動についての知識がない。
高分子の構造とレオロジー高分子の構造がレオロジーに与える影響を説明できる。高分子の構造がレオロジーに与える影響について知識がある。高分子の構造がレオロジーに与える影響についての知識がない。
高分子に特有のレオロジー高分子に特有のレオロジー挙動を理解している。高分子に特有のレオロジー挙動について知識がある。高分子に特有のレオロジー挙動についての知識がない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 A-6 説明 閉じる
JABEE 1(2)(d)(1) 説明 閉じる
JABEE 1(2)(e) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高分子材料は日常生活から最先端技術の現場まで広く活用されているが、その機能性を検討する上で粘弾性挙動(レオロジー)は欠かすことのできない意義を有する。高分子材料のレオロジーの基礎として本講義の前半では、粘弾性体の力学的挙動を数学的に記述し、解析的な解を求める方法を提示する。本講義の後半では、関連する論文を輪読し、実際の研究課題においてレオロジーがどのように扱われているか理解するとともに、論文読解力を涵養する。
航空自衛隊航空医学実験隊で医用材料の研究開発を担当した経験を活かして、ソフトマテリアルのレオロジーなどについて講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義及び輪講による
注意点:
これまでの科目で習得した知識を組み合わせて講義が進むので、該当する科目の復習を行って授業に臨むことを期待する。不明点があればその都度遠慮なく質問して欲しい。また授業計画は、学生の理解度に応じて変更する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 レオロジーの概念、高分子の機能性との関わり、学習する意義を解説 レオロジーの概念、高分子の機能性との関わり、学習する意義を理解する。
2週 線形粘弾性体 線形粘弾性体の挙動を数学的に理解する。
3週 粘弾性体の力学モデル 粘弾性体を表現する代表的な力学モデル(Maxwellモデル及びVoigtモデル)について理解する
4週 高分子材料のレオロジー 高分子材料に特有のレオロジー現象について理解する。
5週 高分子の構造とレオロジー 高分子物質の構造と、そのレオロジーとの関係について理解する。
6週 高分子溶液のレオロジー 高分子溶液に特有のレオロジー現象について理解する。
7週 中間試験
8週 中間試験の解説、輪講のガイダンス
4thQ
9週 輪講1-(1)
10週 輪講1-(2)
11週 輪講1-(3)
12週 輪講1 輪講1の総括・レポート提出
13週 輪講2-(1)
14週 輪講2-(2)
15週 輪講2-(3)
16週 輪講2 輪講2の総括・レポート提出

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。4後1,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
専門的能力分野別の専門工学材料系分野有機材料高分子化合物がどのようなものか説明できる。4後1,後7,後8
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4後1,後4,後7,後8
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4後4,後5,後6,後7,後8
高分子の熱的性質を説明できる。4後4,後5,後6,後7,後8
力学荷重と応力、変形とひずみの関係について理解できる。3後2,後3,後7,後8
応力-ひずみ曲線について説明できる。3後2,後3,後7,後8
フックの法則を用いて、縦弾性係数(ヤング率)、応力およびひずみを計算できる。3後2,後3,後7,後8
荷重の方向、性質と物体の変形様式との関係について説明できる。3後2,後3,後7,後8
引張、圧縮応力(垂直応力)とひずみ、物体の変形量を計算できる。3後2,後3,後7,後8
縦ひずみと横ひずみを理解し、ポアソン比およびポアソン数を説明できる。3後2,後3,後7,後8
せん断応力(接面応力)とせん断ひずみ(せん断角)を計算できる。3後2,後3,後7,後8
化学・生物系分野有機化学高分子化合物がどのようなものか説明できる。4後1,後7,後8
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。4後1,後4,後7,後8
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。4後4,後5,後6,後7
高分子の熱的性質を説明できる。4後4,後5,後6,後7

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力30030
専門的能力202040
分野横断的能力03030