解析Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 解析Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:微分積分Ⅰ[第2版](高専テキストシリーズ)【森北出版】
問題集:微分積分Ⅰ問題集[第2版](高専テキストシリーズ)【森北出版】
ドリル:微分積分(ドリルと演習シリーズ)【電気書院】
担当教員 長水 壽寛

到達目標

専門教育の基礎知識としての数学を習得することを目標とする. 具体的には, 以下のとおり.
(1) 数列および無限級数の基本的な計算ができる.
(2) 1変数関数の極限・微分・積分の意味を理解している.また, 極限・微分・積分の基本的計算ができる.
(3) 極限・微分・積分の基本的な計算技法をもとに, 応用問題(例えば図形の面積や体積)を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1等差数列や等比数列の応用問題を解くことができる等差数列や等比数列の一般項をもとめることができる。等差数列や等比数列の一般項を求めることができない
評価項目2関数の微分を応用し、関数の増減を調べたりグラフを描くことができる微分の概念について理解し、基本的な関数の微分ができる基本的な関数の微分ができない
評価項目3関数の積分を応用し、図形の面積や立体の体積を求めることができる積分の概念について理解し、基本的な関数の不定積分、定積分を求めることができる基本的な関数の積分ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
数列と1変数関数の極限・微分・積分を学習する.
これらの基礎的な概念と基本・応用での計算技法を習得する.
授業の進め方・方法:
概念の導入には具体的かつ直感的に理解しやすい例を利用し,適宜、関数グラフの描画ソフトウェアなどを用いて理解を助ける.
また問題演習や小テストを通じて概念の定着と計算技法の習熟をはかる.
予習を前提とし、演習や課題解決中心の授業を行う.
注意点:
100点満点で評価する.前期成績と後期成績の平均点で、60点以上を合格とする.
前期・後期成績は、課題点を100点満点で評価する.
中間・期末試験は行わない.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
数列・等差数列
数列とその一般項・等差数列とその和について理解している
2週 等比数列 等比数列について理解している
等比数列の和を求められる
3週 いろいろな数列の和 総和の記号について理解し、公式から和を求められる
4週 数列の漸化式・数学的帰納法
数列の漸化式、数学的帰納法を理解している
5週 数列の極限 数列の極限値を求めることができる
等比数列の極限値を理解している
6週 級数とその和 級数の和を求められる
7週 合成関数と逆関数
逆三角関数
関数の収束と発散
関数の合成関数、逆関数について理解している
逆三角関数の値を求めることができる
関数の収束と発散を理解している
8週 関数の連続性 片側極限について理解している
関数の連続性の定義を理解している
2ndQ
9週 微分法
平均変化率と微分係数
平均変化率、微分係数の意味を理解している
微分係数と単位について理解している
微分可能性と連続性について理解している
10週 導関数 導関数の定義を理解し、多項式の微分ができる
接線の方程式を求めることができる
11週 導関数の符号と関数の増減 関数の増減・極値を調べ、グラフの概形を描くことができる
12週 関数の最大値・最小値
分数関数と無理関数の導関数
関数の増減を利用して、最大値、最小値を求めることができる
無理関数、分数関数の導関数を求めることができる
13週 関数の積と商の導関数 関数の積・商の導関数を求めることができる
14週 合成関数と逆関数の微分法(1) 合成関数の導関数を求めることができる
15週 合成関数と逆関数の微分法(2) 逆関数の導関数を求めることができる
16週
後期
3rdQ
1週 対数関数の導関数
対数微分法
対数関数の導関数を求めることができる
2週 指数関数の導関数 指数関数の導関数を求められる
3週 三角関数の導関数
逆三角関数の導関数
三角関数、逆三角関数の導関数を求められる
4週 平均値の定理と関数の増減 平均値の定理を理解し、導関数の符号と関数の増減に関係を説明することができる
5週 第2次導関数の符号と関数の凸凹 関数の凹凸や変曲点などのグラフの特徴を調べることができる
6週 微分と近似
いろいろな変化率
近似を理解している
いろいろな変化率の問題を解くことができる
7週 積分法
不定積分
積分と微分の関係を理解している
8週 不定積分の公式
1次関数との合成関数の不定積分
不定積分の公式を用いた計算ができる
4thQ
9週 不定積分の置換積分法 不定積分の置換積分を求めることができる
10週 不定積分の部分積分法 不定積分の部分積分を求めることができる
11週 定積分
定積分の拡張とその性質
定積分の計算ができる
定積分を用いて、曲線と時期が囲む図形の面積を求めることができる
12週 定積分の置換積分法 定積分の置換積分を求めることができる
13週 定積分の部分積分法
いろいろな関数の定積分
定積分の部分積分を求めることができる
偶関数・奇関数の定積分、三角関数のn乗の定積分を理解している
14週 数値積分
定積分の応用(面積)
台形公式を用いた計算ができる
曲線によって囲まれる図形の面積を求めることができる
15週 定積分の応用(体積、位置と速度) 立体の体積 、数直線上を動く点の速度と位置の関係を求めることができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3前1,前2
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3前3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3前5
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3前6
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3前7
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前9,前10
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前12,前13
合成関数の導関数を求めることができる。3前14
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3後1,後2,後3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3前15
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前11,後4
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前12,後4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前10
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3後5
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後7,後8
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後9,後10
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後11
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後8,後9,後10,後12,後13
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後11,後14
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後15

評価割合

課題合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100
専門的能力00
分野横断的能力00