分子生物学

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 分子生物学
科目番号 0070 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書(分子生物学超図解ノート 田村隆明 羊土社)・プリント・スライドにより講義を行う。
担当教員 川村 敏之

到達目標

JB-3(数学とその他の自然科学,情報処理,および異なる技術分野を含む問題にも対処できる,ものづくり・環境づくりに関する能力を身に付ける).
【自然科学,情報処理,および異なる技術分野を含む問題解決】転写、翻訳、複製という一連のセントラルドグマを中心に生命活動が精密に制御されていることを学ぶ。
【ものづくり・環境づくりに関する能力】バイオテクノロジー全般を理解し、微生物、植物、動物、医薬・疾患、工業、農業などエンジニアとして幅広く対応し、生じた問題を解決できる程度の知識を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学・生物を専門とするエンジニアとして分子生物学の知識を十分有し、諸問題の解決に応用・実践できる。 化学・生物を専門とするエンジニアとして必要な生物学の知識を有し、生理現象について分子レベルの説明が論理的にできる。 分子生物学の知識の習得が十分と認められない。
評価項目2生物の生理現象を分子レベルで詳細に理解でき、他者へ説明できる生物の生理現象を分子レベルで理解できる生物の生理現象を分子レベルで理解できていない
評価項目3生物の進化や様々な疾患のメカニズムなどを理解でき、他へ説明できる生物の進化や様々な疾患のメカニズムなどを理解できる生物の進化や様々な疾患のメカニズムなどを理解できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物の生理現象を分子レベルで理解する。1つ1つの現象をどのような分子が構成し、連携して生理現象を引き起こすかを考えることで、生物の進化や様々な疾患のメカニズムなどを理解できる。
授業の進め方・方法:
教科書・スライド・プリントを使用して行う。中間試験および期末試験で達成度を評価するのみならず、レポートや演習を随時行うことで確実に理解度を高める。
注意点:
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
関連科目: 微生物学(4年・前期)
評価方法:定期試験の平均点を総合成績とする。ただし,60点に満たない場合は追試験を課すこともあり,その場合は60点を超さない範囲で最大10点を加点する.
評価基準:最終成績60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、オリエンテーション
核酸化学
授業の進め方、評価方法、核酸の基本的な構造について理解すること
2週 ゲノム・クロマチン クロマチン、ヌクレオソーム、ヒストン、染色体、セントロメア、テロメア減数分裂、体細胞分裂、エピジェネティクス
3週 DNAおよびRNAの構造、機能、タンパク質の機能 DNAおよびRNAの構造、機能について理解できること
タンパク質の機能について理解できること
4週 原核細胞の転写(オペロン)、真核生物の転写(ヒストン・クロマチン) 原核細胞の転写(オペロン)、真核生物の転写(ヒストン・クロマチン)
5週 複製・DNA損傷・修復・細胞周期・チェックポイント機構とがん 複製・DNA損傷・修復について理解できること
細胞周期・チェックポイント機構とがんについて理解できること
6週 酵素反応速度論、酵素活性、アミノ酸・タンパク質 酵素反応速度論、酵素活性、アミノ酸・タンパク質
7週 遺伝子工学 遺伝子解析技術、組み換え実験、核酸抽出・精製
8週 微生物バイオ 分類・同定、光合成、窒素固定、突然変異、生殖・育種・遺伝・培養と増殖、ファージ・ウイルスの感染・薬剤耐性、病原性・食中毒、微生物の取り扱い、細胞機能、ゲノム
2ndQ
9週 中間試験
10週 微生物バイオ技術 実験施設、組み換え実験、宿主とベクター、有用微生物、環境微生物、環境問題と浄化、極限環境微生物
11週 基礎動物バイオ 動物細胞の構造、構成成分と微細構造、細胞内シグナル伝達、がん遺伝子、構造タンパク質、機能タンパク質、神経系・免疫系内分泌系・生理活性物質・代謝
12週 基礎動物バイオ 生殖・発生・育種・遺伝、培養技術、初期発生と細胞周期、実験動物の遺伝的管理
13週 動物バイオ技術 細胞・組織培養法の基本的技術、様々な培養細胞、実験動物管理と倫理、実験動物の取り扱い、微生物学的管理・感染症とその対策・人獣共通感染症、発生工学、遺伝子改変動物の作製、医薬品・食品
14週 基礎植物バイオ 植物の種類と構造、植物細胞の微細構造、光合成・光科学、ゲノムと細胞分裂
15週 植物バイオ技術 細胞・組織の培養の基礎的技術、様々な組織培養法、分化誘導・プロトプラスト、遺伝子検査、圃場・実験安全管理
16週 前期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力100000010
専門的能力700000070
分野横断的能力200000020
0000000