専門基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 専門基礎Ⅱ
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 堤 隆:測量学Ⅰ,コロナ社. 測量実習指導書(自作プリント).
担当教員 辻野 和彦,芹川 由布子,津野 佑規

到達目標

(1)測量によって得られたデータから適切な成果を導き出せること.
(2)測量する際の個々の役割を把握し,協力して正確に実施できること.
(3)測量の手順を把握し,定められた時間内に実施できること.
(4)距離測量,角測量,トラバース測量,平板測量の計算について,各測量の特徴や理論を説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1手順を理解した上で,定められた時間内にグループのメンバーと協力しながら測量が実施できる.教員が説明をしながらであれば,定められた時間内にグループのメンバーと協力しながら測量が実施できる.教員が説明をしても,定められた時間内に測量が実施できない.
評価項目2教員の説明が無くても,各種の測量方法に関するやや複雑な問題を解くことができる.教員の説明があれば,各種の測量方法に関する基礎的な問題を解くことができること.教員の説明があっても各種の測量方法に関する基礎的な問題を解くことができないこと.
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
測量の基礎的な技術である「距離測量」,「角測量」,「平板測量」,「トラバース測量」について,講義および実習を行い,実習の成果をレポートとして提出させる.
授業の進め方・方法:
本科目では,環境都市工学の分野で特に重要である測量について,その基礎的な技術の習得を目標とし,座学と実習を交互に実施することで,知識の定着を図る.
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンスと測量学概論 シラバス・測量実習の内容・レポートの書き方の説明,測量器材の紹介
座学:測量の定義・測量の種類について理解する
2週 距離測量① 実習:距離① 目測・歩測・巻き尺による測量鋼巻き尺による精密距離測量について理解する
3週 距離測量② 座学:距離測量(距離の定義,測距の方法について理解する)
4週 距離測量③ 実習:距離② 鋼巻き尺による精密距離測量について理解する
5週 距離測量④ 座学:有効数字と最確値,標準偏差の求め方について理解する
6週 距離測量⑤ 座学:距離測量(尺定数,正確な距離の算定,光波測距儀について理解する)
7週 距離測量⑥ 実習:距離③ つなぎ線法,オフセット測量について理解する
8週 中間試験 距離測量の内容
2ndQ
9週 角測量① 実習:角① トランシットの据え付け方法について理解する
10週 角測量② 座学:角測量(角の定義と単位,単測法・倍角法・方向法の野帳の書き方について理解する)
11週 角測量③ 座学:トランシットの軸や三軸誤差について理解する
12週 角測量④ 実習:角② 単測法について理解する
13週 角測量⑤ 実習:角③ 倍角法について理解する
14週 角測量⑥ 実習:角④ 方向法について理解する
15週 角測量⑦ 座学:鉛直角の観測方法について理解する
16週 試験返却とまとめ 座学:期末試験の返却と解説
後期
3rdQ
1週 平板測量① 実習:平板① 平板の標定について理解する
2週 平板測量② 座学:平板測量(地形測量としての平板測量,平板測量に使用する器材について理解する)
3週 平板測量③ 座学:平板測量(平板の標定,誤差の取扱について理解する)
4週 平板測量④ 実習:平板② 放射法について理解する
5週 平板測量⑤ 実習:平板③ 前方交会法について理解する
6週 平板測量⑥ 実習:平板④ 道線法によるトラバース測量について理解する
7週 平板測量⑦ 座学:平板測量(アリダードを用いた間接水準測量について理解する)
8週 中間試験 平板測量の内容
4thQ
9週 トラバース測量① 座学:トラバース測量の種類と手順,閉合トラバースの調整計算①(角誤差の配分,方位角および方位の求め方について理解する)
10週 トラバース測量② 座学:閉合トラバースの調整計算② (緯距・経距,閉合差・閉合比,コンパス法則およびトランシット法則の計算方法について理解する.)
11週 トラバース測量③ 座学:閉合トラバースの調整計算③ (調整緯距・調整経距,合緯距,合計距の計算方法について理解する)
12週 トラバース測量④ 座学:閉合トラバースの調整計算④(DMD,倍面積の計算方法について理解する),結合トラバースにおける角誤差の調整について理解する
13週 トラバース測量⑤ 座学:結合トラバースの角誤差の配分について理解する.
14週 トラバース測量演習 座学:閉合トラバースの調整計算の直し,結合トラバースの角誤差の調整の演習
15週 トラバース測量演習 座学:トラバースの調整計算に関する演習
16週 試験返却とまとめ 学年末試験の返却と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術工学実験技術目的に応じて適切な実験手法を選択し、実験手順や実験装置・測定器等の使用方法を理解した上で、安全に実験を行うことができる。3前2,前4,前7,前9,前12,前13,前14,後1,後4,後5,後6
実験テーマの目的を理解し、適切な手法により取得したデータから近似曲線を求めるなど、グラフや図、表を用いて分かり易く効果的に表現することができる。3前2,前4,前7,前9,前12,前13,前14,後1,後4,後5,後6
必要に応じて適切な文献や資料を収集し、実験結果について説明でき、定量的・論理的な考察を行い、報告書を作成することができる。3前2,前4,前7,前9,前12,前13,前14,後1,後4,後5,後6
個人あるいはチームとして活動する際、自らの役割を認識して実験・実習を実施することができる。3前2,前4,前7,前9,前12,前13,前14,後1,後4,後5,後6
専門的能力分野別の専門工学建設系分野測量測量の目的、測量地域の大小による分類、測量の方法による分類、法律による測量の分類を説明できる。3前1
測量体系(国家基準点等)を説明できる。2前1
巻尺による測量で生じる誤差を説明でき、測量結果から計算ができる。3前2,前3,前4,前5,前6
光波・電波による距離測量を説明できる。3前4
角測量の方法、測定に伴う誤差の取扱いを説明でき、測量結果から計算ができる。3前9,前10,前11
トラバース測量の種類、計算方法を説明できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
測定結果から面積や体積の計算ができる。3後12
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。3前6
分野別の工学実験・実習能力建設系分野(実験・実習能力)建設系分野(実験・実習能力)距離測量の方法を理解し、その測量ができる。3前3,前5,前8
セオドライトによる角測量を理解し、その測量ができる。3前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

試験レポート課題合計
総合評価割合404020100
基礎的能力0000
専門的能力404020100