到達目標
美術で学ぶことは「作品のつくり方」ではなく、アート的なものの見方や考え方を身につけることです。つまり、自分なりの見方で世界を見、自分なりの考えで答えを出し、それによって新たな問いを投げかけること。これが美術の先人たちがしてきたことであり、美術の授業の目的、目標でもあります。制作にあたり自らの問いを持ち、思い描き、体を使ってやってみる。そこに生まれる「思いと結果とのギャップ」を受け止めながら完成に至る力を身につけよう。制作や観賞を通じて自分や他人、先人の様々な美意識や感性を理解し自分の表現に生かすことができる人になろう。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 制作に際し、シュミレーション、自己決断、自己解決、やり直し等が自発的にできる。 | 制作に際し、シュミレーション、自己決断、自己解決、やり直し等がある程度できる。 | 制作に際し、シュミレーション、自己決断、自己解決、やり直し等ができず、努力の跡も見られない。 |
評価項目2 | デッサンでは、全体を見る力、細かいところにとらわれない力、バランスを見る力、部分からやらない力がある。 | デッサンでは、全体を見る力、細かいところにとらわれない力、バランスを見る力、部分からやらない力がある程度ある。 | デッサンでは、全体を見る力、細かいところにとらわれない力、バランスを見る力、部分からやらない力が無く、努力の跡も見られない。 |
評価項目3 | デザインでは、設計する力、プレゼンする力、相手を思いやる力がある。 | デザインでは、設計する力、プレゼンする力、相手を思いやることがある程度できる。 | デザインでは、設計する力、プレゼンする力、相手を思いやること等ができず、努力の跡も見られない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
あなたは、思わず見てしまった、見とれてしまった、見ずにはいられなかった、といった「見ること」の衝動や体験はありますか。このような「見ること」を芸術に昇華したものが視覚芸術である美術です。作品の制作は、ほぼ99%の衝動と、1%の方向性によります。この方向性を探すことが制作者の生き方や考え方、個生や人格ともリンクする重要な部分と思われます。芸術を通じて見ることを鍛えることは、あなたの個性や人格を磨くことに繋がると理解して授業に取り組んでください。
授業の進め方・方法:
授業は、講義と制作によって行う。講義は、美術の授業の意義、美術の歴史。制作は絵画表現における造形の要素の理解と実践。具体的には観察力を養う「デッサン/仮面の自画像」。鑑賞と制作が背中合わせであること学ぶ「リスペクト模写」。相手を思いやる力を求めるデザインワーク「自分のマーク」。これらの作品を1冊の作品集にまとめる「作品集」等。それと写真表現課題から”つたえること”を考える。このような課題に取り組むことで、答えのないものに答えを出す力=創造力を養う。
注意点:
提出作品とレポート等で評価します、未提出がないようにしましょう。定期試験は美術は行いません。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
美術の授業について/伝わる写真 空間の整理について(撮影実践) |
伝えるために必要なこととは何かを考察する
|
2週 |
カフカマスクをつくる |
非日常の世界と現実との接点を見つける
|
3週 |
カフカマスクをつくる |
素材と造形との接点を見つける
|
4週 |
仮面の自画像を描く |
立体造形を写真を通じて平面描写に変換する
|
5週 |
仮面の自画像を描く。 |
観察から表現へ
|
6週 |
仮面の自画像を描く。 |
表現を深める
|
7週 |
リスペクト模写 制作 |
2人の作家を選び特徴を観察する
|
8週 |
リスペクト模写 制作 |
観察した要素を選択、合成させて融合した世界を想像する
|
4thQ |
9週 |
リスペクト模写 制作 |
創造した世界を目に見えるものにしていく
|
10週 |
リスペクト模写 制作 完成へ |
新しい作品として成立させる
|
11週 |
リスペクト模写 制作 完成へ |
表現を深め完成させる
|
12週 |
自分のマークを作る |
自分のイメージを色と形に変換し人に伝わるものとして完成させる
|
13週 |
作品集をつくる |
課題作品を自作の作品集に仕上げる
|
14週 |
作品集をつくる/特設課題(エレベータ開閉ボタンのデザイン提案、音から絵を描く、1番ゆっくり落ちる紙のオブジェ、マルセル・デュシャンレポート、等 |
課題を早く終わらせた学生には特設課題に取り組んでもらう
|
15週 |
特設課題 |
同上
|
16週 |
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 基盤的資質・能力 | 自己理解 | 自己理解 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
評価割合
| 課題 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |