構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 構造力学Ⅰ
科目番号 0013 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「構造力学を学ぶ〔基礎編〕」米田昌弘(森北出版)
担当教員 吉田 雅穂

到達目標

就職試験や専攻科入学試験・大学編入学試験に出題される基本的問題の解法を理解できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静定構造物(はり、トラス、ラーメン)に任意の荷重が載荷された場合の断面力を描くことができる静定構造物(はり、トラス、ラーメン)に鉛直荷重が載荷された場合の断面力を描くことができる単純梁で鉛直集中荷重が載荷された場合の断面力を計算できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理学の静力学の一般原理を応用して,橋梁やビルなど各種構造物が外力の作用を受けた場合の内部応力や変形を求める学問が構造力学である.2年生の構造力学Ⅰは,3年と4年で学ぶ構造力学Ⅱ・Ⅲ,さらに4年と5年で学ぶ構造物設計法の基礎となる「力の釣り合い」を学ぶ重要な科目であり,その基礎理論と各種計算法を習得する.そして,それらを実構造物の設計計算へも応用できる能力と柔軟な解析力を身につける.
授業の進め方・方法:
教科書と自作資料に基づき講義を行う.板書をノートに写す時間を設けるのでしっかりとノート作りをすること.講義では理解しにくい現象については簡単な模型を用いて説明し,柔軟な解析力を身につけるため演習問題を適宜行う.また,単元ごとにホームワークを課すのでクイズに備えて自学自習すること.なお,演習問題を解く時には関数機能付き電卓が必要となるので常に用意しておくこと.
注意点:
中間試験(35%),期末試験(35%),ホームワーク(15%),クイズ(15%)の成績で評価する.合格点に満たない場合はホームワークを全て提出している者に対してのみ追試験を実施する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 構造力学の概要(1章) 土木と建築の構造の種類を理解する.
2週 力の合成と分解(1・2章) 力の定義,種類,単位を理解する.
3週 力の合成と分解(1・2章) 力の3要素,3つの法則,単位変換を理解する.
4週 力の合成と分解(1・2章) 力の合成,角度の変換法を理解する.
5週 力の合成と分解(1・2章) 力の分解を理解する.
6週 力の合成と分解(1・2章) 力のモーメントを理解する.
7週 力の合成と分解(1・2章) 力のモーメントを理解する.
8週 前期中間学力確認 中間試験を実施する.
2ndQ
9週 支点反力(2章) 自由物体図と3つのつり合い式を理解する.
10週 支点反力(2章) 単純ばりに荷重が作用した時の支点反力の計算法を理解する.
11週 支点反力(2章) 分布荷重やモーメント荷重の計算法を理解する.
12週 支点反力(2章) 片持ちばりや張り出しばりに荷重が作用した時の支点反力の計算法を理解する.
13週 支点反力(2章) ラーメンやゲルバーばりに荷重が作用した時の支点反力の計算法を理解する.
14週 支点反力(2章) 間接荷重が作用した時の支点反力の計算法を理解する.
15週 期末試験 期末試験を実施する.
16週
後期
3rdQ
1週 部材の断面力(3章) 断面力の定義を理解する.
2週 部材の断面力(3章) 単純ばりに荷重が作用した時の断面力の計算法と作図法を理解する.
3週 部材の断面力(3章) 片持ちばりに荷重が作用した時の断面力の計算法と作図法を理解する.
4週 部材の断面力(3章) 張り出しばりに荷重が作用した時の断面力の計算法と作図法を理解する.
5週 部材の断面力(3章) ゲルバーばりに荷重が作用した時の断面力の計算法と作図法を理解する.
6週 部材の断面力(3章) 間接荷重が作用した時の断面力の計算法と作図法を理解する.
7週 部材の断面力(3章) ラーメンに荷重が作用した時の断面力の計算法と作図法を理解する.
8週 前期中間学力確認 中間試験を実施する.
4thQ
9週 トラス(5章) トラスの定義を理解する.
10週 トラス(5章) 格点法によるトラスの軸力の計算法を理解する.
11週 トラス(5章) 格点法によるトラスの軸力の計算法を理解する.
12週 トラス(5章) 格点法によるトラスの軸力の計算法を理解する.
13週 トラス(5章) 断面法によるトラスの軸力の計算法を理解する.
14週 トラス(5章) 断面法によるトラスの軸力の計算法を理解する.
15週 トラス(5章) 静定と不静定および安定と不安定の構造を理解し,それを判定できる.
16週 期末試験 期末試験を実施する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造各種静定ばりの断面に作用する内力としての断面力(せん断力、曲げモーメント)、断面力図(せん断力図、曲げモーメント図)について、説明できる。4前3,前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,後1,後2,後3,後4,後5,後6
トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味を説明できる。4後7,後9,後10
節点法や断面法を用いて、トラスの部材力を計算できる。4後9,後10,後11,後12,後13
ラーメンの支点反力、断面力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その断面力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)を描くことができる。4後5,後6
橋の構成、分類について、説明できる。3
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4前1,前2

評価割合

中間試験期末試験ホームワーククイズ合計
総合評価割合3535151500100
基礎的能力0000000
専門的能力3535151500100
分野横断的能力0000000