コンクリート構造学Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 コンクリート構造学Ⅱ
科目番号 0073 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 戸川一夫他 著:「コンクリート構造工学第5版」,森北出版
担当教員 蓑輪 圭祐

到達目標

本講義は,コンクリート構造の力学的側面の基本事項を学ぶことが主たるテーマである.
コンクリート構造物が荷重を受けたときの変形と破壊について,
(1) どういう現象が生じるのかを知ること
(2) なぜそのような現象が生じるのかを理解すること
(3) 現象を予測するための基礎理論を修得すること
を目的としている.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
コンクリート構造の特徴鉄筋コンクリート構造,プレストレストコンクリート構造の特徴を十分に理解し,説明ができる.鉄筋コンクリート構造,プレストレストコンクリート構造の特徴をある程度理解している.鉄筋コンクリート構造,プレストレストコンクリート構造の特徴を理解できていない.
現象の理解鉄筋コンクリートはりの破壊形式についてメカニズムを十分に理解し,説明ができる.鉄筋コンクリートはりの破壊形式についてメカニズムをある程度理解している.鉄筋コンクリートはりの破壊形式についてメカニズムを理解できていない.
計算能力曲げモーメントと軸力を受けるコンクリートはりについて,曲げ耐力や軸方向耐力などを様々な設計条件において求められる.曲げモーメントと軸力を受けるコンクリートはりについて,曲げ耐力や軸方向耐力などをある程度の設計条件において求められる.曲げモーメントと軸力を受けるコンクリートはりについて,曲げ耐力や軸方向耐力などを求められない.
数値計算単鉄筋長方形断面のRCはりについて,自らプログラムを構築し,数値解析によって曲率-モーメント関係を計算できる.単鉄筋長方形断面のRCはりについて,用意されたプログラムを基に数値解析を行い,曲率-モーメント関係を計算できる.単鉄筋長方形断面のRCはりについて,用意されたプログラムを用いても曲率-モーメント関係が計算できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造物が想定される荷重を受けた際に,どのような変形・破壊挙動をするのかを定性的・定量的に予測するための基礎を修得することを目的としている.
本講義は,コンクリート構造物の力学的挙動という客観的現象を対象としている.
本講義の範囲は単純明解な数学的仮定に基づいて取り扱われる問題が大半であるので,理論と考え方の理解に努められる講義内容とする.
授業の進め方・方法:
座学による講義を前半に実施し,後半は数値解析の手法について学び演習問題に取り組む.
注意点:
【学習・教育目標】
本科(準学士課程):RB2(◎)
環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
【関連科目】
構造力学Ⅰ(本科2年),建設材料学Ⅰ(本科2年),構造力学Ⅱ(本科3年),建設材料学Ⅱ(本科3年),コンクリート構造学Ⅰ(本科4年),施工管理学(本科4年),環境都市工学実験実習Ⅲ(本科4年),建設構造・材料学(専攻科1年)
【評価方法】
試験50%,レポート課題50%の合計100%で評価する.
【評価基準】
成績評価で60%以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス シラバスに基づく年間授業計画の説明を行う.
2週 コンクリート構造学Ⅰの復習 (1) 曲げモーメントを受けるRCはりの変形・破壊性状について復習する.
3週 コンクリート構造学Ⅰの復習 (2) 曲げモーメントを受けるRCはりの計算手法について復習する.
4週 曲げモーメントと軸方向力を受けるRCはりの挙動 (1) 軸方向圧縮力の計算方法について理解する.
5週 曲げモーメントと軸方向力を受けるRCはりの挙動 (2) 曲げモーメント-軸方向力相互作用図(M-N interaction curve)について理解する.
6週 曲げモーメントと軸方向力を受けるRCはりの挙動 (3) 釣合破壊について理解する.
釣合破壊となる軸方向力の偏心距離が計算できる.
7週 曲げモーメントと軸方向力を受けるRCはりの挙動 (4) 引張破壊となる場合における曲げ耐力が計算できる.
8週 曲げモーメントと軸方向力を受けるRCはりの挙動 (5) 圧縮破壊となる場合における曲げ耐力が計算できる.
4thQ
9週 後期中間試験 後期中間試験を実施する.
試験内容:曲げモーメントと軸力を受けるRCはりの曲げ耐力に関する計算
10週 数値解析によるRCはりの曲げ解析 (1) 数値計算によるRCはりの曲げ解析の概要を理解する.
11週 数値解析によるRCはりの曲げ解析 (2) 数値計算プログラムを作成する.
12週 数値解析によるRCはりの曲げ解析 (3) 数値計算プログラムを作成する.
13週 数値解析によるRCはりの曲げ解析 (4) 数値計算プログラムを作成する.
14週 数値解析によるRCはりの曲げ解析 (5) 数値計算プログラムを作成する.
15週 まとめ 半年間の講義内容を総復習し,理解する.
16週 後期期末試験 期末試験は実施しない.課題レポートを課す.
レポート内容:数値解析によるRCはりの曲げ解析

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100