応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:柴田洋一他「初歩から学ぶ基礎物理学 電磁気・原子」(大日本図書), 柴田洋一他「初歩から学ぶ基礎物理学 力学II」(大日本図書) ,吉江寛他「新物理学実験」学術図書出版   参考書:「初歩から学ぶ基礎物理学 力学I」大日本図書,新装版「New Program 物理(上,下)」秀文堂
担当教員 大西 浩次,柳沼 晋

到達目標

電磁気学の基本的な法則が説明ができること.運動方程式を解くことの意味を理解し,代表的な運動に対して運動方程式が適用できること.電子の基本的振舞いおよび原子モデルについて説明できること.物理学実験の各テーマにおいて,その概略の説明および測定データの整理・解析ができ,さらに簡単な実験報告書が作成できること.これらの内容を満足することで,学習・教育目標の(C-1)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前期前半で,電磁気学の基本的な法則について学習する.前期後半では,物理Ⅰで学んだ力学を発展させ,運動方程式の解法について学習する.後期は最初、現代物理学の基礎(主として原子の世界)について学習する。その後、物理学実験を実施し,実験の基本的な姿勢・手法を修得する.
授業の進め方・方法:
・前期の授業方法は講義を中心とし,演習問題や課題をだす.毎回,レポート課題を課すので,期限に遅れず提出すること.
・後期の授業方法は実験実習が中心で,実験ごとに実験レポートを課すので、期限に遅れず提出すること.
注意点:
<成績評価>前期は,試験(60%),課題等のレポート(40%)の合計100点満点で(C-1)を評価する.後期は,実験報告書(80%),実技試験(20%)の合計100点満点で(C-1)を評価する.前期,後期ともに6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.合格者の成績は,前後期の成績の平均とする.不合格者の成績は,前後期の成績の平均とし,この平均が60点以上の場合は,59点とする.
<オフィスアワー>放課後 16:00 ~ 17:00,機械工学科棟3F大西教員室・柳沼教員室.この時間にとらわれず必要に応じて来室可.
<先修科目・後修科目>先修科目は物理Ⅰ、物理Ⅱ,後修科目は応用物理Ⅱとなる.
<備考>1年物理で学んだ力と運動に関する知識,2年物理で学んだ波動現象・光学に関する知識および数学における微分・積分・ベクトル等の演算能力を必要とする.

※本科目は産業システム工学プログラムである.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電位、電場中の物体 電位の意味を確認し,電気力線と等電位面の関係を理解できる.導体と静電誘導、不導体と誘電分極の意味が理解できる.
2週 コンデンサー コンデンサーの原理を理解し,電気容量の式を導出できる.
3週 オームの法則 自由電子の運動とオームの法則の関係を理解する.
4週 直流回路 電圧降下をエネルギーの観点で理解できる.キルヒホッフの法則を理解できる.
5週 磁場 磁場の意味と磁場の取り扱いが理解できる.
6週 電流が作る磁場 電流が作る磁場を計算できる.アンペールの法則を理解できる.
7週 電流が磁場から受ける力、ローレンツ力 直線電流が受ける力を理解できる.この原因をローレンツ力で説明できる.
8週 前期中間理解度確認 電場や磁場の基礎的な内容の理解度を確認する.
2ndQ
9週 電磁誘導 レンツの法則やファラデーの電磁誘導の法則が理解できる.
10週 交流 交流の性質とその発生に付いて理解できる.
11週 数式による運動の記述 微分を用いた速度・加速度の考え方を理解し,運動を数
式で表現できる.
12週 運動の法則 その1 運動方程式(微分方程式)を解くことの意味が理解でき
る.
13週 運動の法則 その2 いろいろな運動方程式(微分方程式)を解くことができる.
る.
14週 単振動および抵抗力を受けた運動 代表的な運動に対して運動方程式が適用できる.
15週 単振動に近似できる運動 単振動で近似できる身近な運動に対して,運動方程式が
適用できる.
16週 前期末達成度試験 電磁誘導の基礎,および,微積を使った運動方程式の解法の理解度を確認する。
後期
3rdQ
1週 電子の発見(1) 電磁気学に基づき,真空中での電子の運動を理解し,トムソンの実験と比電荷について説明できる.
2週 電子の発見(2) 電子が発見された過程を理解し,ミリカンの油滴実験について説明できる.
3週 光と物質の量子性 光電効果や物質波の概念を理解し,光の粒子性と電子の波動性について説明できる.
4週 原子モデルとスペクトル 原子核発見の過程を理解し,水素原子の線スペクトルとボーアの原子モデルについて説明できる.
5週 各実験種目の目的・原理・方法・装置の概略,測定データの整理・解析,実験報告書の書き方 各実験種目の概略が説明できる.最小二乗法や簡単な報告書の作成について説明できる.
6週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(1) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
7週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(2) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
8週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(3) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
4thQ
9週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(4) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
10週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(5) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
11週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(6) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
12週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(7) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
13週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(8) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
14週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(9) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
15週 実験種目(全10テーマ)の中から班毎に指定された1テーマの実施(10) 各テーマについて実験を行い,概要説明,データ整理・解析ができる.得られた結果に対して簡単な考察ができる.
16週

評価割合

試験小テスト平常点レポートその他合計
総合評価割合6000400100
配点6000400100