構造力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 長野工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 構造力学Ⅲ
科目番号 0068 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:宮本裕他著「構造工学の基礎と応用」第3版,技報堂出版教科書:宮本裕他著「構造工学」第4版,技報堂出版
担当教員 奥山 雄介

到達目標

・静定基本系を用いて不静定ばりを計算できる.
・3連モーメント式を用いて連続ばりの計算ができる.
・静定ラーメンの断面力を計算できる.
・たわみ角法を用いてラーメン構造を計算できる.
・エネルギーを用いてはりのたわみおよびたわみ角を計算できる.
これらの内容を満足することで学習・教育目標の(D-1)及び(D-2)の達成とする.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静定基本系を用いて不静定ばりを十分に計算できる.静定基本系を用いて不静定ばりを計算できる.静定基本系を用いて不静定ばりを計算できない.
評価項目2静定基本系を用いて不静定ばりを十分に計算できる.3連モーメント式を用いて連続ばりの計算ができる.3連モーメント式を用いて連続ばりの計算ができない.
評価項目3静定ラーメンの断面力を十分に計算できる.静定ラーメンの断面力を計算できる.静定ラーメンの断面力を計算できない.
評価項目4 たわみ角法を用いてラーメン構造を十分に計算できる.たわみ角法を用いてラーメン構造を計算できる.たわみ角法を用いてラーメン構造を計算できない.
評価項目5 エネルギーを用いてはりのたわみおよびたわみ角を十分に計算できる.エネルギーを用いてはりのたわみおよびたわみ角を計算できる.エネルギーを用いてはりのたわみおよびたわみ角を計算できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
構造物の設計・施工の力学的基本を学び,柱やトラスそして不静定構造物の強弱・力学的性質の把握,エネルギー論やその他たわみ角法,三連モーメントなどにより,合理的かつ経済的な設計ができる知識を修得する.
授業の進め方・方法:
テキストを中心に適宜,演習問題のプリントを用いる.
注意点:
<成績評価>2回の試験で(D-1)及び(D-2)を評価し,各試験で6割以上を獲得した者をこの科目の合格者とする.各試験で6割未満であった者については,理解度確認試験を実施し,8割以上を獲得した場合に当該範囲を合格とみなす.
<オフィスアワー>毎週水曜日16:00~17:00,環境都市工学科,奥山教員室.
<先修科目・後修科目>先修科目は構造力学I,構造力学II,後修科目は耐震工学となる.
<備考>構造力学Iや構造力学IIでの理解があり,基本問題が解法できること.また,本科目は学修単位科目であり,授業時間30時間に加えて自学自習時間60時間が必要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 不静定ばり(1) 静定基本系,不静定力,変位の適合条件について説明できる.
2週 不静定ばり(2) 静定基本系を用いて不静定ばりの断面力を計算できる.
3週 不静定ばり(3) 3連モーメント式の導出ができる.
4週 不静定ばり(4) 3連モーメント式を用いて,連続ばりの計算ができる.
5週 静定ラーメン(1) 静定ラーメンのせん断力,曲げモーメントの計算方法を説明できる.
6週 静定ラーメン(2) 静定ラーメンの断面力を計算し,断面力図を作成できる.
7週 静定ラーメン(3) 3ヒンジラーメンの断面力を計算し,断面力図を作成できる.
8週 1~7週の理解度の確認 1~7週の学習内容に関する総合的な問題を解くことができる.
2ndQ
9週 不静定ラーメン(1) たわみ角法の公式を導出できる.
10週 不静定ラーメン(2) 基本公式およびつり合い条件式を説明できる.
11週 不静定ラーメン(3) たわみ角法を用いて不静定ラーメンの断面力を計算し,断面力図を作成できる.
12週 エネルギーを用いた解法(1) 外力仕事と内力仕事について説明できる.
13週 エネルギーを用いた解法(2) カスティリアノの定理を用いてはりのたわみおよびたわみ角を計算できる.
14週 エネルギーを用いた解法(3) 仮想仕事の原理を用いてはりのたわみおよびたわみ角を計算できる.
15週 エネルギーを用いた解法(4) 相反作用の定理を用いてはりのたわみおよびたわみ角を計算できる.
16週 前期末達成度試験 前期の授業内容の理解の達成度を確かめる.

評価割合

試験小テスト平常点課題その他合計
総合評価割合1000000100
配点1000000100