概要:
本科目では、変数、代入、型宣言、制御構造、入出力処理などのプログラムの基本となる事項およびハードウェア制御のプログラミング技術の基礎を、マイコンボード Arduino を使用した演習により習得する。そこで使用するArduino言語はハードウェア制御に適しているC言語に非常に近い言語であり、3年次からのC言語学習の導入としての意味がある。
授業の進め方・方法:
授業は、その日の演習課題に関わる内容の解説と、その課題を実施する(実際にプログラムを作成して動作確認する)演習の時間から構成される。解説はパワーポイントを用いて行う。解説はプログラミングに関する事項だけでなく、使用するセンサやハードウェアについても行う。演習課題では,ブレッドボード上にArduinoと接続する回路を構成し、作成したプログラムの動作確認までを行う。時間内にプログラムを完成させることを基本とするが、時間が足りない場合は宿題とする場合もある。第1回ガイダンスと第2回~第12回までの基礎課題については、理解度チェックのための小テストを実施する。
注意点:
1.評価については、評価割合に従って行う。
2.自分のパソコンに Arduino IDE をインストールすることにより、自宅でも課題の実施、復習が可能。
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス |
主要な言語の種類と特徴を説明できる. C言語を習得する重要性を説明できる。
|
2週 |
基本キットとArduino 言語の基本
|
プログラミングにおける変数、型、演算子について説明できる。Arduinoプログラミングの基本的な書き方,実行環境を理解し.サンプルプログラムを実行できる。
|
3週 |
デジタルポートの制御 |
delay 関数を用いてLEDを点滅させるプログラムを作成できる
|
4週 |
PWM制御 |
PWM制御でLEDの明るさを変化させるプログラムを作成できる
|
5週 |
デジタル入力 |
タクトスイッチの押下でLEDの点滅を切り替えるプログラムを作成できる。 デジタル入力におけるプルアップ・プルダウンを説明できる。
|
6週 |
スイッチ押下による動作切替
|
タクトスイッチの押下で点灯するLEDを切り替えるプログラムを作成できる。 チャタリングについて説明できる。
|
7週 |
シリアル通信とシリアルモニタを用いた入出力 |
シリアル通信規約について説明できる。 シリアルポートに情報を出力するプログラムを作成できる。
|
8週 |
アナログ入力 |
CdSセル(光センサ)の値を読み取って、その値をシリアルポートに出力するプログラムを作成できる。
|
4thQ |
9週 |
7segLEDの利用 |
7segLEDに数字を点灯できる
|
10週 |
タイマと7segLEDの利用 |
タイマを用いて7segLEDの数字表示を制御できる。
|
11週 |
4連7segLEDの利用 |
4連7segLEGに複数桁の数字表示を制御できる
|
12週 |
創作課題について |
創作課題のテーマを設定できる
|
13週 |
分割プログラミング、創作課題のプログラミング |
分割プログラミングの意味とその方法について説明できる
|
14週 |
創作課題のプログラミング |
創作課題のプログラミングを行うことができる
|
15週 |
創作課題の発表 |
実施した創作課題を発表できる
|
16週 |
|
|
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 2 | 後2 |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 2 | 後2 |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 2 | 後1 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 情報処理 | プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。 | 2 | 後2 |
定数と変数を説明できる。 | 2 | 後2 |
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。 | 2 | 後2 |
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。 | 2 | 後2 |
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。 | 2 | 後2 |
データを入力し、結果を出力するプログラムを作成できる。 | 2 | 後7,後8 |
条件判断プログラムを作成できる。 | 2 | 後5 |
繰り返し処理プログラムを作成できる。 | 2 | 後5 |
情報系分野 | プログラミング | 代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。 | 3 | 後2,後3 |
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。 | 2 | 後14 |
変数の概念を説明できる。 | 3 | 後2 |
データ型の概念を説明できる。 | 3 | 後2 |
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。 | 3 | 後5 |
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。 | 3 | 後5 |
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後15 |
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 1 | 後2 |
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。 | 1 | 後2 |
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。 | 1 | 後1 |
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。 | 1 | 後1,後2 |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。 | 1 | 後15 |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。 | 2 | 後15 |
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。 | 3 | 後15 |
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。 | 1 | 後15 |
システムプログラム | コンパイラの役割と仕組みについて説明できる。 | 2 | 後1,後2 |
正規表現と有限オートマトンの関係を説明できる。 | 2 | 後1,後2 |
分野別の工学実験・実習能力 | 情報系分野【実験・実習能力】 | 情報系【実験・実習】 | 与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。 | 2 | 後1,後2,後9 |
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。 | 2 | 後1,後2,後9 |
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。 | 2 | 後1,後2,後9 |
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。 | 2 | 後1,後9 |
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。 | 2 | 後1,後2,後3,後9 |
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。 | 2 | 後1,後3 |