応用数学B

科目基礎情報

学校 沼津工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 応用数学B
科目番号 2023-319 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 電子制御工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 データ分析に必須の知識・考え方「統計学入門」阿部真人著,ソシム
担当教員 鄭 萬溶

到達目標

1.統計学の目的と役割を理解できる
2.母集団と標本について理解し,基本統計量の意味を理解して活用できる
3.推計統計と信頼区間について理解でき,活用できる
4.仮説検定の種類について知り,それぞれ使い方について理解できる
5.回帰と相関について理解し,統計モデルを作成できる
6.ベイズ統計について理解でき,活用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1データ分析における統計学の役割を理解でき,その重要性がわかるデータ分析における統計学の役割を理解できるデータ分析における統計学の役割を理解できない
評価項目2母集団と標本の関係と基本統計量の活用法を理解できる母集団から標本を選び,基本統計量を計算できる母集団と標本の関係を理解できなく,基本統計量を計算できない
評価項目3様々な仮説検定を理解し活用できる一部の仮説検定のみを理解し活用できる仮説検定を理解できない
評価項目4回帰と相関の違いを理解でき,様々な統計モデルを作成し活用できる回帰と相関の違いを理解でき,基本的な統計モデルを作成できる回帰と相関の違いを理解できなく,基本的な統計モデルの作成もできない
評価項目5ベイズ統計について理解でき,機械学習に応用できるベイズ統計について理解できるベイズ統計について理解できない

学科の到達目標項目との関係

【本校学習・教育目標(本科のみ)】 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現実世界の事象は,決定論的に扱うことができない場合が多く,また決定論的に扱ってはいけないことが多々ある.そのため,統計学の考え方,統計学に基づく仮説の検証などは極めて重要である.本授業では,基本統計量を理解し,標本から母集団の性質を推測できたり,それに基づいて判断できたりすることは,様々な場面で役に立つ.データサイエンスとそれに基づく機械学習が急激に進化している中,統計学の考え方とその活用に関する理論を知り,深く理解することは近年ますます重要になってきている.本授業では,その基礎から応用まで学習することで,その他の工学知識をさらに拡張して適用できるようになることを期待している.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に適宜学習内容について解説し,議論する.確率との関連について学習させ,統計学が社会課題解決にどのように活用されるかを理解してもらいモチベーション向上につなげる.適宜課題を課すので翌週の授業開始時に提出することとする.授業時間に理解が不十分だった場合,オフィスアワーを活用し,補うこととする.
注意点:
評価について,評価割合に従って行う.ただし,適宜追加課題を課し,加点することがある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 統計学とは 統計学を学ぶ意義:どのような立場・観点から統計学を学ぶかを理解できる
2週 母集団と標本 データ分析の目的と対象を設定でき,標本から母集団の性質を知ることができる
3週 統計分析の基礎 データの種類,統計量,確率について理解でき、確率分布を意識してデータ分析ができる
4週 推測統計と信頼区間 信頼区間を利用してデータから母集団の性質を推測する
5週 仮説検定 仮説の検定とp値,有意水準に基づいて仮説を判断できる
6週 様々な仮説検定 データのタイプに合わせて,t検定,カイ二乗検定などを使い分けることができる
7週 回帰と相関 2つの量的変数の関係を回帰と相関で区別して関連付けてモデルを作成できる
8週 統計モデリング 線形回帰モデルから一般化線形モデルへ拡張できる
4thQ
9週 仮説検定における注意点 再現可能性,仮説検定の問題点,p-hackingなどについて理解し,データ分析やモデル確率時に活用できる
10週 因果と相関 誤った解釈をしないために,因果関係と相関関係の違いを理解し,統計的因果推論ができる
11週 ベイズ統計 柔軟な分析のためにベイズ統計の考え方を理解し,関連アルゴリズムについて知る
12週 統計分析に関わるその他の手法 主成分分析,機械学習,教師なし学習と教師あり学習について理解できる
13週 モデル 統計モデル,機械学習モデル,数理モデルの違いを理解し,使い分けることができる
14週 機械学習への応用 統計学に基づいた機械学習アルゴリズムを実装できる
15週 機械学習への応用 統計学に基づいた機械学習アルゴリズムを実装できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力4000010050
専門的能力300005035
分野横断的能力100005015