エンジニアリングデザインB

科目基礎情報

学校 豊田工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 エンジニアリングデザインB
科目番号 34203 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 1
開設学科 情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 1
教科書/教材 特に指定しない(実験指針書を配布する)/「基礎からのサーブレット/JSP」宮本信二(ソフトバンククリエイティブ)ISBN:978-4797359282、「SQLの絵本」アンク(翔泳社)ISBN:978-4798106694、「入門Git」Travis Swicegood(オーム社)ISBN: 978-4274067679
担当教員 平野 学,村田 匡輝

到達目標

(ア)サーバシステムのハードウェアとソフトウェアの基本的事項について説明できる。
(イ)TCP/IPネットワークの基本原理を理解し、通信速度を求めることができる。
(ウ)MVCモデルに基づいたウェブアプリケーションの動作原理を説明できる。
(エ)SQLを用いて基本的なテーブルの作成、データの問合わせを記述できる。
(オ)チーム開発で用いるバージョン管理システムの機能について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安最低限の到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安
評価項目(ア)サーバ、TCP/IP、MVCモデルに基づいたウェブアプリケーションの動作原理と応用事例を説明できる。サーバ、TCP/IP、MVCモデルに基づいたウェブアプリケーションの動作原理を説明できる。サーバ、TCP/IP、MVCモデルに基づいたウェブアプリケーションの動作原理を説明できない。
評価項目(イ)SQLを用いて応用的なテーブルの作成、データの問合わせを記述できる。SQLを用いて基本的なテーブルの作成、データの問合わせを記述できる。SQLを用いて基本的なテーブルの作成、データの問合わせを記述できない。
評価項目(ウ)チーム開発で用いるバージョン管理システムの機能について詳細に説明できる。チーム開発で用いるバージョン管理システムの機能について説明できる。チーム開発で用いるバージョン管理システムの機能について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 B1 与えられた問題を分析・モデル化し,解決方法を立案し,その有効性をコンピュータや測定装置を使って確かめることができる.
学習・教育到達度目標 B2 実験・実習で培われる豊かな体験と基礎理論の深い理解との融合により,問題を的確に把握し,問題解決手法を自ら立案・推進できる.
学習・教育到達度目標 B3 社会の多様なニーズに応えるコンピュータシステムを設計・開発するためのデザイン能力を有する.
学習・教育到達度目標 B4 さまざまなデータ(数値・文字・画像・音声・知識など)に対し,コンピュータを用いて実際に解析・処理することができる.
JABEE d 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
JABEE e 種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
JABEE f 論理的な記述力、口頭発表力、討議等のコミュニケーション能力
JABEE g 自主的、継続的に学習する能力
JABEE h 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め、まとめる能力
JABEE i チームで仕事をするための能力
本校教育目標 ② 基礎学力
本校教育目標 ③ 問題解決能力
本校教育目標 ④ コミュニケーション能力

教育方法等

概要:
情報工学科における工学実験の仕上げとして,学生個人もしくはグループで,それぞれが自由度の高いテーマに対して,システム開発の各工程(要求分析、仕様策定、実装、試験)の一連のプロセスを体験し,「ものづくり」の楽しさを体感しながら,卒業研究を遂行するにあたって必要な実力を身につけることを目的とする。特に,本科目は「エンジニアリングデザイン実習ⅠB」を実施するのに必要となるコンピュータネットワーク技術を理解することを目的とする。
授業の進め方・方法:
注意点:
4年後学期までのすべての科目を履修していることを前提とした内容の実験を行う。「情報科学」教育プログラムの必修科目である。 継続的に授業内容の予習・復習を行うこと。授業内容について、決められた期日までの課題(レポート)提出を求める。実験テキストの内容を復習し、わからない用語や事柄については自学自習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス: シラバスの説明、プロジェクト実験の進め方 シラバスの説明、プロジェクト実験の進め方を理解する。
2週 ガイダンス: シラバスの説明、プロジェクト実験の進め方 シラバスの説明、プロジェクト実験の進め方を理解する。
3週 サーバシステム: クライアントサーバ方式。サーバシステム特有のハードウェアとソフトウェア(オペレーティングシステム)。 サーバシステム特有のハードウェアとソフトウェア(オペレーティングシステム)を理解する。
4週 サーバシステム: クライアントサーバ方式。サーバシステム特有のハードウェアとソフトウェア(オペレーティングシステム)。 サーバシステム特有のハードウェアとソフトウェア(オペレーティングシステム)を理解する。
5週 TCP/IPネットワーク: 階層モデル、IPアドレスとポート番号、アプリケーションプロトコル。 階層モデル、IPアドレスとポート番号、アプリケーションプロトコルを理解する。
6週 TCP/IPネットワーク: 階層モデル、IPアドレスとポート番号、アプリケーションプロトコル。 階層モデル、IPアドレスとポート番号、アプリケーションプロトコルを理解する。
7週 ウェブアプリケーション(1): Javaで書かれたサーバアプリケーションの動作原理。 Javaで書かれたサーバアプリケーションの動作原理を理解する。
8週 ウェブアプリケーション(2): サーブレットプログラムの仕組み。HTMLの入力フォームとサーブレットの連携の仕組み。 サーブレットプログラムの仕組み、HTMLの入力フォームとサーブレットの連携の仕組みを理解する。
4thQ
9週 ウェブアプリケーション(3): Model-View-Controller (MVC) モデル。そのためのJSPとJavaBeanの理解。 Model-View-Controller (MVC) モデルを理解する。
10週 ウェブアプリケーション(3): Model-View-Controller (MVC) モデル。そのためのJSPとJavaBeanの理解。 Model-View-Controller (MVC) モデルを理解する。
11週 ウェブアプリケーション(4): リレーショナルデータベースの仕組み。テーブルの構造(列、行、制約)。SQLの基本。 リレーショナルデータベースの仕組みを理解する。
12週 ウェブアプリケーション(4): リレーショナルデータベースの仕組み。テーブルの構造(列、行、制約)。SQLの基本。 リレーショナルデータベースの仕組みを理解する。
13週 ウェブアプリケーション(5): ウェブアプリケーション(サーブレット、JSP、JavaBean)とデータベース管理システムの連携。 ウェブアプリケーション(サーブレット、JSP、JavaBean)とデータベース管理システムの連携を理解する。
14週 チーム開発: バージョン管理システム Git を用いた共同開発。 バージョン管理システム Git を用いた共同開発を理解し、チーム開発ができる。
15週 総まとめ 総まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3後14,後15
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3後14,後15
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3後14,後15
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3後14,後15
情報通信ネットワーク主要なサーバの構築方法を説明できる。3後3,後4
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。3後3,後4
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。3後3,後4
その他の学習内容データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。3後12
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。3後12
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。3後3,後4,後7
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。3後3,後4,後7
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。3後7,後8,後9,後10,後13,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後14
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後14
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後14
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後14
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後14
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後14
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後14
合意形成のために会話を成立させることができる。3後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後1,後2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後1,後2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後1,後2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後14
複数の情報を整理・構造化できる。3後14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3後14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後14
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3後14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後14
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後14
事実をもとに論理や考察を展開できる。3後14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後14
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後14
目標の実現に向けて計画ができる。3後14
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後14
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3後14
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3後1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3後14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後14
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後14
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3後14
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後14
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後14
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3後14
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3後14

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合5050100
専門的能力5050100