概要:
環境都市工学実験Ⅰは,材料実験と土質実験について,その実験の目的と方法を体験的に理解し,その結果について工学的に説明できる能力を養う。材料の諸性質を知るには,実際にそのものにさわってみないと十分理解できないことが多い。そのために、材料実験では正しい実験方法により建設材料の諸性質を十分に理解することと、活用に当たっての基礎知識を得ることを目的とする。土は土粒子・水・空気の三相混合体であり,それゆえに扱いが難しい面がある.実際に土を手でさわり,含水状態による土の変化を実感することが土質力学を学ぶ上で大事なことである.土質力学Ⅰで学ぶ土の諸性質および締固め特性を実験を通して実際に確認することを目的とする.特に,土のコンシステンシー特性や透水特性は,基礎理論との対比を通じて理解を深めることが重要である.
授業の進め方・方法:
材料実験:スライドを用いて実験内容を説明し、適宜プリントを配布して実験の理解を深める。各実験とも実験結果、結果の考察などをレポートにまとめ、提出する。
土質実験:1クラスを8班に分け,そのうちの4班が実験を実施している場合は残りの4班はレポート作成の時間とする。したがって,基本的には1つの実験テーマについて,2週にわたって実験を行う。なお,レポートの提出は,すべての班が実験を行った翌週の授業日とする。
注意点:
材料実験:建設材料学A、建設材料学Bを習得し、コンクリート構造学IAを履修していることが望ましい。実験には必ず作業のできる服および靴を着用し、電卓を準備すること。
土質実験:土質力学ⅠA,ⅠBを履修していることが望ましい.受講の注意点:関数電卓を毎回持参してくること.靴を履き作業性の良い服装で受講すること.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
総括説明:安全衛生関連,講義概要,ノギスの使い方 |
実験時の注意点、データ分析法、レポート作成法が理解できる。
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2週 |
実験①骨材のふるい分け試験 |
骨材のふるい分け試験ができる。
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3週 |
実験②細骨材,粗骨材の密度および吸水率試験 |
細骨材の密度および吸水率試験、粗骨材の密度および吸水率試験ができる。
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4週 |
実験③鋼材の引張試験 |
鋼材の引張試験ができる。
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5週 |
実験④コンクリート供試体作製 |
コンクリートの圧縮試験・引張試験,曲げ試験用供試体作製ができる。
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6週 |
実験⑤コンクリートの強さ試験 |
コンクリートの圧縮試験・引張試験,曲げ試験ができる。
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7週 |
実験概要,試料の準備 |
土質実験の概要を理解している。
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8週 |
土の密度試験 |
土の密度試験により,土粒子密度を求めることができる。
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2ndQ |
9週 |
土の密度試験 |
土の密度試験により,土粒子密度を求めることができる。
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10週 |
粒度試験 |
粒度試験により,土の粒度分布を求めることができる。
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11週 |
粒度試験 |
粒度試験により,土の粒度分布を求めることができる。
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12週 |
粒度試験 |
粒度試験により,土の粒度分布を求めることができる。
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13週 |
土の液性・塑性限界試験 |
土の液性・塑性限界試験により,液性限界,塑性限界を求めることができる。
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14週 |
土の液性・塑性限界試験 |
土の液性・塑性限界試験により,液性限界,塑性限界を求めることができる。
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15週 |
リスクアセスメント |
実験実習に伴うリスクアセスメントができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 4 | 前1 |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 4 | 前15 |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 4 | 前1 |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 4 | 前1 |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 4 | 前15 |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 4 | 前15 |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 4 | 前1 |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 4 | 前1 |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 4 | 前1 |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 4 | 前1 |
工学基礎 | 工学実験技術 | 工学実験技術 | 物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。 | 4 | 前1 |
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。 | 4 | 前1,前7 |
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。 | 4 | 前1,前7 |
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。 | 4 | 前1,前7 |
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。 | 4 | 前1,前7 |
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。 | 4 | 前1,前7 |
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。 | 4 | 前1,前7 |
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。 | 4 | 前1,前7 |
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。 | 4 | 前1,前7 |
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。 | 4 | 前1,前7 |
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。 | 4 | 前1,前7 |
専門的能力 | 分野別の工学実験・実習能力 | 建設系分野(実験・実習能力) | 建設系分野(実験・実習能力) | 骨材のふるい分け試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前2 |
骨材の密度、吸水率試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前3 |
コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前5 |
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前5 |
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前6 |
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。 | 4 | 前4 |
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前7,前8,前9 |
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前7,前13,前14 |
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。 | 4 | 前7,前10,前11,前12 |