ロボット制御工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 ロボット制御工学
科目番号 0190 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 プリントを配布
担当教員 宮崎 孝

到達目標

1. ロボットの運動学,ヤコビ行列,静力学,動力学について説明することができる.
2. ロボット制御系における非線形特性,モデル化誤差の要因とその影響について説明することができる.
3. スライディングモード制御のロバスト性について説明でき,ロボットアームのサーボ系に適用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1ロボットの動力学について説明できるロボットの運動学について説明できるロボットの運動学について説明できない
到達目標2ロボット制御系の線形化について説明できるロボット制御系における非線形特性について説明できるロボット制御系における非線形特性について説明できない
到達目標3スライディングモード制御をロボットアームのサーボ系に適用できるスライディングモード制御のロバスト性について説明できるスライディングモード制御のロバスト性について説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【 生産 令和2年 1年・2年 後期 開講 】
ロボットの運動制御において問題となる非線形特性,モデル化誤差の影響を理解するとともに,解決のための種々の制御手法を学ぶ
授業の進め方・方法:
・座学による講義が中心となる
・必要に応じてレポート・演習を課し,各自の理解の度合いを確認する
・MATLABによるコンピュータシミュレーションを行う
注意点:
・事前に開講される場合,「システム制御」を履修することが望ましい.
・確実に授業内容を身に付ける為に、早めの復習を心がけることが重要である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ロボットのリンクの記述 ロボットのリンクへの座標系の決定とリンクパラメータが求められる
2週 順運動学,角速度ベクトル 系統的な方法によりロボットの順運動学を解くことができる
3週 ロボット工学でのヤコビ行列 系統的な方法によりロボットのヤコビ行列を求めることができる
4週 ロボットの静力学 ロボットの静力学を解くことができる
5週 ロボットの動力学 ロボットの動力学を解き,ロボットの非線形性について説明することができる
6週 ロボットの線形フィードバック制御 ロボットの線形フィードバック制御則を求めることができ,非線形性を無視した影響を説明できる
7週 ロボットの線形化サーボ制御 ロボットの線形化を行うことができる
8週 中間試験
4thQ
9週 試験解説
ロボットの力制御
ロボットの力制御の方法について説明することができる
10週 スライディングモード制御概論 スライディングモードの定義,用語について説明することができる
11週 スライディングモード制御の特徴 スライディングモードの特徴,ロバスト性について説明することができる
12週 スライディングモード制御の切換面設計 線形系に対してスライディングモード制御の切換面設計がおこなえる
13週 スライディングモード制御の制御入力設計 線形系に対して設計した切換面へ状態を拘束する制御入力の設計がおこなえる
14週 MATLABによるシミュレーション 制御用のCADを用いて,スライディングモード制御による制御系のシミュレーションがおこなえる
15週 期末試験
16週 試験解説
スライディングモード制御のロボットへの応用
スライディングモード制御を非線形なロボットアームへ適用できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。5
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。5
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。5
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。5
伝達関数を説明できる。5
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。5
制御系の過渡特性について説明できる。5
制御系の定常特性について説明できる。5
制御系の周波数特性について説明できる。5
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。5
電気・電子系分野制御伝達関数を用いたシステムの入出力表現ができる。5
ブロック線図を用いてシステムを表現することができる。5
システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。5
システムの定常特性について、定常偏差を用いて説明できる。5
システムの周波数特性について、ボード線図を用いて説明できる。5
フィードバックシステムの安定判別法について説明できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力1000010020
専門的能力6000020080
分野横断的能力0000000