到達目標
機械設計に関する基礎的事項を理解し,機械に共通的に使用される各種機械要素に関する専門知識ならびに技術計算手法を習得して,使用目的にかなった機械要素を選択し,効率の良い設計作業ができる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 機械設計に関する応用問題が解ける | 機械設計に関する基本問題が解ける | 機械設計に関する基本問題が解けない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
機械設計の役割は要求機能を機械という形にまとめることで,機械を構成する要素(機械要素)の知識が不可欠である.また,材料力学,機械力学,機構学,機械材料,加工法等を総合的に援用して行うものであり,適用の具体的方法を修得する.始めに機械設計の基本プロセスと考慮すべき基本事項を学び,次に,各機械要素について,その種類と機能,関連する工業規格および技術計算法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門> に対応する.「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当する.
・授業は講義形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~20を網羅した問題を2回の中間試験,2回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における「到達目標」の重みは概ね均等とする.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期末評価は,「到達目標」1~13に関する課題を40%,前期中間と前期末試験の平均点を60%として行う.最終評価は前期末評価を50%,後期中間および学年末試験の平均点を50%とする.中間試験および定期試験について再試験は行わない.
<単位修得要件>
学業成績の評価方法によって,60点以上の評価を受けること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
本教科の学習には,機械工作法および材料力学Ⅰ,Ⅱの習得が必要である.
<備考>
授業で保証する学習時間のほか,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)に要する学習時間が必要となる.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
機械設計の基本 |
1.機械設計の概念を理解し,機械要素や標準化について説明できる.
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2週 |
機械設計の手順 |
2.機械設計の手順を理解し,設計支援技術,機械の寿命,信頼性設計について説明できる.
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3週 |
材料の機械的性質(引張・圧縮) |
3.材料の機械的性質に関する基本的な用語を説明でき,計算ができる.
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4週 |
材料の機械的性質(曲げ) |
4.はりの曲げ応力と曲げ変形が計算できる.
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5週 |
材料の機械的性質(ねじり) |
5.棒のねじりによるせん断応力とねじり変形が計算できる.
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6週 |
部材の応力 |
6.機械構造物に加わる力や応力集中について説明できる.
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7週 |
部材の強度設計 |
7.機械構造物の疲労強度やクリープについて説明できる.
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8週 |
前期中間試験
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上記1~7
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2ndQ |
9週 |
機械の精度 |
8.機械の精度について説明できる.
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10週 |
寸法公差とはめあい |
9.JIS・ISO規格や公差方式の重要性を理解できる.
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11週 |
幾何公差と表面性状 |
10.幾何公差,表面性状の定義とその表記ができる.
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12週 |
ねじの基本,ねじの分類と規格 |
11.ピッチ,リード,有効径などの基本用語を説明できる.
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13週 |
ねじの原理と力学 |
12.ねじの締付けトルクと締付け力の計算ができる.
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14週 |
ねじの太さと長さ,関連演習 |
13.ねじの効率や各種荷重に対する強度設計ができる.
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15週 |
前期範囲のまとめ・解説 |
前期範囲のすべて
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
ねじり剛性と曲げ剛性
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14.仕様を満たす回転軸の設計ができる.
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2週 |
軸の危険速度
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上記14
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3週 |
キーの種類を強度 |
上記14
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4週 |
軸受の種類と特徴
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15.各種軸受の特徴を理解し,適切な軸受を選定することができる.
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5週 |
すべり軸受の種類と設計 |
上記15
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6週 |
転がり軸受の種類と選定 |
上記15
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7週 |
歯車の種類と規格(1)
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16.歯車の規格を理解し,各種寸法を算出することができる.
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8週 |
後期中間試験 |
上記14~16
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4thQ |
9週 |
歯車の種類と規格(2)
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上記16
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10週 |
歯車の強度設計(1) |
17.歯車に加わる応力を理解し,最適設計をすることができる.
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11週 |
歯車の強度設計(2)
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上記17
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12週 |
平ベルトによる伝動
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18.平ベルトの伝達動力を計算することができる.
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13週 |
リンク機構 |
19.リンク装置の機構を理解し,その運動を説明できる.
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14週 |
カム機構 |
20.主な基礎曲線のカム線図を求めることができる.
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15週 |
学年末試験範囲の演習および解説
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上記16~20
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 機械設計 | 標準規格の意義を説明できる。 | 4 | |
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。 | 4 | |
標準規格を機械設計に適用できる。 | 4 | |
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。 | 4 | |
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。 | 4 | |
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。 | 4 | |
軸の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | |
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。 | 4 | |
キーの強度を計算できる。 | 4 | |
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。 | 4 | |
滑り軸受の構造と種類を説明できる。 | 4 | |
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。 | 4 | |
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。 | 4 | |
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。 | 4 | |
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。 | 4 | |
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。 | 4 | |
歯車列の速度伝達比を計算できる。 | 4 | |
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | |
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。 | 4 | |
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。 | 4 | |
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
配点 | 80 | 20 | 100 |