研究の遂行を通して,機械工学に関する専門知識と実験技術を把握し,習得した知識・能力を超える問題に備えて継続的・自律的に学習し,習得した知識をもとに創造性を発揮し,限られた時間内で仕事を計画的に進め,成果・問題点等を論理的に記述・伝達・討論することができる.
概要:
本科目を通して,機械工学に関する専門知識と実験技術を把握し,継続的・自主的に学習できる能力,あるいは修得した知識をもとに創造性を発揮し,計画的に仕事ができる能力の育成を目指す.また,研究発表を通して,プレゼンテーション能力やディスカッション能力の育成を目指す.第5学年における卒業研究Ⅱの正式配属の前に,各実験室で卒業研究テーマに準じた研究活動を教員指導のもとで少人数単位にて予備的に行なうことで,第5学年に進級後,円滑に卒業研究に取り組むことができる.
授業の進め方・方法:
・本内容は学習・教育到達目標(A)<意欲>,(B)<専門>,<展開>,(C)<発表>に対応する.
・「授業計画」における「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
・学生各自が研究テーマを持ち,各指導教員の指導の下に研究を行う.テーマの分野は次の通りである.
◇機械材料・材料力学に関するテーマ,◇機械工作・生産工学に関するテーマ,◇設計工学・機械要素に関するテーマ,◇流体工学に関するテーマ,◇熱工学に関するテーマ,◇機械力学・制御に関するテーマ ,◇知能機械学・機械システムに関するテーマ
・学年末時の最終発表会で研究発表を行う.
・各科の情報セキュリティ導入教材を受講する.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
授業計画に示す「到達目標」1~5の習得の度合いを,最終発表は全教員がが評価する.評価に対する「到達目標」の各項目の重みはほぼ均等である.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>
最終発表を100点満点で評価する.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
課題に関する周辺の基礎的事項についての知見,あるいは実験レポート等による報告書作成に関する基礎的知識を必要とする.
<備考>
卒業研究は,それまでに学習したすべての教科を基礎として,1年間で1つのテーマに取り組むことになる.それまでの学習の確認とともに,テーマに対するしっかりとした計画の下に,自主的に研究を遂行すること.
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 3 | |
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。 | 3 | |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 2 | |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 2 | |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 2 | |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 2 | |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 2 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 2 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 2 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 2 | |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 3 | |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 3 | |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 2 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 2 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 2 | |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 2 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 2 | |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 2 | |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 2 | |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 2 | |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 2 | |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 2 | |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 2 | |