計測工学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 計測工学
科目番号 0147 科目区分 専門 / 選択必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:なし(プリント),参考書:「計測工学入門」石垣武夫・冨井薫 他
担当教員 正木 彰伍

到達目標

機械を安全,かつ目的に合った精度で運用するために必要な計測手法や計測技術,収集したデータの統計的解析手法を習得する.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測の定義,種々の計測手法の概要,長さ,質量,時間の計測手法や誤差や精度等を十分理解することができる.計測の定義,種々の計測手法の概要,長さ,質量,時間の計測手法や誤差や精度等を理解することができる.計測の定義,種々の計測手法の概要,長さ,質量,時間の計測手法や誤差や精度等を理解することができない.
評価項目2情報の統計学的手法に関して十分理解している.情報の統計学的手法に関して理解している.情報の統計学的手法に関して理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械の設計・製作・運用や研究・開発の遂行に必要な各種の計測手法に関する基礎知識を得るとともに,それらの具体的な適用法についても学び,実践へ応用できる能力を身につけることを目的とする.
この科目は企業でデータ分析に関わる研究開発に携わっていた教員が,その経験を活かし,情報の統計的処理やそれにおける誤差の評価等について,プログラミング実習を含めた講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
授業計画に示す「到達目標」1~10の確認を中間試験,期末試験,課題提出で行う.1~10に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
中間・学年末の2回の試験,課題提出の平均点で評価する.再試験を実施する場合がある.詳細は授業中にアナウンスする.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
三角関数と初等関数の微分積分,ならびに材料力学の基礎等.理解に必要なことがらは適宜補足する.本教科は機械工学序論をはじめ,これまでの全般的な学習が基礎となる教科である.
<自己学習>
授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及び提出物作成に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
<備考>
比較的多くの計測法を紹介するので,細部にとらわれず各方法の特徴を認識し,将来の実務に役立つように考えて欲しい.本教科は情報通信工学,ディジタル通信システム,制御機器工学(専攻科)の基礎となる教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 計測の基礎 1. 計測の定義,SI単位系,標準,トレーサビリティを理解できる.
2週 計測の基礎 2. 誤差,精密さ,正確さといった基礎用語を理解できる.
3週 誤差 3. 正規分布およびその積分,誤差の伝播について理解できる.
4週 長さの計測 4. 長さの計測に関する原理を理解できる.
5週 質量の計測 5. 質量の計測に関する原理を理解できる.
6週 時間の計測 6. 時間の計測に関する原理を理解できる.
7週 まとめ 上記 1~6
8週 中間試験 上記 1~6
4thQ
9週 データ解析基礎 7. Pythonによる基本的なプログラム実装,実行ができる.
10週 データ解析基礎 上記 7
11週 データ解析基礎 上記 7
12週 模擬データ生成 8. Pythonで模擬的な計測データの生成ができる.
13週 誤差伝搬の計算 9. Pythonで計測データを解析し,誤差の伝播を計算できる.
14週 正規分布に関する計算 10. Pythonで正規分布の積分
15週 まとめ 上記 7~10
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御計測の定義と種類を説明できる。4
測定誤差の原因と種類、精度と不確かさを説明できる。4
国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。4
代表的な物理量の計測方法と計測機器を説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
配点7030100