科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 化学
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「高等学校化学基礎」 山内薫 他著(第一学習社)問題集:「新課程レッツトライノート化学基礎Vol.1,2,3 」 東京書籍編集部(東京書籍)参考書:「フォトサイエンス化学図録」 数研出版編集部(数研出版)
担当教員 山崎 賢二

到達目標

<この授業の達成目標>
化学基礎に関する基本的事項を理解し,化学と人間生活,物質の構成,物質の変化に関する知識,原理や用語を理解し,関連する問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1化学と人間生活に関する知識,原理や用語を理解し,関連する応用的な問題を解くことができる.化学と人間生活に関する知識,原理や用語を理解し,関連する基本的な問題を解くことができる.化学と人間生活に関する知識,原理や用語を理解しておらず,関連する問題を解くことができない.
評価項目2物質の構成に関する知識,原理や用語を理解し,関連する応用的な問題を解くことができる.物質の構成に関する知識,原理や用語を理解し,関連する基本的な問題を解くことができる.物質の構成に関する知識,原理や用語を理解しておらず,関連する問題を解くことができない.
評価項目3物質の変化に関する知識,原理や用語を理解し,関連する応用的な問題を解くことができる.物質の変化に関する知識,原理や用語を理解し,関連する基本的な問題を解くことができる.物質の変化に関する知識,原理や用語を理解しておらず,関連する問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
<授業のねらい>
 本科目の学習を通し,化学に関する基本的な事項,及び物質の構成や物質の変化,その理論的な扱いを理解し,化学的なものの見方や考え方を身に付ける.またこれらを身に付けることで,高学年における実践的技術者教育の基礎をつくる.
授業の進め方・方法:
<授業の内容>前期・後期 すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に相当する.
◆化学と人間生活 学習・教育目標(A)<視野><技術者倫理> に相当する.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
 週ごとの到達目標1~55に関して前期中間試験、後期中間試験,2回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.

<注意事項>
授業中に演習問題を解くので電卓は必要である.また試験時においても電卓の持ち込みは可である.本科目は後に学習する化学特講の基礎となる教科である.

<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
中学校での数学,理科,及び本校で履修する数学系科目に関する基礎知識が必要である.

<レポート等>
 限られた授業時間の中で取り組む練習問題だけではその量は足りない.問題集「新課程レッツトライノート化学基礎」に取り組み,前期末,学年末の試験時に提出する.評価割合は20%とする。

<学業成績の評価方法および評価基準>
 前期は課題提出と中間試験および期末試験で,後期は課題提出と中間試験および学年末試験で評価をする.ただし,各試験のそれぞれについて60点に達していない者には再試験を課す場合がある,再試験の成績が再試験の対象となった試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.その他,授業中における質疑応答,演習問題への取り組み等を評価して加味する.

<単位修得要件>
 学業成績で60点以上を取得すること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスを用いて授業の概要,進め方を説明する.
物質の成分
1.混合物と純物質の区別について説明できる.
2.混合物の分離法について理解し,適切な分離法を選択できる.
2週 物質の成分 1.混合物と純物質の区別について説明できる.
2.混合物の分離法について理解し,適切な分離法を選択できる.
3週 物質の構成元素 3.物質が原子からできていることについて説明できる.
4.単体と化合物について説明できる.
5.同素体について説明できる.
4週 状態変化と熱運動 6.物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる.
7.水の状態変化について説明できる.
8.物質の三態とその状態変化について説明できる.
5週 原子の構造 9.原子の構造(原子核・電子)や原子番号,質量数について説明できる.
10.同位体・放射性同位体について説明できる.
11.原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる.
12.価電子の働きについて説明できる.
6週 イオン 13.イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる.
14.代表的なイオンを化学式で表すことができる.
7週 元素の相互関係 15.原子番号と価電子の数との関係について考えることができる.
16.元素の性質について価電子と周期律から考えることができる.
8週 前期中間試験 1~7週に学習した内容を理解し,諸問題を解くことができる.
2ndQ
9週 前期中間試験返却・解説
イオン結合
17.イオンの化学式とイオンの名称について説明できる.
18.イオン結合について説明できる.
10週 イオン結合 19.イオン結晶の性質について説明できる.
20.電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる.
11週 共有結合 21.共有結合について説明できる.
22.極性と水素結合について説明できる.
12週 共有結合 23.構造式や電子式により分子を書き表すことができる.
24.配位結合と錯イオンの形成について理解できる.
13週 共有結合 25.電気陰性度と極性について理解できる.
26.分子間結合と分子結晶について理解し,共有結晶との違いを説明できる.
14週 共有結合 27.分子からできる物質とその利用について理解できる.
28.主な共有結合の結晶について把握できる.
15週 金属結合、結晶の比較 29.自由電子と金属結合について説明できる.
30.金属の性質について説明できる.
31.化学結合の種類によって,物質を分類できることを理解できる.
16週 前期末試験 9~15週に学習した内容を理解し,諸問題を解くことができる.
後期
3rdQ
1週 前期末試験返却・解説
原子量・分子量と式量
32.原子の相対質量と原子量について説明できる.
33.分子量・式量について説明できる.
2週 物質量 34.物質量(mol)を用いて物質の量を表すことができる.
35.気体の体積と物質量の関係について説明できる.
3週 溶解と濃度 36.質量パーセント濃度について説明でき,質量パーセント濃度の計算ができる.
37.モル濃度について説明でき,モル濃度の計算ができる.
4週 化学変化と化学反応式 38.化学反応式について反応物,生成物,係数を理解し、組み立てることができる。

5週 化学反応の量的関係、化学変化における諸法則 39.化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる.
40.化学反応における基本法則を把握できる.
6週 酸と塩基 41.酸・塩基の定義(アレニウスの定義,ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる.
42.酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる.
7週 水素イオン濃度 43.電離度と酸・塩基の強弱について説明できる.
44.pHについて説明でき,pHと水素イオン濃度の計算ができる.
8週 後期中間試験 1~7週に学習した内容を理解し,諸問題を解くことができる.
4thQ
9週 後期中間試験返却・解説
中和と塩
45.中和反応を化学反応式で表すことができる.
46.塩の種類,正塩の水溶液の性質を説明できる.
10週 中和滴定 47.中和滴定の計算ができる。
11週 酸化と還元 48.酸化還元反応について説明できる.
12週 酸化剤と還元剤の反応 49.酸化剤,還元剤の反応を理解できる.
13週 酸化還元の量的関係 50.酸化還元反応における酸化剤と還元剤の量的関係を理解できる.
14週 金属のイオン化傾向 51.金属のイオン化傾向について説明できる.
52.金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる.
15週 電池、金属の精錬
化学と人間生活
化学が拓く世界
53.酸化還元反応の利用例として,電池の原理を理解できる.
54.酸化還元反応の利用例として,金属の製錬を理解できる.
55.化学と現代の社会課題との関連性について説明できる.
16週 学年末試験 9~15週に学習した内容を理解し,諸問題を解くことができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学化学化学と現代の社会課題との関連性について説明できる。3後15
物質が原子からできていることについて説明できる。3前3
単体と化合物について説明できる。3前3
同素体について説明できる。3前3
純物質と混合物の区別について説明できる。3前1,前2
混合物の分離法について理解し、適切な分離法を選択できる。3前1,前2
物質を構成する分子・原子が常に熱運動していることについて説明できる。3前4
水の状態変化について説明できる。3前4
物質の三態とその状態変化について説明できる。3前4
原子の構造(原子核・電子)や原子番号、質量数について説明できる。3前5
同位体・放射性同位体について説明できる。3前5
原子の電子配置について電子殻を用いて書き表すことができる。3前5
価電子の働きについて説明できる。3前5
イオン化エネルギーと電子親和力について説明できる。3前6
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前6
原子番号と価電子の数との関係について考えることができる。3前7
元素の性質について価電子と周期律から考えることができる。3前7
イオンの化学式とイオンの名称について説明できる。3前9
イオン結合について説明できる。3前9
イオン結晶の性質について説明できる。3前10
共有結合について説明できる。3前11
極性と水素結合について説明できる。3前11
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前12
自由電子と金属結合について説明できる。3前15
金属の性質について説明できる。3前15
原子の相対質量と原子量について説明できる。3後1
物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3後2
分子量・式量について説明できる。3後1
気体の体積と物質量の関係について説明できる。3後2
化学反応式について反応物、生成物、係数を理解し、組み立てることができる。3後4
化学反応式を用いて化学量論的な計算ができる。3後5
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前10
質量パーセント濃度について説明でき、質量パーセント濃度の計算ができる。3後3
モル濃度について説明でき、モル濃度の計算ができる。3後3
酸・塩基の定義(アレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義)について説明できる。3後6
酸・塩基の化学式と酸・塩基の価数について説明できる。3後6
電離度と酸・塩基の強弱について説明できる。3後7
pHについて説明でき、pHと水素イオン濃度の計算ができる。3後7
中和反応を化学反応式で表すことができる。3後9
中和滴定の計算ができる。3後10
酸化還元反応について説明できる。3後11
イオン化傾向について説明できる。3後14
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後14

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100