環境工学序論

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 環境工学序論
科目番号 0131 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい水道の本(第2版)  著者:高堂 彰二
今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい下水道の本(第2版) 著者:高堂 彰二
担当教員 甲斐 穂高

到達目標

環境工学に関する基本的事項を理解し,上下水道システム,水質汚濁の防止に必要な専門知識,生体に悪影響を与える化学物質に関する専門知識を習得し,公害防止および環境保全に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1公害の概要,それぞれの公害の原因物質や被害を説明でき,公害の対策や関係法律を説明できる.公害の概要について説明でき,発生したそれぞれの公害の原因物質や被害を説明できる.公害の概要を説明できない.
評価項目2上水の仕組みが説明でき,上水にかかる基準や法令を説明できる.上水の仕組みを説明できる.上水の仕組みを説明できない.
評価項目3下水と下水道の概要,下水処理の仕組みを説明でき,下水処理にかかる基準や法令を説明できる.下水と下水道の概要を説明でき,下水処理の仕組みを説明できる.下水処理の仕組みを説明できない.
評価項目4高度処理の原理を説明でき,これらにかかる基準や法令を説明できる.高度処理の原理を説明できる.高度処理を説明できる.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
我々が便利で快適な生活を送る上で必要な水を中心とした環境に関連した問題,水処理(上下水道)の基本原理を理解する.
授業の進め方・方法:
・学習内容は,すべて学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
・授業は講義とグループ学習を併用した形式で行う場合がある.講義は集中して聴講し,グループ学習を行う場合は与えられた課題を積極的に取り組むこと(遠隔授業ではない場合).
・グループ学習では,与えられた課題をとりまとめて,発表を行うポスターツアー形式を取り入れて行う場合がある(遠隔授業ではない場合).
・「授業計画」における各週の「到達目標」は,この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
この授業で習得する「知識・能力」において示されている『14』の到達目標について,理論的な考え方,及びそれを利用した計算問題ができるようになること.これらについて定期試験で確認を行う.各到達目標に関する重みづけは同じである.
<学業成績の評価方法および評価基準>
学業成績は,次のとおりに評価する.
1.前期中間試験(100点満点)と前期末試験の得点(100点満点)の平均で評価する.
2.再試験は実施しない.定期試験を無断欠席した場合(試験開始時までに担任等への欠席の連絡がない場合)も同様である.
<単位修得要件>
学業成績評価点が60点以上であること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
無機化学,有機化学,分析化学,物理化学,化学工学および物理学の基本的事項は理解している必要がある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の進め方
環境工学とは?
上水処理(1)
1.水資源に関する現状を説明できる.
2週 上水処理(2) 2.水道事業と水道システムについて説明できる.
3.水源とその関連法について説明できる.
3週 上水処理(3) 4.上水施設の取水について説明できる.
5.上水施設の沈砂について説明できる.
4週 上水処理(4) 6.上水施設の凝集と沈殿について説明できる.
7.上水施設のろ過方式について説明できる.
5週 上水処理(5) 8.上水の消毒の概要を説明できる.
9.塩素系消毒剤の概要を説明できる.
6週 上水処理(6) 10.有効塩素の概念を説明できる.
11.不連続点塩素処理法を説明できる.
7週 上水処理(7) 12.塩素以外の消毒に関する事項を説明できる.
13.トリハロメタンの概要を説明できる.
8週 前期中間試験 これまでの内容について演習を通して理解を深める。
2ndQ
9週 前期中間試験の解答解説
上水処理(8)
14.水道水の検査項目を説明できる.
10週 下水処理(1) 15.下水の現状を説明できる.
16.下水の定義を説明できる.
11週 下水処理(2) 17.下水道事業の概要を説明できる.
18.浄化槽の説明ができる.
19.下水の収集方式を説明できる.
12週 下水処理(3) 20.下水処理の一般的な流れを説明できる.
13週 下水処理(4) 21.活性汚泥法の概要を説明できる.
22.活性汚泥の性質を説明できる.
14週 下水処理(5) 23.活性汚泥による有機物の代謝系を説明できる.
24.活性汚泥処理に関する水質指標を説明できる.
15週 下水処理(6) 25.活性汚泥処理に関する処理条件を説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野環境水の物性、水の循環を説明できる。4
水質指標を説明できる。4
水質汚濁の現状を説明できる。4
水質汚濁物の発生源と移動過程を説明でき、原単位、発生負荷を含めた計算ができる。4
水域生態系と水質変換過程(自浄作用、富栄養化、生物濃縮等)について、説明できる。4
水質汚濁の防止対策・水質管理計画(施策、法規等)を説明できる。4
物質循環と微生物の関係を説明できる。4
水道の役割、種類を説明できる。4
水道計画(基本計画、給水量、水質、水圧等)を理解でき、これに関する計算ができる。4
浄水の単位操作(凝集、沈澱凝集、濾過、殺菌等)を説明できる。4
下水道の役割と現状、汚水処理の種類について、説明できる。4
下水道の基本計画と施設計画、下水道の構成を説明でき、これに関する計算ができる。4
生物学的排水処理の基礎(好気的処理)を説明できる。4
汚泥処理・処分について、説明できる。4
微生物の定義(分類、構造、機能等)を説明できる。4

評価割合

試験課題(レポート)相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000