応用数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 応用数学Ⅱ
科目番号 0172 科目区分 専門 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「新訂 応用数学」 高遠節夫 他著 (大日本図書)
担当教員 伊藤 裕貴,川本 正治

到達目標

複素関数に関する基礎理論を理解し,応用することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1正則関数とコーシーリーマンの方程式に関する内容を良く理解し,関連するやや応用的な問題も解ける.正則関数とコーシーリーマンの方程式に関する内容を理解し,基本的な計算問題が解ける.正則関数に関する基本的な計算問題が解けない.
評価項目2複素積分,コーシーの積分定理,積分表示に関する内容を良く理解し,関連するやや応用的な問題も解ける.複素積分,コーシーの積分定理,積分表示に関する基本的な問題を解ける.複素積分,コーシーの積分定理,成分表示に関する基本的な問題を解けない.
評価項目3留数定理を中心とする複素積分の内容を良く理解し,関連するやや応用的な問題も解ける.留数定理を用いて複素関数の積分に関する基本的な問題を解ける.留数定理を用いた基本的な計算問題が解けない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
この授業では複素関数を学習する.その際,「応用」の立場を重視し,数学的論理の厳密性よりも問題解決の手段として,いかにそれらの方法を適用しデータを分析するか,という点に主眼を置く.
授業の進め方・方法:
・この授業の内容は全て学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
・授業は講義形式とする.
・授業計画における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
〈到達目標の評価方法と基準〉下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を1回の中間試験,1回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「到達目標」の重みは概ね均等とする.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.

〈学業成績の評価方法および評価基準〉中間試験・定期試験の平均点で評価する.ただし,各試験のそれぞれの評価で60点を下回った学生に再試験を行う場合がある.実施する場合,再試験の成績が該当する期間の成績を上回った際には,60点を上限としてそれぞれの期間の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.

〈単位修得要件〉学業成績で60点以上を取得すること

〈あらかじめ要求される基礎知識の範囲〉4学年までの数学の内容について理解していること.とくに,本教科の学習には「応用数学Ⅰ」の習得が必要である.

〈自己学習〉授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験の学習も含む)およびレポート課題提出に必要な標準的な学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.

〈備考〉本教科は後に学習する「数理解析学Ⅰ」および「数理解析学Ⅱ」(専攻科)に関連する教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 複素数と極形式,絶対値と偏角 1.複素数の取り扱いができる
2週 複素関数 2.複素関数の概念を理解し,計算ができる.
3週 正則関数 3.複素関数の正則性の概念を理解し,それを判定できる.
4週 コーシー・リーマンの関係式 3.複素関数の正則性の概念を理解し,それを判定できる.
5週 正則関数による写像(等角性) 4.正則関数の等角性を理解できる.
6週 逆関数 5.複素関数の逆関数を理解し,多価性に注意して計算ができる.
7週 複素積分 6.複素関数の線積分の概念を理解し,計算ができる.
8週 中間試験 これまでの学習内容を理解し,複素関数に関する問題を解くことができる.
4thQ
9週 コーシーの積分定理 7.コーシーの積分定理を理解することができる.
10週 コーシーの積分表示 8.コーシーの積分表示を理解し,それを応用して積分の計算ができる.
11週 正則関数のテイラー展開 9.正則関数のテイラー展開を理解し求められるようになる.
12週 複素関数の孤立特異点とローラン展開 10.関数の孤立特異点とその周りでのローラン展開を理解し,計算ができる.
13週 留数とその計算 11.複素関数の孤立特異点での留数の概念を理解し,計算ができる.
14週 留数定理 12.留数定理を理解し,それを用いて複素積分の計算ができる.
15週 補足と演習 これまでの学習内容を整理・理解し,特に留数を用いた計算が確実にできるようになる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合8020100
配点8020100