到達目標
原子(核スピン,電子スピン,電子遷移)や分子振動や回転のネルギーを理解し,電磁波(X線,紫外線,可視光線,近赤外線,赤外線,ラジオ波)および磁場と物質の相互作用,物質の状態変化,界面,組織変化,会合状態などを利用した機器分析の基礎理論を理解することを目標とする.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 電磁波を用いた分析の原理が理解でき,スペクトルデータを解析できる. | 電磁波を用いた分析の原理が理解できる. | 電磁波を用いた分析の原理が理解できない. |
評価項目2 | 核磁気共鳴,質量分析,クロマトグラフィーの原理を理解でき,物質の同定に適用できる. | 核磁気共鳴,質量分析,クロマトグラフィーの原理を理解できる. | 核磁気共鳴,質量分析,クロマトグラフィーの原理を理解できない. |
評価項目3 | X線回折,光散乱,X線小角散乱の原理を理解でき,材料内部の組織やナノ構造の解析に適用できる. | X線回折,光散乱,X線小角散乱の原理を理解できる. | X線回折,光散乱,X線小角散乱の原理が理解できない. |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
材料の特性分析する際に使用する分析機器についての基礎知識を習得することを目的とする.
授業の進め方・方法:
・学習・教育目標(B)<専門>に相当する.
・授業は、講義・演習形式で行う。講義中は、集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>「知識・能力」下記授業計画の「到達目標」を網羅した中間試験,定期試験で出題し目標の達成度を評価する.各到達目標関する重みは同じである.100点満点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>中間,期末の2回の試験(100点満点)の平均点を最終評価点とする。最終評価が60点に達しないと考えられる者に対しては,再試験を行う場合があり,再試験が60点を上回った場合には,60点を上限として置き換える.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>分析化学,無機化学,有機化学,物理化学の学習が基礎となる教科である.
<自己学習>授業で保証する学習時間と,予習・復習(中間試験,定期試験のための学習も含む)及び適時与える演習問題のレポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が,45時間に相当する学習内容である.
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業の進め方および分析における物理現象 |
1. 分析における原子や分子の運動やエネルギー(分子振動や回転,核スピン,電子スピン,電子遷移のエネルギーなど)を理解できる.
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2週 |
電磁波を用いた分析 1 |
2. ランベルトベールの法則を理解し,利用できる.
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3週 |
電磁波を用いた分析 2 |
3. 電子遷移を利用したX線吸収分光,蛍光X線分析,原子吸光分析,紫外-可視分光分析,蛍光分光分析とそれらの測定法とスペクトルデータを理解できる.
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4週 |
電磁波を用いた分析 3 |
同上
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5週 |
電磁波を用いた分析 4 |
4. 分子振動・回転を利用した近赤外分光分析(NIR),赤外分光分析(IR),ラマン分光法の原理とそれらの測定法とスペクトルデータを理解できる.
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6週 |
電磁波を用いた分析 5 |
同上
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7週 |
電磁波を用いた分析 6 |
5. 電子スピン共鳴(ESR)の原理と測定法とスペクトルデータからg値が求められる.
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8週 |
中間試験 |
これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
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2ndQ |
9週 |
核磁気共鳴分析 1 |
6. 核磁気共鳴分析(NMR)の原理およびケミカルシフトを理解できる.
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10週 |
核磁気共鳴分析 2 |
同上
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11週 |
質量分析 |
7. 質量分析法(MS)の原理と測定法を理解できる.
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12週 |
熱分析 |
8. 示差熱分析(DTA),示差走査熱量分析(DSC),熱重量分析(TG)等の熱分析の原理と測定法を理解できる.
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13週 |
有機化合物の同定 |
9. 種々の分析で得られるスペクトルをもとに有機化合物を同定できる.
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14週 |
クロマトグラフィー |
10. クロマトグラフィーの基本原理と分類を理解できる.
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15週 |
材料組織やナノ構造の分析 |
11. 材料内部の組織や会合体のナノ構造の分析について,X線回折(XRD),光散乱(DLS),X線小角散乱(SAXS)等の原理と測定法を理解できる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 材料系分野 | 材料物性 | 原子の結合の種類および結合力や物質の例など特徴について説明できる。 | 4 | |
結晶構造の特徴の観点から、純金属、合金や化合物の性質を説明できる。 | 4 | |
陽子・中性子・電子からなる原子の構造について説明できる。 | 4 | |
ボーアの水素原子模型を用いて、エネルギー準位を説明できる。 | 4 | |
4つの量子数を用いて量子状態を記述して、電子殻や占有する電子数などを説明できる。 | 4 | |
周期表の元素配列に対して、電子配置や各族および周期毎の物性の特徴を関連付けられる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 課題 | 相互評価 | 態度 | 発表 | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
配点 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |