情報ネットワーク

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 情報ネットワーク
科目番号 0051 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 指定しない。
担当教員 井上 一成

到達目標

ネットワーク技術の基礎を理解することを全体目標とし、以下の能力の習得を個別目標とする。
1)ネットワークの歴史、TCP/IPプロトコル
2)LANを構成する技術
3)IPパケットとルーティング
4)TCPとUDPによる制御方式
5)ネットワークセキュリティと暗号化

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ネットワークの歴史とTCP/IP通信プロトコルを十分に理解できる。ネットワークの歴史とTCP/IP通信プロトコルを理解できる。ネットワークの歴史とTCP/IP通信プロトコルを理解できない。
評価項目2LANを構築するトポロジーと伝送方式を十分に理解できる。LANを構築するトポロジーと伝送方式を理解できる。LANを構築するトポロジーと伝送方式を理解できない。
評価項目3IPパケットとルーティングを十分に理解できる。IPパケットとルーティングを理解できる。IPパケットとルーティングを理解できない。
評価項目4UDP/TCPの制御方式とアプリケーションを十分に理解できる。UDP/TCPの制御方式とアプリケーションを理解できる。UDP/TCPの制御方式とアプリケーションを理解できない。
評価項目5ネットワークセキュリティと暗号化技術を十分に理解できる。ネットワークセキュリティと暗号化技術を理解できる。ネットワークセキュリティと暗号化技術を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
情報ネットワーク技術の基礎を学習する。はじめにアナログ信号のディジタル化と伝送方式について学習する。LAN構築のためのトポロジー、およびOSI参照とTCP/IPを理解し、各種通信プロトコルを学習する。この科目では、ルータほかネットワーク機器開発の実務経験を有する教員が、その経験を活かし講義形式で授業を行う。
授業の進め方・方法:
LAN構築とインターネットについてネットワーク技術の基礎を理解することを目標とし、第1週から第15週まで講義形式で授業を行う。
注意点:
3年授業「情報工学概論」でのネットワークの知識を前提とする。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ネットワークの歴史と通信方式の変遷について説明する。 ネットワークの歴史と通信方式の変遷について理解できる。
2週 アナログ信号のディジタル化、および符号化と複合化について説明する。 アナログ信号のディジタル化、および符号化と複合化について理解できる。
3週 ディジタル伝送とシリアルインターフェース技術について説明する。 ディジタル伝送とシリアルインターフェース技術について理解できる。
4週 回線交換方式とパケット交換方式、インターネットについて説明する。 回線交換方式とパケット交換方式、インターネットについて説明する。
5週 通信プロトコルとOSI参照モデルにおける各層について説明する。 通信プロトコルとOSI参照モデルにおける各層について理解できる。
6週 送信側と受信側でのカプセル化と非カプセル化について説明する 送信側と受信側でのカプセル化と非カプセル化について理解できる。
7週 バス型、スター型など各種ネットワークトポロジについて説明する。 バス型、スター型など各種ネットワークトポロジについて理解できる。
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 LANを構成する技術、スイッチ/ルータとデータベースサーバについて説明する。 LANを構成する技術、スイッチ/ルータとデータベースサーバについて理解できる。
10週 IPパケットフォーマット、設定方法とクラスフルIPアドレスについて説明する。 IPパケットフォーマット、設定方法とクラスフルIPアドレスについて理解できる。
11週 クラスレスIPアドレスとIPアドレスの計算について説明する。 クラスレスIPアドレスとIPアドレスの計算について理解できる。
12週 IPを助ける技術ICMPエコー要求・応答について説明する。 IPを助ける技術ICMPエコー要求・応答について説明理解できる。
13週 コネクションレス型・コネクションレス型プロトコルとHTTPのしくみについて説明する。 コネクションレス型・コネクションレス型プロトコルとHTTPのしくみについて理解できる。
14週 ネットワークへの脅威及びセキュリティ、暗号化技術について説明する。 ネットワークへの脅威及びセキュリティ、暗号化技術について理解できる。
15週 移動体通信とアクセスネットワークについて説明する。 移動体通信とアクセスネットワークについてについて理解できる。
16週 期末試験 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。4前1,前5
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。4前1,前5
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。4前7,前9
インターネットの概念を説明できる。4前1,前4
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。4前1,前5
主要なサーバの構築方法を説明できる。4前9
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。4前13
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。4前9
無線通信の仕組みと規格について説明できる。4前15
有線通信の仕組みと規格について説明できる。4前9
SSH等のリモートアクセスの接続形態と仕組みについて説明できる。4前9
基本的なルーティング技術について説明できる。4前9
基本的なフィルタリング技術について説明できる。4前9
その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4前1,前2
トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。4前2,前3
少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。4前10
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。4前10
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。4前13
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4前14
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。4前14
基本的な暗号化技術について説明できる。4前14
基本的なアクセス制御技術について説明できる。4前14
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。4前14
データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。4前9
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。4前9
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。4前2,前3
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。4前2,前3
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。4前2,前3

評価割合

試験演習課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000